Hiroyuki Saito

小樽建造物探索

小樽グランプリ実施に向けての地域説明会にいってきました。今回の説明会、実はその日の夜に日本テレビの番組「きょうの出来事」道内版で放送されました。北海道の人々に小樽で公道レースの開催を目指していることが伝わったと思います。
説明会の翌日、小樽グランプリ推進協議会の事務局長、荒澤さんに重要文化財の旧日本郵船株式会社小樽支店と日本銀行旧小樽支店を案内していただきました。小樽には明治時代に建築された近世ヨーロッパ復興様式の石造建築物が多く残されています。僕が初めて小樽に来たときに感じたヨーロッパ的な街の雰囲気は、これらの建造物がかもし出しているんですね。

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旧日本郵船株式会社小樽支店は、昭和31年から小樽市が日本郵船から譲り受け、博物館として利用されています。入場料を払うと館内にいる親切なガイドさんが無料で案内してくれました。

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この建物は明治39年10月に完工し、完工間もない明治39年11月にはポーツマス条約に基づく日露の樺太国境画定会議が2階会議室で行われた歴史的遺構です。

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その貴賓室、会議室は豪華絢爛で壁紙も特殊な金唐皮紙と呼ばれるものを使用されており当時は暗い部屋が僅かな光で明るくなるほど、とてもきらびやかだったそうです。

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貴賓室にある暖炉は飾りで(ヨーロッパに多かったようです。煙突の無い伊達暖炉)、当時にしては珍しい蒸気暖房がありました。

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郵船の仕事は1階で行われていたのですが、そこには当時の営業室、小樽に縁の深い三菱造船株式会社製造の貨客船、白山丸の模型、乗船に使用されていた切符などが展示されていました。

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日本銀行旧小樽支店金融資料館は、明治45年の7月に完工しました。旧日本郵船株式会社小樽支店の完工から6年後ですね。東京駅の設計者、辰野金吾、長野宇平治らがこの日本銀行旧小樽支店を設計しました。こちらは平成15年5月に現在の資料館として開設。日本銀行の歴史や業務、金融の仕組みなど分かりやすく説明しています。

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使用されていた金庫を開放しており、実際に詰まれていた紙幣の束を再現しています。写真はひとつの1億円のブロック40個セットになっているものがつまれている様子です。トータルで・・・・・数える気にもならないほどありますが、なんだかすごいですね。

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しかもその場所で1億円の重さを感じることができます。意外と軽いんですね。3億円分くらいなら持って移動できそうですよ。実際持つことは無いでしょうが、いい経験になりました。
小樽にいくとノスタルジアな雰囲気を感じます。明治時代に建築された建設物がこれほど残っている街は、日本でも少ないのではないでしょうか。大事にしてきたいですね。小樽に来たときは石原裕次郎記念館(そういえばまだいってなかった・・・・・・)もいいですが、ぜひ、これらの建造物にも立ち寄ってくださいね!