INDY CAR

第14戦ボルティモア初日はパワーがトップ、佐藤琢磨は20位

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ストレートを横切る線路に向けて減速するため、シケインが設けられた昨年。しかし「去年のレース後、シケインをなくしてターン1へのパッシング・ゾーンを作る案に、ほとんどのドライバーが賛同した」(T.カナーン)とのことで、今年は設置されなかったのでした。
 

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問題が露呈したのはインディカーが走行を始めてからで、「車体が4輪とも宙に浮きます。尾てい骨が折れるんじゃないかというほど痛い」と佐藤琢磨。オフィシャルは30分ほどでセッションを中断して路面を削り、急遽タイヤバリアのシケインを設置することになったからさあ大変。
 

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改良されたコースで初日のトップタイムを記録したのは、ポイントリーダーのW.パワーでした。M.アンドレッティが記録したシケインなしの朝のベスト・タイム、1分21秒0211を上回る1分21秒0185をマーク。昨年に続く2連勝を目指して好スタートです。
 

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「去年、シケインを無くしたらターン1でパスしやすくなるとみんな感じていたし、素晴らしいアイデアだった。線路をうまく越えたかったけど、できなかったんだ」とパワー。「シケインができたからといって、レースが面白くなくなるようなことは絶対にないよ」
 

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第2プラクティスの2位は、前回のソノマでルーキーオブザイヤーが確定したS.パジノウ。チャンプカー時代はパワーとチームメート(ウォーカー・レーシング)で、二人ともバンピーな市街地コースが得意。線路があるコースはサンノゼで経験済みですね。
 

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3位には1分21秒7211を記録したS.ディクソンが入りました。「今日はダリオと違うセットを試してたけど、それほどタイムは違わないと思う」とランキング4位のディクソン。チャンピオン獲得に向けて、チームメートのサポートを期待したいところです。
 

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シケイン無しの第1プラクティスは、6周だけの走行に留まった佐藤琢磨。シケイン設置後の第2プラクティスでは13周を走行し、1分23秒1126の20位となりました。今日のようにアクシデントでセッションが短縮されてしまうと、1台体制にはきついですね。
 

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「全体的なバランスとグリップ感、トータルなパッケージがまだあまり良くないです」と初日を振り返った琢磨。「去年が良かったので、その感覚でいくと今は全然しっくりときていないですね。クルマはすごく跳ねて接地感がなく、タイヤもロックしやすい状況です」
 

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「他の市街地コースと違い、今回は出だしのパッケージがあまり良くないというか、ここは少し特殊ですよね。KVレーシングは2年間市街地コースで良くなかったんですが、ロードコースに近い感じなので、グリップ感もすごく高かったんです」と琢磨。え、ロード…?
 

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「ターン4から12までは去年アスファルトを敷いたばかりで、スムーズなんですよ。それだけにもっとロードコース寄りのセットアップに振りたいのですが、僕らはあまり良いロード・コースでのデータがないのが厳しいです」と琢磨。他の市街地コースと違うとは…
 

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今季得意としている市街地コース、今回が今年最後ということもあって日本から来たのですが、シケイン問題といい、少し予想外の展開でした。相変わらず冷えすぎのメディアセンターから、気温34度の外に出ると頭がくらくらしてきますよ。さあ、ビールだ!(K)
 
●第2プラクティス・リザルト

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●第2プラクティス・ハイライト映像

 
●第1プラクティス・ハイライト映像