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“トヨタ カムリ” ロードコース初勝利!カイル・ブッシュはネイションワイド・シリーズ3連勝

<Toyota>

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NASCARネイションワイド・シリーズ
第9戦 Corona Mexico 200

 4月20日(日)メキシコ・メキシコシティのロードコース、オートドローモ・エルマノス・ロドリゲスでNASCARネイションワイド・シリーズ第9戦「Corona Mexico 200」が開催された。
 米国のモータースポーツであるNASCARのシリーズは主に米国内のコースで戦われるが、ネイションワイド・シリーズのみ、メキシコとカナダでの海外遠征戦が行われている。メキシコでのNASCAR開催は今年で4回目。
 また、オーバルコースでのレースが主なNASCARだが、年に数戦ロードコースでのレースも行われており、今大会は今季初のロードコース戦となる。ロードコース戦では、セッティングなどがオーバルとは大きく異なるだけでなく、ロードコーススペシャリストと呼ばれる、NASCARのレギュラードライバーではないドライバーがスポット参戦することでも知られる。今大会では、地元メキシコシティ出身のミシェル・ジョルダイン・Jrが“トヨタ カムリ”で出場した。
 18日(金)に2度に渡って公式練習が行われ、現在シリーズ2連勝中のカイル・ブッシュが公式練習1回目でトップタイムをマーク。2セッション合計でも2番手タイムと、ロードコースでも速さを示した。19日(土)午前10時半から行われた予選でも、Ky.ブッシュが“トヨタ カムリ”勢最上位の6番手グリッドを確保。公式練習で車体にダメージを負い、懸命の修復で予選に臨んだデビッド・ロイティマンは33番手で予選を通過。出場した5台の“トヨタ カムリ”全車が決勝進出を決めた。

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 20日(日)午後2時25分、8つのコーナーを持つ2.518マイルのコースを80周(201マイル:約320km)の決勝レースがスタートした。スタートと同時にKy.ブッシュが6番手から3番手にポジションを上げた。序盤からスピンやクラッシュが多発し、中盤までに2度に渡って赤旗中断が出されるなど、波乱のレースとなったが、Ky.ブッシュは快調に上位を走行し、34周目には首位に浮上。
 しかし、首位走行中の47周目、グリーン下でKy.ブッシュがピットインすると、その直後に不運にもイエローコーションが出されてしまった。これでKy.ブッシュは11番手まで後退。
 57周目の再スタート時には9位につけていたKy.ブッシュだったが、その後、上位勢がスピンや接触に見舞われる中、それらを上手くかわし、素晴らしい走りでポジションを上げ、僅か2周後には2位までジャンプアップを果たした。
 その後は、独走状態で後半戦を支配していたロードコーススペシャリストのスコット・プルエット(ダッジ)との一騎打ちとなった。65周目、この日最後の再スタートが切られると、首位を行くS.プルエットにKy.ブッシュが猛追。数周に渡り、テール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドでの息をもつかせぬ熱戦が繰り広げられた。そして、首位奪還の機会を窺っていたKy.ブッシュは72周目についにS.プルエットをパス。その後は、追い上げる後続の車両を振り切り、トップでチェッカー。ネイションワイド・シリーズ3連勝を飾った。
 “トヨタ カムリ”にとって、そしてKy.ブッシュ自身にとっても初のロードコース戦勝利となった。“トヨタ カムリ”は今季のネイションワイド・シリーズ5勝目。トヨタはマニュファクチャラーズポイントでも首位となった。
 一方、ロードコース戦での経験が少ないD.ロイティマンは33番手スタートから素晴らしい走りを見せ、序盤はKy.ブッシュと上位争いを繰り広げた。しかし、35周目の多重クラッシュに巻き込まれ、後退。ピットでの修復を行い、29位までポジションを落としたが、その後再び果敢に追い上げ、11位でフィニッシュした。
 次戦第10戦は4月26日(土)米国南部アラバマ州のタラデガ・スーパースピードウェイでスプリント・カップ・シリーズとの併催で行われる。

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ドライバー Ky.ブッシュ:
「今日はとても良い一日になった。スコット・プルエットは第4コーナーで隙があったので、パスすることが出来た。今日の我々の“トヨタ カムリ”は信じられないほど速く、クリーンな周回が出来れば、誰もついてこられなかっただろう。最後はマーコス・アンブローズ(フォード)が調子を上げて追い上げてきたが、幸運にもそれまでに十分なリードを築いていた。3連勝というのは本当に素晴らしい結果だ。それを可能にしてくれたチームとトヨタに本当に感謝している」

第9戦 Corona Mexico 200 決勝結果
順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 6 20 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 80
2 4 59 マーコス・アンブローズ フォード 80
3 2 40 スコット・プルエット ダッジ 80
11 33 99 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 80
12 19 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 80
21 36 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 80
36 20 32 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ カムリ 39
選手権 ポイント表
ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 1339
2 カール・エドワーズ フォード 1330
3 カイル・ブッシュ トヨタ 1273
4 デイビッド・ロイティマン トヨタ 1195
8 ジェイソン・リフラー トヨタ 1062
9 マイク・ウォレス トヨタ 1039
23 トニー・スチュワート トヨタ 611
29 デニー・ハムリン トヨタ 553
34 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 472
66 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 109
70 マイケル・マクドウェル トヨタ 82
80 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 59
2 シボレー 58
3 フォード 48
4 ダッジ 33
※結果及びポイントは暫定