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第13戦ミド‐オハイオ【初日】フォト・レポート

<US-RACING>

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インディカー第13戦の初日がミド-オハイオ・スポーツカー・コースで開催されました。60分のプラクティス走行でトップとなったのは、スコット・ディクソンでした。プラクティス終盤、わずか13周しか走らずにトップとなったのです。「ここでテストしたのが今日の結果につながったと思う。チームの2台とも速かったね。路面のグリップが上がるのを待って、終盤に出たんだ。今日はバランスが良くて、色々新しいところを調整したら、いいポイントをいくつか見つけることができた」と余裕のディクソン。昨年のミド-オハイオ戦では、6番グリッドから3位表彰台フィニッシュしました。

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第9戦ワトキンス・グレンの覇者、ジャスティン・ウィルソンは2位と、再びロードコースでの強さを発揮しています。「最初にコースがすごく滑りやすくて、グリップを高めるために色々な変更をしなければならなかったんだ。大変だったけど、デイル・コイン・レーシングのクルーがほんとうにうまくまとめてくれたよ。これからペースはさらに上がると思うけど、僕らは安心していないし、クルマをさらに改善しなければいけないと思っている。今週末はチームの2勝目を狙っているよ」と意気込むウィルソン。この活躍が明日と明後日に続くよう期待しましょう。

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3位のダリオ・フランキッティも、チームメイトのディクソンと同様、セッションの最後にわずか9周しか走らずにこのタイムを記録しました。「コースの路面の素材を変えたみたいで、グリップがすごく低い。ALMSのマシンを見て分かるけど、去年に比べてだいぶタイムが落ちているし、インディカーも同じだ。ある程度ラバーが乗っている時点でコースに出ないと、意味がないような気がしたよ。2回走って、1回目はオーバーステアが多く、2回目はアンダーステアが多かったんだ。そこを上手く改善できれば、いいところにいけると思うよ」と少し不満が残っているフランキッティ。明日は問題を解決して、ポール・ポジションを狙いたいところですね。

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7月のトロント戦の翌日にAGRのチームメイトとともにここミド−オハイオでテストを行った武藤英紀。テストと比べて路面が滑りやすくなっているようで、一時スピンするシーンもありました。「ALMSのタイヤはミシュランやダンロップでラバーが違うので、それによってインディカーが滑りやすくなったと思います」と分析した武藤。今日は16位とタイムが伸びませんでしたが、本人は心配していない様子で、明日の予選に向けて着々と準備が進んでいるようです。

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「フィーリングは良かったですよ。ここで行ったテストと比べてすごく路面が滑りやすかったんですけど、調子は良かったです。一回スピンして、タイヤにフラット・スポットを作ってしまったのですが、路面の状態が悪く、タイムは全体的に伸びませんでした。スプリングを調整したんですけど、あまり路面に合っていなくて、やめておけばよかったかもしれないですね。でも、変更を確認できたし、そういう意味ではよかったです。明日の午前中のプラクティスでは少しダンパーの調整を試してみます。でも調子は悪くないと思うので、大きな変更はしないと思いますよ」

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水曜日にKVレーシングのマリオ・モラエスの父親が、癌との闘いの末、亡くなってしまいました。モラエスはミド‐オハイオ戦を欠場することになり、母国ブラジルへ。そこでKVレーシングは、ポール・トレイシーを急遽代理として走らせることを決めたのです。参戦どころか、ミド-オハイオに行く予定すらなかったトレイシーは、息子とバイクのラリーに参加していました。ジミー・バッサーから連絡が入り、ラス・ベガスの家から自分のモーターホームをミド-オハイオまで運転してきたそうですよ。「ここに来るのに体力を使ったので、スポンサーのモンスター・エナジー・ドリングをたくさん飲んでいる! マリオ(モラエス)はさぞ辛かったと思う。この機会を与えてくれたKVレーシングに感謝しているよ」とトレイシー。モーターホームの運転の疲れは全く見られず、みごと6位のタイムを記録しています。

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ニューマン-ハース-ラニガン・レーシングとの契約が予定どおり12戦で終了となったロバート・ドーンボスは、今週末からHVMレーシングで走っています。ロード・コースを得意とするドーンボスですが、HVMのクルーとまだかみ合っていないせいか、ラップ・タイムが伸び悩み、15位で初日プラクティスを終えました。カラーリングが黒とオレンジになっているため、後ろがダニカ・パトリックのマシンとかぶってしまい、かなり見分けにくいですよ。

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ドーンボスの代わりに、ニューマン-ハース-ラニガン・レーシングの2台目をドライブすることとなったオリオール・セルビアは、インディ500以来のレースに臨みました。「久しぶりのロード・コースで、すごくタフだったけど、楽しかったよ。できるだけ早くクルマのフィーリングを理解したかった。クルーがすぐにいい状態に仕上げてくれたから、すぐに慣れることができた」と満足のセルビア。初日プラクティスを11位で終えました。