CHAMP CAR

ジャスティン・ウイルソンが手首のケガを克服し、チャンプ・カー最終戦メキシコ・シティのブリヂストン・ポール・アワードを獲得


早急な治療を受け、手首にプロテクターを身に着けたジャスティン・ウイルソン(#9CDWフォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、曇天となった土曜日のメキシコ・シティのアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで、一見するとパドックに訪れた負傷中のバスケットボール選手のようであった。
しかし、グラン・プレミオ・テレメックス・プレゼンタド・ポー・バナメックスの最終予選に向け、いったんマシンにエンジンが掛かれば、ウイルソンは全ての人に彼がレーサーであることを証明して見せた。彼はトラック・レコードを更新し、明日のブリヂストン・プレゼンツ・ザ・チャンプ・カー・ワールド・シリーズ・パワード・バイ・フォード最終戦の、ブリヂストン・ポール・アワードを獲得した。
ウイルソンは2.774マイルのロード・サーキットを1分24秒801で駆け抜けてポールを獲得し、メキシコ・シティではボビー・アンサー(1980-1981)以来となる2年連続のポールを勝ち取った。ウイルソンは昨年もポールからスタートして後続を突き放し、70周中65周のリードを取って優勝している。このルースポートのドライバーは、2週間前のオーストラリアのイベントで骨折した手首の影響を感じさせず、4度目のポールを勝ち取ってマーク・ドナヒュー、テッド・ホーンやマウリシオ・グージェルミンといった著名なチャンプ・カー・ドライバーの仲間入りを果たした。
このキャリア3年目のチャンプ・カー・スターが7周目にポールを決めたとき、それまで静観していた3度のシリーズ・チャンピオン、セバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、ウイルソンのタイムを更新すべくセッションの終盤に2回のアタックを行ったが、わずかに0.2秒届かなかった。ブルデイはこの日2位のタイムとなる1分24秒986をマークし、7レース連続でフロント・ローからスタートする。
セッションは昨日の激しい展開とは異なり、最初の20分で金曜のタイムを更新したドライバーは18人中わずか8人だった。しかしポールを狙う最終アタックに向け、チームがレッド・ウォール・オルタネート・ブリヂストン・ポテンザの最終セットに交換すると、セッション終了へ向かうに従ってタイムが短縮され始めていく。
ブルーノ・ジュンケイラ(#2ホール・イン・ザ・ウォール・キャンプス・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、最後の数分でアタックを行い、1分25秒491のタイムで3番手グリッドに浮上した。このブラジル人はメキシコシティで好調を維持し、出場した4レースのどれもトップ3からスタートしている。
今シーズン初めて1年目のドライバーが4番手から6番手でスタートすることになり、その先頭にはウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)がいる。パワーは金曜日のタイムによって明日の4番手グリッドを手に入れ、彼は今日の最終予選でタイムを更新できなかった3人のうちのひとりだった。このロシュフランズ・ルーキー・オブ・ザ・イヤーのポイント・リーダーは、明日のイベントで6位に入ればルーキー賞を獲得する。
ライアン・ブリスコー(#10ルースポート・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)はパワーを猛追、始まったばかりのチャンプ・カー・キャリアでベストのスタート・ポジションをマークし、1分25秒643のタイムで5位に入った。ブリスコーはルーキーのダン・クラーク(#14CTEレーシング‐HVMフォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)と並んで3列目からスタートすることになり、クラークは1分25秒942のタイムで6位となった。
7年目を迎えるベテランの2人が明日のグリーン・フラッグからルーキーを追い上げることになり、PKVレーシングのオリオール・セルビア(#6ガルフストリーム・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)と、アレックス・タグリアーニ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)が4列目に並ぶ。タグリアーニは今日の最終予選の序盤を盛り上げ、最初にコース・インした2周目で金曜日に記録したタイムを1秒以上も更新して見せた。
メキシコ人ルーキーのデイビッド・マルチネス(#3テレメックス/インデック・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、デビューの週末に印象的な走りを続け、1分26秒146をマークして9位に入った。マルチネスはブルデイと同じく今日の最終予選を7周しか走らずして、チャンプ・カーのデビュー戦でトップ10に入った今シーズン初めてのドライバーとなった。
マルチネスと並んで5列目に入ったのはオーストラリアの覇者であるネルソン・フィリップ(#4CTEレーシング‐HVMフォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)。彼は1分26秒278でトップ10に食い込んだ。フィリップの後ろには地元のヒーローのマリオ・ドミンゲス(#8ぺメックス/GICSA/デルヴァッレ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)が入り、11番手からスタートする。ドミンゲスと並んでスタートするチャールズ・ズウォールスマン(#34マイ-ジャック/コンクエスト・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、7レース連続のトップ10フィニッシュを狙う。
明日のチャンプ・カー最終戦は現地時間午後2時から17ターンあるコースを66周で争う。レースはアメリカ東部時間午後3時から始まるスピード・チャンネルの生中継を観ることができ、チャンプ・カー・ワールド・シリーズの公式ウェブ・サイトwww.champcar.ws にあるレース・ディレクターでは、ライブ・タイミング、スコア・ボード、ドライバーの無線や映像も観ることが可能だ。
トップ3インタビュー
ジャスティン・ウイルソン: 「マシンの感触はとても良いよ。かなり安定して、しっかり仕事ができている。チームとブリヂストンには感謝している。タイヤはすばらしい。オルタネート・タイヤはとても良い。今日はとても感動的だったから思い出深い日になることは間違いないね。色々な噂が飛び交い、オーストラリアで起こった出来事も含め、このような状況下でトップに立てたことは気分が良いよ」
セバスチャン・ブルデイ: 「正直なところ、最初の走行の後は待機しなくてはいけなかったんだ。マクドナルド・カーはほんとうにバランスが良いからよかったね。トラックのコンディションに合わせ、速さを維持するために変更を加え、アンダーステアが増すことを予想していた。たぶんリアのダンパーに何かが起こったみたいで、調子を見る必要があった。2回目の走行の間にとても大きな変更が必要だと感じたから驚いたよ。レースにはこういうことはつき物で時々あるんだ。出来ることは少なくて幸運を祈るしかない。原因を特定できるときもあれば、出来ないときもある。当然僕たちはアジャストしたよ」
ブルーノ・ジュンケイラ: 「ニューマン/ハースのマシンはここではとても良いね。1日を通して速かった。予選の最初の走行では2周目にミスを犯した。3周アタックする予定だったのが、2周目に最後のラップだと思ってしまった。だけど、まだ2番手にいてセバスチャンとはとても接近していた。このトラックではポールを狙えると思っていたけど、トップ3には入れたね。僕はブラジル人で、ここへ来ることを誇りに思う。このようなロード・コースは、ブラジルやヨーロッパのレースで使われるコースに似ている。これはヨーロッパ・スタイルのコースだよ。ドライバーは常に速く、高速で走れるし、ここのロード・コースはいつもいい状態だ。このコースが大好きだね」
主な注目のポイント
デイビット・マルチネスはチャンプ・カーのデビュー戦をトップ10からスタートする。デビュー戦でルーキーがトップ10からスタートしたのは、昨シーズンの開幕戦ロングビーチでルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したティモ・グロックとロニー・ブレマー以来となる。
明日のグラン・プレミオ・テレメックス・プレゼンタド・ポー・バナメックスは、グランドスタンド席の完売がトラック・プロモーターのOCESAから発表された。レースの一般入場券はまだ入手可能で、シーズン最終戦は10万に以上の観客動員が予想されている。
明日のイベントでは3人のルーキー・ドライバーがトップ6でスタートする。1年目のドライバーがトップ6で予選を通過したのは、2003年のティアゴ・モンテイロ(2位)、セバスチャン・ブルデイ(4位)とライアン・ハンター・レイ(5位)以来となり、同じくメキシコ・シティでのことだ。