Kazuki Saito's

“チャンプ・カー北の国へ” 日本初・公道グランプリ開催への道! 第8歩>>小樽グランプリの開催は何年後?

お祭りレースで小樽を世界に発信したい
ここに「小樽GP10年構想」が生まれた

 北海道みちとくらしと未来のネットワークによるマカオ・グランプリ視察の様子は、2002年11月30日と12月7日の2回に渡って、北海道テレビの“南平岸・道未来”で放映。小樽グランプリの企画そのものは、このアイデアが提案された第2回委員会(6月14日)のダイジェストが7月13日に放映されており、この時が初めてではなかった。
 
 残念ながら今となってはどちらも映像を見ることはできないが、出演者のほとんどのコメントは現在もウエブサイト(www.michi-mirai.com )で見ることが可能だ。このようにきちんと記録が残され、公開されているという点も、特筆すべき取り組みといえよう。
 年が明けた3月16日、同ネットワークは札幌で北海道の道をテーマにした公開シンポジウムを開催する。豪雪地帯である日勝峠の除雪の現状や、ニセコで町興しのために整備された綺羅街道などを各委員がレポート。同様に小樽グランプリについても委員の長谷川 岳さんと玉木正之さんがステージに上がり、立案からマカオ視察までの経緯を紹介した。
 レースの様子はもとより、街の様子からマカオ観光局長へのインタビューなど、現地で撮影してきた様々なVTRをまじえて、ふたりはアジアで50年にも及ぶ伝統の公道レースを解説。「警察官、消防の方、いろんな人がマカオ中をあげて参加している。こういう祭りをやると、小樽や北海道を世界に発信できます」と玉木さんが語る。
 長谷川さんも「グランプリの効果は大きく、観光客がものすごく増える。テーマパークじゃないかたちで、世界のダイナミズムを直接引っ張ってくるというのがあってもいいのでは」と続けた。そして最後に、「小樽グランプリ10年構想」を長谷川さんが宣言。10年後に実現するということを、ここに宣言したのである。
 我々の生活にとって道は決して欠かせないものであり、特に自然環境が厳しい北海道ではなおのこと。道に対して真摯に向き合う人間性や土壌、風土があったからこそ、小樽グランプリは真剣に受け止められたのだ。

筆者近況
10月30日に小樽から帰り、otaru-gp.comの細かい調整と、推進協議会メンバー同士の連絡用掲示板についてウエブ・デザイナーと打ち合わせ。原稿もせっせと書いて木曜日からチャンプ・カー最終戦のメキシコ・シティへ。視察に来ていた某日本人ドライバーのマネージャーさんと各チームに行って来季の話をし、チャンプ・カー首脳とも数回ミーティング。レース後は年間表彰式に参加し、終わったのは午前2時でした。
(オートスポーツ誌 2005年12月1日号に掲載)