CHAMP CAR

ポール・トレイシーが2007年シーズン開幕戦、ラスベガスの予選初日をリード

<Champ Car World Series>
ラスベガス市民のポール・トレイシー(#3インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、いつもホームタウンの道路を車で走っているが、今日のベガス・グランプリ予選初日で記録したようなスピードで走ったことは、今まで一度たりともなかった。
トレイシーは2.44マイルのストリート・コースで、トラック・レコードとなる1分19秒784のベストタイムを記録。2007年のチャンプ・カー・ワールド・シリーズ最初の公式チャンピオンシップ・ポイントを獲得した。トレイシーはセッションをリードしたことで、日曜日の開幕戦のフロント・ロー・スタートを決めると同時に、重要なチャンピオンシップ・ポイントを獲得。2番手に入ったルーキーのサイモン・ペイジニュー(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)に、0.214秒の差をつけた。
今年最初の予選セッションは、ラスベガス市民の2人によって支配された。序盤のトップはルースポートのベテランである、アレックス・タグリアーニ(#8 LNX2・コスワース/DP01/ブリヂストン)で、最初の25分をリード。それをトレイシーが追いかける展開となった。トレイシーは予選セッションの残り4分を切ってからトップ・タイムを叩き出し、4人のドライバーが120秒の間にトップ3ポジションをめぐって激しく争った。
昨年のチャンプ・カー・アトランティック・タイトルを勝ち取り、賞金2百万ドル(約2億4千万円)を手に入れたペイジニューは、初めてのチャンプ・カー予選で実力を発揮。1分19秒998のタイムを記録し、2位のポジションを手に入れた。彼のタイムは今日出場したルーキー8人の中でベストであり、4人のルーキーがトップ10に入った。
3年連続のディフェンディング・チャンピオンである、セバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、セッション序盤のメカニカル・トラブルから復帰し、3位のポジションとなる1分20秒197をマークする。ブルデイは最初の25分で2周しか走らず、セッションの残り8分で再びコース・イン。そこから8周を走り、最終ラップで自己ベスト・タイムを記録した。
2台のRスポーツのマシンがトップ5に入り、ジャスティン・ウイルソン(#9 CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)が、タグリアーニの前の4位に割り込んだ。ウイルソンは最後の2周で4位に浮上し、1分20秒310のタイムをマーク。タグリアーニは1分20秒437のタイムで5位に終わった。彼よりコンマ5秒遅れの6位に、ロバート・ドーンボス(#14 ミューマンズ/ジャンボ・スーパーマーケテン/メディアモール/コスワース/DP01/ブリヂストン)がつけた。
ドーンボスは次世代チャンプ・カー・スターばかりが揃った6位から10位の中で、トップに立った。このルーキーは今日の予選において、エントリーした17台の中でただ一人、走行が許された15周の予選ラップをすべて使い切り、1分21秒台に入れた最後のドライバーとなった。
昨年のオーストラリアのポールシッター、ウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は7位に入り、PKVレーシングのトリスタン・ゴメンディ(#22ペイ・バイ・タッチ/メガスピエラ・コスワース/DP01/ブリヂストン)と、二―ル・ヤニ(#21レッドブル/ガルフストリーム・コスワース/DP01/ブリヂストン)の前に割り込んだ。ロード・アメリカのポールシッターであるダン・クラーク(#4チケットマスター/シナプス・パワー・コスワース/DP01/ブリヂストン)がその後に続き、ここまでがトップ10。ルーキーのライアン・ダルジール(#28PCM・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、パシフィック・コースト・モータースポーツのデビュー・セッションで11位に入った。
日曜日の開幕戦、ベガス・グランプリの最終グリッドは、土曜日の午後2時(太平洋時間)から始まる最終予選で決定する。
トップ3インタビュー
ポール・トレイシー: 「最高の気分だ。フォーサイス・レーシングのチーム全員、ブリヂストンを含むすべてのスポンサー、僕のすべてのパーソナル・スポンサーに、とにかく感謝したい。みんなにとってすばらしい一日だったよ。僕たちは冬の間にほんとうに一生懸命働いた。先週、2台目のマシンが決まったときから特に一生懸命がんばってきた。そしてほんとうに良い仕事をしてくれたんだ。僕たちはマリオのチームに何人かの新人を起用している。みんなが1つになって最高の仕事をしてくれた。チーム、ジェラルド・フォーサイス、そしてファンのみんなに心から感謝している」
サイモン・ペイジニュー: 「僕たちはすばらしい仕事を成し遂げ、チームがこの週末に最高のマシンを作ってくれたのは確かだね。ほんとうに、ほんとうにここ居ることがうれしいんだ。チャンプ・カーの最初のレースで、金曜日予選のトップ3に入れるなんて、信じられない。だけど、すでにペースを掴んでいるということだから、安心もしたよ」
セバスチャン・ブルデイ: 「トラックに出た時、僕たちはとても速いと思う。たった1度だけブラック・タイヤで走ったけど、マシンはほんとうに良い動きだった。まったく言うことがないくらいだよ。ただ、ピットに入ってリア・カウルを開けるのではなくて、もっと多く周回を重ねないといけないね」

主な注目のポイント
ポール・トレイシーは予選初日をリードしたことで、チャンピオンシップ・リーダーとなる。2005年のポートランド以来、初めてセバスチャン・ブルデイがチャンプ・カー・ポイント・リーダーの座から陥落した。
サイモン・ペイジニューは過去4レースで、チャンプ・カーの予選セッションをトップ2で終えた3番目のルーキー・ドライバーとなる。ダン・クラークとチャールズ・ズウォールスマンは、ロード・アメリカでそれぞれ1位と2位につけ、ウィル・パワーはオーストラリアでポールを勝ち取った。
ブルーノ・ジュンケイラは予選初日にタイムを記録しなかった。彼のデイル・コイン・レーシングのマシンは、プラクティス中にメカニカル・トラブルでクラッシュを喫した後、いまだ修理中である。