INDY CAR

US-RACINGの読者が見たロング・ビーチ・グランプリ、H_Shinさん編

みなさんはじめまして。今回、US-RACINGの読者レポートに参加させていただいたH_Shin(@minardi_1022)です。
 
初めて現地でアメリカのトップ・フォーミュラを見たのはもう8年も昔、バンクーバーで行われたチャンプカーでした。
 
オープンな雰囲気で多くのドライバーが気取らず、気さくにサインや写真撮影に応じる姿に感動し、ますますファンになりました。今回はレースそのものではなく、自分が特に気に入ったシーンをご紹介したいと思います。
 

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彼は以前、US-RACINGの特別講座「もっと知りたいAJフォイト・レーシング」で紹介されていたチーム最年少のクル―、通称「キッド」です。サングラスを外すとけっこう可愛い顔してますね!! ピットインの練習の際、作業に手こずるとベテランのクル―に「Hey!!」「Come on!」などとからかわれてました。その光景がとてもほほえましかったです。
 

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彼はテキサス出身の21歳で、ファクトリーの近所に住んでいるそうです。高校時代に自動車整備について学び、卒業後はクルマの整備工場で働いていたところ、チームのゼネラルマネージャーがお客さんとして店に来た際、誘われてチーム入りしたそうです。そういうこともあるんですねぇ。
 
また、キッドとは逆に、けっこうお年を召された方が1人。
 

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この方、セッション中もずっと立ちっぱなしでモニターを覗いてました!
 
そこでキッド君にこのお方がいくつなのか尋ねたところ、なんと85歳! お名前はジムさんで、スタッフどころかスポンサーのひとりなんですって! ビルなどの不動産を所有していて、最初の顧客がAJフォイト御大だったらしく、御大が20代前半からの知り合いだそうです。ということは、すでに50年以上!!!
 
そしてこの人はインディ500で琢磨選手のチームメイトとなるコナー・デイリーですね。
 

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ずっとピットにいるのですが、モニターを見てはいるものの、特別エンジニアと会話するわけでも無く、時折携帯をいじっているだけでした。大丈夫かいな…。
 

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彼は一昨年、インディライツを5戦走っており、優勝も経験していますが、すべてロード・ストリートでオーバルの経験がありません。少し不安材料ではありますが、台数が増える事はポジティブな面も多いのではないでしょうか。
 
こちらはパンサーレーシングの女性メカニックのアナ。
 

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近くにいた男性スタッフに聞いてみると、42歳って教えてくれました。しかもこのスタッフ、少し日本語が喋れて「アブナイオンナ!」だって! そこで本人に聞いたところ危ないどころかとてもやさしい方で、シカゴ生まれ、シカゴ育ちの34歳。現在はインディアナポリス在住です。レース関係で働いていた父親の影響でこの仕事を始め、パンサーで働いて15年になるそうですよ。
 

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決勝日、朝のプラクティス前ににわざわざ奥から出てきてくれて、すごく親切に対応してくれました! レースモードの姿もカッコイイです!
 

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こちらの女性はジェシー。プレスルームにいたボランティアの方で御歳81歳!
 

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彼女は36年前からボランティアとして関わってるそうです。プレスルームで働いている人たちに、家から大量に持参したお菓子を配ってくれます。とても優しい方でしたよ! (来年はジェシーに会いにロングビーチ見に行こうかな!)。ちなみに以前は300人のボランティアが関わっていたそうですが、ここ数年は200人ほどだそうです。また、ジェシーが最高齢のボランティアでは無く、89歳になる方がいるんだとか!! すごいなぁ。
 
次はチームのロゴで気になったものを御紹介。
 
パジノウとボーティエはサムシュミットがオーナーのチームに所属している事はご存じですよね?でも厳密には違うチームで
 

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シュミット・ハミルトン、
 

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シュミット・ピーターソンときちんとロゴも違います。
 
これはドラゴンレーシングのチームロゴ
 

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よく見るとドラゴンが花を(おそらくバラ)咥えていますよね?ちょっとしゃれてますね。
 
第2プラクティスでクラッシュしたサーベドラは、サイン会の間、右手をずっとアイシングしてました。かなり痛そうでしたけど、きちんとファンに笑顔でサインしていましたよ! 決勝もハデにクラッシュしてましたけど・・・
 

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さて、今回どのような所で観戦したかというと、がんばってスーパー・フォト・チケットという265ドルのチケットを買いました。インターネットからも買えますし、現地のチケットボックスでも買えますよ!クレジットカードもOKです。
 

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コース内に建てられた4か所の専用の特別スタンドから写真が撮れるので、コース・マップを見ながらそのスタンドを探すのですが、実際に登ってみないとスーパーフォトのスタンドかどうか解らないため、事前に全てまわって確認しておくといいかと思いました。
 

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入り口には観戦スタンドと同様、チケットを確認するスタッフがいて、インディカーからパスが出ているプロカメラマンでも、このチケットを買わないと入る事ができません。アマチュア・カメラマンに大変人気らしく、土曜から結構にぎわってました!
 

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決勝日にどうしても撮りたいコーナーがあれば、30分以上前から現地に行っておくのが良いと思います。レース中盤になって1コーナーのスタンドに行ったのですが、残念ながら撮るスペースがなく・・・。
 

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ついに迎えた決勝日、レース前はスターティング・グリッドにいました。
 

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AJフォイト・レーシングは、レースに向けての準備が整った後、ラリーの周りに全員が集まって作戦の確認を行います。ラリーが基本的な事をみんなに伝え、所々でドン・ハリディが細かく説明しています。
 

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最後に円陣を組み、全員で「A・B・C」と大声で気合を入れてました。他のチームで同じようなことをしているのは見られませんでしたね。
 

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このシーンを撮影しながら、僕も気合が入りましたよ!
 

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最後は今回ご一緒させていただいた、かげさんのペースカー同乗走行の様子です。
 

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かげさんは事前にINDYCAR NATIONに応募してみごと当選、手続きの後、胸にステッカーを貼ります。
 

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さあ、いよいよ、かげさんの番です
 

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いってらっしゃーい!
 

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同乗走行の申し込み方や車内の様子などは、かげさんのレポートをぜひご覧下さい。
 
 
みなさんご存知のように、今回のレースはみごと佐藤琢磨選手の初優勝となりました。琢磨選手、そして長年、琢磨選手を応援しているファンのみなさん、本当におめでとうございます!!
 

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最後に琢磨選手のインタビューに同行させていただいたのですが、チームがトランポで引き揚げる際、AJフォイト・レーシングのクルーに向けてクラクションを鳴らし、サムアップして帰っていきました! レースではライバルとはいえ、勝った者を讃える姿に、とても清々しい気持ちになりましたよ! ちなみにこの時、AJの多くのスタッフはメキシコのテカテ・ビールで乾杯してました。勝利して飲むビールってのは格別でしょうね。ほんとうにうまそうでした!
 
僕自身、高校生の頃からインディカーを見ていたとはいえ、2度目の現地観戦でいきなりの日本人初優勝とは、なんてツイていたかと思うと同時に、以前から取材をしていた斉藤さん、広之さん、松本さん、天野さん、そして今回行けなかったファンのみなさんに、大変申し訳ないとも感じました。
 
最後に斉藤さん、今回読者レポートという、とても貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。毎戦お1人で朝早くから夜遅くまで、時には飛行機搭乗、直前までパソコンに向かい、そしてサーキットではコースサイドを走りまわる姿を間近で見て、本当に尊敬してます。ご迷惑をおかけした事も多々ありましたが、本当に楽しいレースウィークエンドでした。
 
ありがとうございました!
 
Photo and Reported by Hiromasa SHINDO