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インディ・カー・シリーズ第11戦ミシガン[決勝日]フォト&レポート

<US-RACING>

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快晴だった昨日と打って変わり、雨に見舞われたミシガン。午後3時30分のスタートは2時間半も遅れ、結局午後6時7分にエンジン始動となる。序盤はポール・ポジションのカストロネベスを、すぐにチームメイトのホーニッシュJr.がパス。だが終盤まで上位をしっかりキープし、ラストスパートで飛び出したカストロネベスが177周目以降トップを堅持し続けた。カストロネベスにとって今季4勝目であり、IRL通算11勝目。始まるまでが長かったが、終わってみれば平均速度が史上193.972mphとミシガン史上最速のレースとなった。インディ・カー・シリーズのヒストリーにおいても、3番目の記録となる。

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いつもいつも2位でフィニッシュしているメイラ。今回は54周目にトップへ躍進し、200周のレースで最多となる75周もレースをリードしていた。今度こそ優勝かと思わせるような走りだったが、最後はカストロネベスに今一歩及ばず。「パンサーレーシングは今日102%与えてくれた。我々はどんなトラックにも適応するような、様々な空力設定を行っている」とチームを賛辞するメイラ。今年は参戦を休止すると思われていたパンサー・レーシングだが、やはりチャンピオン・チームの実力は侮れないものがある。ナンバー1ドライバーの座を得ているメイラの初優勝は近い?

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3位に入ったのは予選9位からスタートしたウエルドンだった。11周目に3位にポジションアップしたウエルドンだが、トップを走行するカストロネベスとメイラのペースについていくことができず、カナーンと3位を争うことしか今日のレースではできなかった。その後方ではシェクター、間隔をあけてシャープが続き、この上位6台がトップと同一周回でフィニッシュした。周回遅れとなったが予選4位でスタートしたカーペンターは7位でフィニッシュ。ヴィジョン・レーシングがスーパースピードウエイでも上位争いに絡むチームに成長してきたことを確認するレース結果となった。

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「マールボロ・チーム・ペンスキー・カーのハンドリングはとてもよく、今日のレースで勝てるチャンスに恵まれたと思っていたよ」とリタイアしたホーニッシュJr.は語る。実際、レースがスタートしてすぐにトップへ立ち、序盤は圧倒的なリードを広げていた。このまま優勝し、3度目のチャンピオンにまっしぐらといきたいところだったが、メカニカルトラブルで無念のリタイア。ポイントリーダーの座もカストロネベスに奪われてしまう。「残り3戦で、できる限りポイントを稼がなければ」と追う立場になったホーニッシュJr.。初チャンピオンを目指すカストロネベスとの一騎打ちも目が離せない。

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予選14位からスタートした松浦は、レース序盤徐々にポジションを上げ、1回目のピットストップを他のドライバーより遅らせて入ると、タイミングよくその翌周にイエローコーションが発生。そのコーション中にトップになることに成功した。しかし、リスタート後はトップをキープすることはできず、後退を余儀なくされる。「昨日からマシンは十分なスピードではありませんでした。トラフィックの中ではハンドリングに問題はないのですが、ひとつのグループと一緒に走行した際に外側を走行すると、マシンは遅くなり何もできませんでした。9位でフィニッシュできたことはベストを尽くした結果だと思います。残りのレースではトップ3以内でフィニッシュするようがんばります」と、レース後に話した。昨日からのマシンのスピード不足に問題があった松浦。トップ10内でフィニッシュしたが、その内容には満足できない結果となった。残り3戦となった今シーズン、来年につながる松浦の活躍に期待したい。