＜Speed of Japan＞
平成18年7月31日
IRLインディ・プロ・シリーズへ岡本章平が挑戦することを表明したが、この岡本の挑戦に、スポッターとしてロジャー安川が協力することが決定した。
ロジャー安川は、2003年からIRLインディカー・シリーズに参戦しており、参戦4年目の今年はインディアナポリス500マイル・レースにプラヤ・デル・レーシングからスポット参戦している。ロジャー安川とは、岡本が初めてアメリカでレース活動をした2000年以来の友人関係にあり、一緒にレースをした経験もある。また、岡本が挑戦するIRLインディ・プロ・シリーズの上位カテゴリーであるIRLインディカー・シリーズに参戦しているドライバーでもある。
スポッターとは、トラックが見渡せるグランドスタンド上の屋根部分から、無線を通じてドライバーの周囲の状況など、ドライバーに必要な情報をトスする役割を担当する者のことで、オーバルレース独特の存在である。このスポッターの連絡によってドライバーは、バックミラーなどではカバーしきれない後方の状況や、レースの流れ、トラック上の出来事を把握する。
このスポッターに必要とされるのは、状況を的確に判断し、ドライバーが必要としている情報をいかに簡潔に伝えることができる能力である。スポッターの担当者は、チームによって、クルーの一人であったり、チーム・オーナーであったりとさまざま。ドライバー経験のある者が担当することも多い。それはドライバーの立場として情報の取捨ができる、というメリットがあるからである。
また、ドライバーとの相性も重要。短い通信の中で、ドライバーの動きと思考を理解した上での指示は貴重である。そのレースを知っているだけでなく、同じレースを戦った者ならではの信頼感は強い。また、日本語で考える岡本にとって、日本語も英語も堪能なロジャーというスポッターは心強い。
岡本章平は来る8月3日（木曜）、シカゴランド・スピードウェイで、インディ・レーシング・リーグ（IRL）主催のインディ・プロシリーズ・オープン・テストでルーキー・オリエンテーション・プログラム（R.O.P.）を受けることになっている。ロジャー安川は岡本のR.O.P.から合流し、テストでも本戦と同様にスポッターを務めることとなる。
＜コメント＞
岡本章平
「ロジャーとは2000年に初めてアメリカに行ったときからの付き合いで、当時は通訳をしてもらったりお世話になっていました。2001年はBarber Dodge Pro Seriesで一緒にレースをしていて良きライバルでもありました。今回ロジャーにスポッターをやってもらう事になり、とても心強く思っています。ロジャーはオーバルコースの経験も豊富ですし、スポッターだけでなくドライバーコーチもしてもらえるのでとても頼もしいです。また、ドライバーの視点からの意見もいろいろ聞けると思うので出来る限りの事を吸収したいと思います」
ロジャー安川
「岡本くんとはBarber Dodge Pro Series以来の友人です。今回、岡本くんが参戦する最終戦のシカゴランドは自分も好きなコースなので、ドライバーとしていろいろとアドバイス出来ると思います。また、スポッターとしては、ドライバーの状況をよく理解し、少しでも岡本くんの活躍に貢献できればいいなと思います」