Interview

武藤英紀インタビュー 〜インディカー・ルーキー武藤英紀の素顔に迫る〜Vol.3

<US-RACING>
2度にわたってお送りしてきた武藤英紀インタビューも今回が最終回。第3弾となる今回は、ルーキー・イヤーの2008年を振り返ってもらった。また、来シーズン海外観戦を考えている方には必見となる武藤推薦の一戦を紹介。そしてさらなる飛躍を目指す2009年の展望を、インディカーの魅力と合わせて語っている。

〜今シーズンを振り返って〜

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Q:今シーズンこのシカゴランドが最終戦になるわけですが、17レースあったなかでコースという観点から印象に残る場所はどこでしたか?

MH:「基本的にどのコースも印象的ですが、やっぱりもてぎですね。最初はシフトダウンがあるので印象が悪かったんですけど、実際にレースをやってみると面白い。マシンが決まっているとオーバーテイクもできますし、良く考えて作られているコースだと思いました。あと、単純に面白いのはシカゴランドやテキサスといった全開で走れるコースですね。ロードコースは調子が悪いのでつまらなかったですが、単独で走るならエドモントンやセント・ピーターズバーグは面白かったです。バンピーで体に悪そうなデトロイトも楽しいコースでした」

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Q:日本で開催されるインディカーのレースはもてぎだけですが、もし日本人のインディカー・ファンがアメリカのレースを観に行くとしたら、どのレースが一番オススメでしょう?

「インディ500! 他のレースはちょっと思いつかないです。インディ500はレースを知らない人でも一度観たほうが良いですね。観ないと損だと思います。あれだけ人が多い中で走れるのは、ドライバーとしてもやりがいがありますし、インディ500の結果はすぐに評価につながるので、わかりやすくて良いですね。僕の中では17戦中の1戦にしか過ぎませんでしたし、もてぎのほうが緊張したんですけど、チームがインディ500かける思いというのは伝わってきました。でも、みんな気合が入りすぎて硬くなりすぎているので、僕みたいにあまり意識していない人のほうが勝てちゃうのかもしれません」

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Q:今年一年間を戦ってみて、インディカーの面白さはどこにあると感じましたか? 来シーズンは武藤選手のどんなところを観て欲しいでしょうか?

「全開で走っていて、ただ左に回るだけのレースだと僕自身も考えていたので、なかなか面白さを表現するのは難しいと思います。また、テレビでは実際のスピード感が伝わらなく、僕の態度も悪く見えてしまいますし(笑)。生で見るとやはりスピード感が異次元ですし、その面白さが一発で分かると思います。今はまだうまくいっていない部分がありますが、日本人だったら日本人を応援してくれると思いますので、もてぎに足を運んで応援してもらえるように何とか良い結果を出したいです!」

◆インタビューを終えて
このインタビューを収録したのは、第17戦シカゴランド決勝日の朝のことでした。とても早い時間にかかわらず、武藤選手は快くインタビューに応じてくれ、次のスケジュールぎりぎりまでお話いただきました。次々に面白い話が飛び出し、レース中とは違う武藤選手の一面を見ていただけたのではないでしょうか。
 残念ながら今シーズンのインディカーは全日程が終了し、武藤選手の勇姿が見られるのは来年9月19日のインディ・ジャパンとなります。しかし、「来シーズンまで待てない!!」という方には朗報です。来たる11月24日(月・祝日)に、栃木県ツインリンクもてぎで行われる:エンジョイ・ホンダ・サンクス・デイに武藤選手が参加し、インディカーによるデモンストレーション・ランとトークショーが予定されています。連休最終日となる24日は、ぜひ武藤選手を見にツインリンクもてぎへ足を運んでください。