Kazuki Saito's

“チャンプ・カー北の国へ” 日本初・公道グランプリ開催への道! 第40歩>>必死に探る自立への道

小樽の経験があなたの街にも活きる!?
すでに具体的に動き始めた自治体も
 最近、小樽以外の自治体のみなさんから様々なお問い合わせをいただいている。小樽の市街地でレースを行うことが現実的になってきた今、ぜひ自分の街でもレース開催を検討したいということで、すでに具体的な動きを始めている自治体もあったのは驚いた。
 ついに夕張市が財政再建団体となってしまったが、どこの自治体もみな必死だ。三位一体の改革でも明らかなように、国は地方交付税などの支援を減らし、地方に自立を求めている。しかし何らかの特色ある街ならいざ知らず、そう簡単に自活などできるものではない。若者の中央流出や少子高齢化がどんどん進む中で、特色が少ない街は極めて深刻な状況にある。ウエブサイトに掲載している我々のプロジェクト・ポリシーを見た自治体のみなさんが、自分たちも同じように、市街地レースで地域を活性化したいと言うのだ。
 地方がいかに大変かを知る我々としては、アドバイスを求められて断る理由はいっさいない。幸いこの国にはたくさんレースがあり、色々な市街地で開催されるようになれば、どんなに素晴らしいことか。市街地の魅力は、なんと言っても人々が集まりやすいインフラが整っていることで、アクセスしやすいというのは非常に重要だ。コースを設置する間や、レース開催時に交通を遮断したり、騒音といった問題は確かにある。だがその反面、我々のプロジェクト・ポリシーにあるように、得られるメリットはあまりにも多い。
 市街地レースを行うにあたって、道路がFIA基準に合うかどうかというのはあるが、小樽でもコースの設定は十分可能だった。きっと、他の街でもコースの設置が可能な場所は多いはずで、チャンプ・カーのヒューストンのように駐車場をメインに使うというのもあるだろう。あまり時間はないものの、必要であれば街を見に行くことも可能なので、興味のある方はぜひ webmaster@otaru-gp.com までご連絡いただきたいと思う。これまでの我々の経験が、何かの役に立ってもらえれば幸いだ。

筆者近況
この連載はお盆進行で2週間のお休みをいただきましたが、こっちはなかなか休む暇がなく、単身赴任が続いてます。この時期はエア・チケットも高いので、ちょうどいいと言えばいいんですけど。みなさんから、「小樽は暑くないでしょう?」と聞かれるのですが、とんでもない。ここのところ30度を超える猛暑が続き、スーツでの営業は地獄ですね。とうとう耐え切れずにエアコンを買ってしまいました。
(オートスポーツ誌 2006年8月31日号に掲載)