4コママンガ

心の永久欠番

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アメリカのレース独特のものになった感のある、大きく描かれたカーナンバーは、搭乗するドライバーのキャラクターと相まって、ファンに強い印象を残していると感じます。
  
例えばNASCARで#3ならデイル・アーンハートを思い出しますし、#43はリチャード・ペティといった具合。最近では#24や#48は生ける伝説になっている気がします。
 
いっぽうインディカーでは、強くカーナンバーが意識されることはないかもしれませんが、CART時代には#14がA.J.フォイトを記念した永久欠番となっていましたし、#99は皆から愛され期待されつつも亡くなってしまったドライバー、グレッグ・ムーアのために欠番となっていました。
 
しかしアメリカンオープンホイールレースの分裂と統合でうやむやになってしまったからか、今回は永久欠番という話は出ませんでした。もっとも何番にするか? というのも、非常に難しいところですよね。
 
チャンピオン獲得時の#26は、今はマルコのナンバーですし、#10はダリオ。あえていうならセンセーショナルな優勝を遂げた#98かもしれませんが、ダンのナンバーという気はしないかも? それにしても、並べると意外にたくさんのナンバーに乗っていますね。
 
個人的にはダンウェルドンを応援するようになったのは、パンサーで#4をつけてから。それまではいいクルマに乗っている、オーバルに強いイケメンドライバーといった印象で、ガナッシのシートを失った時は、これでインディカーを去るものと思ったほどです。
 
しかし戦闘力のさほど高くないパンサーで、インディ500を2年連続2位に導いたり、他のオーバルでも速さを見せるダンには、オーバルのクルマを作る力と、そのマシンをゴールまで走らせる、スキルの高さと闘争心を見たように思い、トップチームでの復活を望んだものです。
 
そして今年のスポット参戦インディ500。ダンを追い出すようにパンサーに入ってきた新人が優勝目前でクラッシュし、大逆転での勝利。それも旧友がかき集めた急造のチームでの優勝には胸が熱くなりました。レーシングスーツも、このときのアイボリーベースが一番似合っていたような気がします。でも若干はかない感じの印象を受けるのは、このようなことが起きてしまったからかも……。
 
そういえばDW12のテストカラーは正反対の黒ですが、これがまたカッコよかった。メットも専用で、カッコよすぎ! ホント、もう少し観ていたかったなぁ。 本当に、本当に残念です。
 
Illustration & TEXT by アラブルカ
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4コマの内容はフィクションです。
登場する団体・人物等は実際とは異なります。
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