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第10戦トロント【予選】フォト・レポート

<US-RACING>

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トロントのポール・ポジションに輝いたのはこのコースのベテラン、ダリオ・フランキッティでした。7年ぶりにトロントの市街地を走ったのですが、1分01秒0249のタイムで、みごと第23回ホンダ・グランプリ・オブ・トロントのポールを獲得。「たぶんルーキーだった1997年にここで初めてポールを取ったんだ。そのときに何をうまくやったか思い出そうとして、今回もその方法を活かしたかった。クルーがほんとうに一生懸命にクルマを良くしてくれたよ。今朝の雨のせいであまり走れなかったけど、幸い予選でのハンドリングはバッチリでで、最初から良かった。ファスト・シックスでは、すごく速いラップを走れた『これで良いだろう』と思った。『彼らはこれ以上速かったらしょうがない』と思ったね。今日はうまくいったよ」と12年前の初ポールを思い出したフランキッティ。実はそのときのレースで1周目にクラッシュ&リタイヤにおわり、1998年にもポールは取ったのですが、再びアクシデントに襲われます。1999年に2番グリッドから優勝を飾ったのですが、ということはポールを取ったら勝てないということでしょうか?

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2007年のウイナー、ウィル・パワーが2番グリッドで、フロント・ロー・スタートを獲得。昨日に続いてスポット参戦のパワーが、ペンスキー勢ではトップとなりました。「クルーは今週戻ってきたばかりで、彼らにとって5月以来のインディカーの仕事だよ。僕自身も5月以来だね。彼らはほんとうに素晴らしい仕事をしてくれた。2位を獲得できて、とてもうれしい。ポールが一番良かったけど、2位で十分。マシンはロング・ビーチと同じように、最初からすごく良かったよ」。ロング・ビーチでもポール・ポジションからスタートしていただけに、チャンプカーでの走行経験を十分に活かせたと言って良いでしょう。

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3番グリッドを獲得したのは、グラハム・レイホール。昨日は、チームメイトであるロバート・ドーンボスが4位の速さを見せ、レイホールが9位で終わったのですが、今日の予選ではレイホールがしっかりと実力を見せました。「この日の終盤にマクドナルドのマシンはほんとうに良い走りをしたね。いろいろ変更したおかげだ。このチームのレベルの高さが分かってもらえたと思う。3位を獲得できてうれしい」と大喜びのレイホール。フランキッティが語っていた1997年の初ポールですが、そのレースで3位からスタートしたのは、なんとグラハムの父であるボビー・レイホールでした。フランキッティの初優勝がかかったレースで、ボビー・レイホールがスタート時に後ろから接触し、リタイアとなったのです。グラハムは先週のワトキンス・グレンの決勝後、カナダの別荘でリラックスしてきたそうなので、あせらずにレースをして欲しいですね。

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好調が続いているジャスティン・ウィルソンは2列目、4番グリッドを獲得しました。「悪くない一日だったね。あと少しだったけど、少し速さが足らなかった。最初はかなりルーズだったから、全開で踏むことができなかったし、グリップもなかったね。それでも粘って、色々変更をしてみたけど、ダリオ(フランキッティ)にはかなわなかった。あのトップの3人はほんとうに調子が良かったみたいだね。4位に入れて満足しているよ。トラブルのないレースができれば、絶対前に行けると思う」とウィルソン。このトロントを過去4回走っており、2005年に優勝経験があるだけに、前戦に続く2連覇を狙いたいですね。

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昨日17位だったタグリアーニでしたが、今日の予選では大健闘しました。第2予選ではトップのタイムを記録してファイアストン・ファスト・シックスに進出したのですが、ファスト・シックスではそのタイムを再びマークすることができず、1分01秒69805のタイムで5番グリッドとなりました。母国でのこのパフォーマンスに地元のファンも大喜びで、予選後ピットに戻ってきたタグリアーニを拍手で迎えていました。「コンクエストのチームにとって素晴らしい一日となったよ。全員がほんとうにがんばった。昨日は、思いどおりに走れなかったので、今日は色々不安があった。でもクルマは良かったと思うよ。トップ3のタイムでも走れたと思うけど、そのタイミングを逃したね。でも5位で満足している」とコメント。CART/チャンプカー時代にこのトロントを8回も走っており、コースを熟知しているようです。明日も母国ファンの前で実力を見せて欲しいですね。

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予選タイムを記録し、惜しくもファイアストン・ファスト・シックスへの進出を逃したルーキーのマイク・コンウエイでしたが、ここトロントではファスト・シックスに残るパフォーマンスを見せましたよ。「正直ちょっとがっかりしているよ。トップ6に入れたのはすごく良かったけど、せめて4位くらいまで行きたかったね。でも最後にグリップがなかったんだ。クルーはよくがんばったけどね」とちょっと不満の様子。ホンダF1の元テストドライバーだけに、ロードコースでの実力は伊達ではないですね。先週の6位に続き、上位フィニッシュを期待しましょう。

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雨が止み、ウエットコンディションでのプラクティスとなった午前のセッションで多くの周回数を重ねた武藤英紀。午後の予選では開始早々、目の前のトニー・カナーンがスピンし、それを避けるために、タイヤバリアに突っ込んでしまいました。ダメージは少なかったのですが、結局22位となったのです。AGRにとってホームレースであるトロントですが、アンドレッティが17位、パトリックが18位、カナーンが20位と、昨日に続いてかなり苦労していますね。AGR勢は後ろからの巻き返しができるでしょうか。22番グリッドからスタートする武藤のジャンプ・アップを期待しましょう。

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「見てのとおり、かなり厳しいですね。トニー(カナーン)がスピンしてしまって、クラッシュしました。フロント・ウィングにちょっとだけダメージはありましたけど、走りには支障がない程度でした。しかし、タイヤを痛めたので、あのセットを使えなくなり、明日はちょっとつらいですね。後ろからのスタートになるので、ちょっと大きいことを試しますよ」

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朝のうちは曇っていた程度だったトロントでしたが、インディカーのプラクティスが始まる前からどんよりした雲が上空を覆い出し、走行直前にはとうとう雨が降り出しました。すると突然、爆音に近い雷が発生し、雨は次第に強くなって走行が始まると大雨に。その上風も強くなり、横殴りの雨となりました。ホスピタリティのテーブルに設置しているパラソルは飛んでいき、コースサイドのフェンスまで倒れるほどの横風でもう大変。このため、さすがに走行を見合わせることになり、ピットからマシンは退却されたのです。一時はどうなるかと思いましたが、時間が経つにつれ雨と風は次第に弱くなっていきました。

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雨も止み、なんとなく上空が明るくなり始めた午前11時、遅れていたプラクティスがスタート。路面は完全にウエットの状態で、このセッションでは、多くのマシンがスピンしていました。ベテランのカナーン、そしてポール・トレイシーまでがコントロールを失ってターン3でスタックしてしまいましたよ。このセッションは結局、35分で終了しましたが、半分はイエロー・コーションだったような気がします。写真は最終ターン手前からターン5の間に新設されたサッカー・フィールドです。このサッカー場ができる前に何があったか、まったく思い出せませんね。

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午後になると午前中の横殴りの雨が、まるで嘘だったかのように快晴となっていました。朝のうちは気温23度とそれほど暑くはならなかったのですが、午後は27度まで上昇。雨が降っていたせいか、もわっと蒸し暑くなりました。路面は完全に乾燥した状態で予選が開始され、今回もレッド、ブラック・タイヤを使った予選は盛り上がっていましたよ。明日の天気は晴れという予報ですが、バンピーなストリートコースのレースだけに、今日の午前中の天気のように大荒れとなるような気がしますね。誰が勝つのか、まったく予想がつきませんよ。このフォト・レポートとUS-RACINGラジオを参考に、ぜひウイナーを占ってください。今回もライブ・ラジオ放送をやりま〜す。