INDY CAR

昨年度ウィナーのエリオ・カストロネベスがポールポジション獲得、松浦孝亮は9番手からスタート

<Honda>
■開催日   : 4月20日(金)
■開催地   : 栃木県芳賀郡茂木町
■サーキット : ツインリンクもてぎ
■天候    : 快晴
■気温    : 23.6度

 2007年のIRL IndyCarシリーズはアメリカでの開幕2戦の後に今年も日本へとやって来た。オーバルコースでのレースは開幕戦のホームステッド・マイアミ・スピードウェイに続く2レース目である。
 栃木県のツインリンクもてぎで開催されるブリヂストン・インディ・ジャパン300マイルの決勝レースは、4月21日の土曜日にスケジュールされているため、走行は木曜日にスタートした。走行2日目となる金曜日の午後には、1台ずつコース・インしてラップタイムを競うシングルカー方式の予選が行われた。一人のドライバーにつき2周のアタックを行い、良い方のタイムによって決勝のスターティング・グリッドが決定するのだ。
 ツインリンクもてぎは全長1.5マイルのスーパー・スピードウェイ。コーナーに10度の傾斜がついた高速オーバルコースで出場18人のドライバーがアタックを行い、昨年度のもてぎで優勝したエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が26秒6416=平均時速205.393マイルをマークしてポールポジションを獲得した。第2戦Hondaグランプリ・オブ・セント・ピータースバーグでもカストロネベスはポールポジションを手にしており、早くも今シーズン2回目のポールポジションである。
 予選2番手はダン・ウェルドン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)で、ラップタイムは26秒6744。ポールシッターとなったカストロネベスとの差は僅か0.0328秒しかなかった。予選の接戦ぶりは凄まじく、予選10番手となったマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)までがポールポジションから0.3秒以内に収まっており、トップから最後尾の18位でもタイム差は0.7925秒しかなかった。
 松浦孝亮(スーパーアグリ・パンサー・レーシング)は走行初日のプラクティスで2番手につけ、予選で上位グリッドを獲得する活躍が期待されたが、風が強いコンディションにマシンセッティングを完全に合わせることができず、9番手となった。 今年のインディ・ジャパンには女性ドライバーが二人出場している。ダニカ・パトリック(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は4番手と素晴らしいスタートポジションを手に入れ、サラ・フィッシー(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)は15番グリッドから明日のレースに出場する。

●エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー):ポールポジション
「実を言うと、今日の午前中まではマシンの仕上がりに納得できていなかったんだ。凄く悪いということはなかったけれど、100パーセント満足できるという状態にはなかった。そこで、思い切って予選に向けてマシンのセッティングは大きく変えてみた。アタックに入ってみると、ハンドリングが一気に良くなっているとわかった。走っていて本当に嬉しかったし、興奮したよ。おかげで走る前に考えていたよりもずっと速いラップタイムが出せた。明日のレースも楽しみだ。2年連続優勝に向けて頑張るよ。」
●ダン・ウェルドン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング):予選2位
「ツインリンクもてぎは、予選アタックの難しいコースだ。今日の僕らはターン4からの立ち上がりが今ひとつになってしまっていた。それがあとほんの少しでポールポジションを取り逃した原因だ。特にアタック2周目が自分として納得のいかないものになっていた。悔しいね。でも、2位だって悪いスタートポジションじゃない。ポールポジションが最高なのはもちろんだけれど、予選よりも大事なのはレース。ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングのマシンはレース用セッティングがとても良く仕上がっているからね。自信はあるよ。」
●トニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング):予選3位
「予選アタックはかなりうまくいったよ。ミスもなく、良いタイムが出せたと思う。でも、自分としてはあとコンマ1秒は速く走れると考えていたんだ。もっとアグレッシブに走ることはできただろうし、もっとロスの少ない走りにすることも可能だった。100パーセント完璧になることはない。いつだってどこかしらに改善の余地はあるものだからね。アンドレッティ・グリーン・レーシングは、今回も決勝用セッティングに徹底的に集中したプログラムをこなして来ている。だから明日のレースでは良い走りができると確信しているよ。」
●松浦孝亮(スーパーアグリ・パンサー・レーシング):予選9位
「予選でのマシンはダウンフォースを少し削り過ぎていました。ターン3とターン4でグリップが足りていなくて、マシンが滑っていました。もっとダウンフォースをつけていくセッティングの方が良かったのかもしれません。予選9位は自分たちが考えていたよりも後ろのポジションです。しかし、今日のプラクティスでも基本的にやっていたのはレース用のセッティングとデータ収集でした。マシンは、今までのキャリアの中でもベストの仕上がりと言っていいレベルになっています。明日のレースではトップ5を目指して頑張ります。」