Kazuki Saito's

“チャンプ・カー北の国へ” 日本初・公道グランプリ開催への道! 第42歩>>デモンストレーションは無期延期

実際に体験してもらえず残念・・・・・・
しかし開催への思いは変わらない!
 今日は、とても残念な報告をしなければならない。すでに各メディアでも取り上げられているように、今月末予定していたチャンプ・カーのデモンストレーションは無期延期となる。8月上旬から市の許可を待っていたが、スケジュール的にこれ以上の調整は困難となり、今年中のデモ開催は断念せざるを得なくなってしまった。
 我々としては、本番と同じFIA基準のコンクリート・ブロックやフェンスを用意して、その安全性や設置の仕方、運営方法などを見てもらうと同時に、本物のチャンプ・カーの走りを見ていただき、実際にスピードや音などを体験してもらうことが一番だと考えていた。
 ダイレクトに響くNAと違い、チャンプ・カーのターボ・エンジンは100メートル離れると約85デシベルまで下がる。目の前を走るダンプカーとほぼ同じだ。地元スタッフと議論した末、実際に聞いてもらった上で、このような音が午前の練習走行と午後の予選で1時間ずつ、決勝日は午前に30分のウォームアップがあり、レースは1時間45分走るということを、再度お伝えするつもりだった。もっとも、実際に見て反対の声が上がることも、十分に予測していた。しかしそこから対話を繰り返すことが何よりも重要で、市街地レースに関しての理解をさらに深めたいというのが、我々の思いだったのだ。
 小樽市には引き続きご理解をいただけるよう話しをしていくつもりだが、これで2007年のレース開催も難しくなったのは認めるしかない。だが過去のレポートのとおり、内閣府の支援措置であるプロジェクトチームにおいては、もはや港湾地域の業者のみなさんから同意を得るだけで、資金に関しても多くのスポンサーさんから非常に前向きなお話をいただき、わずか2ヶ月間で約3割もの目処が立っていた。
 ぜひ我々のウエブサイトで、これまでの活動内容を見て欲しい。とても熱心なボランティアを含め、多くの市民やファンのみなさんから暖かいご声援をいただいてきた。北海道★小樽グランプリを絶対に開催したいという我々の思いは、これからも変わることはない。

筆者近況
デモのドライバーですが、今年デビューしたキャサリン・レッグを起用する予定でした。最初はブルデイ、トレイシー、ダ・マッタ、バッサーといった元チャンピオンを候補にしましたが、今回は一般の方がほとんど。女性でも800馬力を使いこなすという点や、レッグの性格の良さなら、より多くの人にレースの面白さが伝わると考えていたのです。今年は無理でも、できるだけ早く小樽に招待したいですね。
(オートスポーツ誌 2006年9月21日号に掲載)