NASCAR

NASCARクラフツマン・トラック・シリーズ 第1戦【デイトナ】フォト&レポート

<US-RACING>

画像

大クラッシュによる赤旗中断が起きる波乱のレースを制したのは、2006年にトヨタを初めてのクラフツマン・トラック・シリーズ・チャンピオンへ導いたトッド・ボダインだった。この日、86周目にトップに立ったボダインは、同じトヨタ勢のカイル・ブッシュやジョニー・ベンソンからの激しい追撃をかわし、2位のブッシュとわずか0.077秒差でチェッカー・フラッグを受ける。ドライバー・キャリア17年で13勝をあげ、シリーズ・チャンピオンまで獲得しているボダインだが、以外にもデイトナ制覇は今回が初めて。「このデイトナを始めて訪れてから20年が経つんだ。3年間はクルー・メンバーとして、そして17年間はドライバーとしてさ。ここでは2位や3位になったこともあるけど、激しいクラッシュや何度かマシンが燃えしまうこともあった。でも17年目でようやくこの勝利をつかんだよ」と、デイトナ初優勝の喜びを爆発させるボダイン。2年ぶりのドライバーズ・タイトル奪回に向け、好発進を決めた。

画像

一日を通して温暖な気候に恵まれたデイトナ・インターナショナル・スピードウェイ。日中の最高気温は23度まで上がり蒸し暑さもあったが、レース・スタートを迎える頃には涼しくなり、レース観戦にはもってこいのフライデイ・ナイトとなった。NASCARシーズン到来を告げるシリーズ開幕戦にして最大のイベントのデイトナ500は、先週末からバドワイザー・シュートアウト、ゲータレード・デュエルといった恒例の事前レースが行われてきたが、長いシーズンの本番は今週のクラフツマン・トラック・シリーズからスタートする。金曜日の夜にレースが行われることもあって、すでにコース内には開幕を待ちわびたファンのモーターホームが勢ぞろいし、多くのファンが家族や友人とともにデイトナに集結した。

画像

グランドスタンドを埋め尽くさんばかりの観客に見守られ、36台のマシンがきれいな隊列を組み、一斉にスタートする。ポール・ポジションはフォード勢のエリック・ダーネル、2番手にトヨタ勢のテリー・クックが続いた。レース終盤までトヨタ勢とトップを争ったダーネルだが、レース終盤にクラッシュを喫し、あえなくリタイア。2番手のクックも30位に沈みフロント・ロー・スタートの2台はともに振るわず、めまぐるしく順位が入れ替わるNASCARらしい結果となった。

画像

「コースのいたるところで順位を上げようとするには、まだ早すぎたんだ」と声を荒げるのは、19周目に発生した大クラッシュに巻き込まれたマイク・スキナー。バック・ストレートを走行中にレーン・チェンジを行ったカイル・ブッシュが、スキナーの右フロントに当たってスピン。アクシデントの引き金を引いたブッシュは、運よくどこにも接触しなかったが、この混乱で後方のマシンが連鎖的に接触事故を起こし、7台のマシンがアクシデントに巻き込まれた。特にP.J.ジョーンズのマシンは炎上。まるで火の玉のようにコース上を滑走したものの、ドライバーは無事に脱出した。このアクシデントによってレースは赤旗中断。17分23秒のインターバルが置かれ、レースが再開された。

画像

息を呑むようなフィニッシュ・シーンとなったレース。トップを競り合う3台のトヨタ・タンドラが、ボダインを先頭になだれ込むようにしてフィニッシュ・ラインを通過する。0.077秒差で惜しくも勝利を逃したカイル・ブッシュは、19周目のアクシデントを潜り抜けての2位。3位に入ったジョニー・ベンソンはなんと35位という最後列から追い上げ、このポジションを掴み取った。4位にもトヨタ勢のデイビッド・ステアが入り、トヨタはトップ4までを独占。2年連続でトラック・シリーズの開幕戦を制した。2004年にクラフツマン・トラック・シリーズからNASCARに参戦したトヨタは、2006年に早くもチャンピオンを獲得。昨年はドライバーズ・タイトルを逃したものの、マニュファクチャラーズ・タイトルは堅持し、2008年もトラック・シリーズでトヨタ旋風が続きそうな予感だ。