NASCAR

“チェイス”進出の2台がトップ10フィニッシュ

<Toyota>

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NASCARスプリント・カップ・シリーズ
第27戦 Sylvania 300

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第27戦「Sylvania 300」が9月14日(日)米国東部ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイで開催された。

 シーズンも今大会を含め残り10戦となり、前戦までのランキング上位12名による“チェイス・フォー・ザ・スプリント・カップ(通称チェイス)”がスタート。“トヨタ カムリ”勢では、カイル・ブッシュ、デニー・ハムリン、トニー・スチュワートの3名が“チェイス”入りを果たし、チャンピオンを争うこととなった。

 12日(金)午後3時から予定されていた予選は、降雨のために中止となり、NASCARのルールに則り、決勝のグリッドはオーナーポイント順で決定された。この結果、Ky.ブッシュがポールポジション。ハムリンが6番手、スチュワートが8番手グリッドを獲得。“トヨタ カムリ”は10台が決勝へ進んだ。

 前戦も同様に雨で予選が中止となったため、初のカップ戦出場がならなかった18歳のルーキー、ジョーイ・ロガーノは、今大会、96号車で出場。40番手グリッドから初のカップ戦決勝へと挑むこととなった。

 決勝レースが行われた14日(日)は、午前中降り続いた雨も止み、ジェットドライヤーカーで路面を乾かした後、午後2時29分に1.058マイルオーバルを300周(317マイル:約510km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。

 ポールポジションのKy.ブッシュは、スタートから最初の3周は首位を守ったものの、メカニカルトラブルに起因するハンドリングの不調に苦しみ、徐々にポジションダウン。 35周目のコンペティション・コーション(予定されたコーション)までそのまま走行を続けたものの、その後ピットでの修復を余儀なくされ、大きく後退してしまった。

 一方、8番手スタートのスチュワートは快調にポジションを上げ、35周目のコーションの時点では2位に浮上。首位争いを展開した。しかし、87周目のピットストップで、他車と接触。この接触でペナルティを受けたスチュワートは、33位まで大きくポジションを落としてしまった。

 代わって“トヨタ カムリ”勢の最上位に立ったのはハムリン。レースが折り返しとなる150周目前後に、各車グリーン下でのピットストップを行ったが、これを終えた時点で3位に浮上。後方から激しく追い上げたスチュワートは、14位までポジションを上げていたが、このピット時に痛恨のスピード違反。ピットスルーペナルティを科され、周回遅れとなってしまった。

 しかし、諦めずにポジションを戻していったスチュワートは、221周目、この日4度目のイエローコーション時に、“ラッキー・ドッグ”(イエローが出されたとき周回遅れの最上位がトップと同一周回へ復帰できる措置)を獲得し、リードラップに復帰した。

 229周目には、ブライアン・ヴィッカーズらが巻き込まれる多重クラッシュが発生。レースは10分間に渡って赤旗中断となった。

 トップ3での走行を続けていたハムリンだったが、この赤旗中断の直前に、燃料補給のためにピットイン。一時は18位までポジションを落としたが、リードラップに復帰したスチュワートと共に、猛然と追い上げを開始。

 終盤には、トップ10圏内をかけて激しいバトルを展開し、ポジションをアップ。スチュワートは8位、ハムリンが9位でフィニッシュした。

 苦戦を強いられたKy.ブッシュは、12周遅れの34位でチェッカー。この結果、“チェイス”1戦目を終えた時点で、ランキングでは僅か1ポイントずつの差で、ハムリンが6位、スチュワートが7位、Ky.ブッシュが8位につけている。

 次戦第28戦は9月21日(日)米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催される。

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ドライバー トニー・スチュワート:
「チームクルーのことを本当に誇らしく思う。彼らは素晴らしいピットストップで、リードラップへと復帰出来る“ラッキー・ドッグ”の位置まで順位を上げてくれた。このスポーツでは毎週毎週様々な要因がレースを左右するということを示したと言えるだろう。先週はピットクルーのミスがあったが、今週はドライバーのミスだった。接触後のドライブスルーペナルティで大きく遅れ、その後更にスピード違反ペナルティを受けて状況を悪化させてしまった。それだけに、バトルの末に勝ち取った8位というポジションにはとても満足している」

第27戦 Sylvania 300 決勝結果

順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 9 16 グレッグ・ビッフル フォード 300
2 3 48 ジミー・ジョンソン シボレー 300
3 2 99 カール・エドワーズ フォード 300
8 8 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 300
9 6 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 300
15 27 44 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 300
25 32 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 299
27 35 00 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 299
32 40 96 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 297
33 31 22 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 297
34 1 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 288
35 16 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 287
38 34 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 264

選手権 ポイント表

ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 カール・エドワーズ フォード 5220
2 ジミー・ジョンソン シボレー 5220
3 グレッグ・ビッフル フォード 5190
6 デニー・ハムリン トヨタ 5148
7 トニー・スチュワート トヨタ 5147
8 カイル・ブッシュ トヨタ 5146
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2917
24 デビッド・ロイティマン トヨタ 2545
30 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 2097
31 デイヴ・ブレイニー トヨタ 2062
37 A.J.アルメンディンガー トヨタ 1575
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 1390
40 J.J.イェリー トヨタ 1263
45 マイク・スキナー トヨタ 618
62 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 67
63 P.J.ジョーンズ トヨタ 52
64 ブラッド・コールマン トヨタ 49

マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 168
2 フォード 156
3 シボレー 153
4 ダッジ 117
※結果及びポイントは暫定