NASCAR

服部、第6戦はもらい事故でリタイア

<SHIGEAKI HATTORI>
『NASCARクラフトマン・トラックシリーズ(Craftsman Truck series)』第6戦はマンスフィールド・モータースポーツスピードウェイ(オハイオ州)で開催されGERMAIN/ARNOLD RACING(ジャメイン/アーノルド レーシング)から、トヨタ・タンドラで日本人として初めてNASCARシリーズにフル参戦している服部 茂章(CarNo.9)は、スピンしたマシンに押し出されてクラッシュという残念な結果に終わった。第6戦の舞台マンスフィールドは、1周約800mのショートオーバル。降り出した雨の影響で予選開始が大幅に遅れ、誰もが予選は中止だろうと思い始めた頃、雨が上がりかけた間げきをぬって、主催者は急遽コースを乾かし始める。オーバルコース専用の巨大な強力ドライヤーを積んだクルマでコースを乾かしていく。現地時間19:30、予選が強行される。最初にタイムアタックした選手は生乾きの路面でたまらずスピン。早いアタック順の選手は非常に不利な状況のなか、服部のアタック順はなんと3番目だ。服部のタイムアタックが始まる。1周目のアタックは、途中でバランスを崩しスピンしかかる危うい状況。2周目は細心の注意を払って手堅くまとめ17.100秒のタイムを記録。難関と言われていたショートオーバルであったが、最終的には32位で予選通過を果たした。
翌日、現地時間14:15、決勝レース(250周)がスタート。服部はトラフィックをすり抜け順調に順位を上げてゆくが、ターン1の進入で後続車に追突される形でスピン、最初のイエローコーションが出される。幸いマシンへのダメージはなく、リスタート後再度追い上げを開始する服部であったが、28周目ターン2の立ち上がりで一番内側を走るマシンが突然スピン。外側のマシンを押し出すような形で接触されたマシンは、そのはずみで更に一番外側を走っていた服部に接触し、そのまま服部のマシンと絡み合うようにコンクリートの壁に激突してしまう。幸いドライバーに怪我はなかったが押し出された2台の車は共に大破し、服部の初めてのショートオーバルでのレースは他車からのもらい事故で終了となった。
第7戦は5月20日、ローズモータースピードウェイ(ノースカロライナ州)で開催される。
<チームオーナー(ボブ・ジャメイン)のコメント>
シゲアキにとって一番難関だと思うショートオーバルで確実に進歩している。予選の順位だけ見れば下位に思われるが、前半に走ったドライバーはタイムが落ちている中で、彼はとてもいいタイムを記録した。1台走るごとに路面状況が良くなり最終的な順位は下がったが、とてもいい予選だったと思う。とりあえずこのウィークエンドはチームにとってバットラックだったとしか言いようがない。チームメイトのチャッドも他の車にぶつけられてリタイアしたので今週はよい週末になるように願っている。
<服部茂章のコメント>
初めてのショートオーバルのレースだったので最後まで走りたかったのですがとても残念です。 一番外側にいて横からぶつけられたので実際に何が起こったか分かりませんでした。今までアメリカに来てから経験したことのないショートオーバルのレースはまだまだ勉強しなければいけないことがたくさんありますが、前回のマーティンズビルの時よりは確実に自信がつきました。今週すぐ次のレースがありますので、結果が出るまであせらず自分のベストを尽くします。