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第4戦インディアナポリス500【カーブ・デー】フォト・レポート

<US-RACING>

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今日は、インディ500のレースに向けて、いよいよ最後のプラクティス・セッションが行われました。かつてエンジンのキャブレターを最終調整していたことでキャブレーション・デー、略してカーブ・デーと名づけられたこの日。トップ・スピードを記録したのは、なんと今年のポール・シッターのエリオ・カストロネベスでした。「今日はレース・デーの天気予報と同じコンディションになったので、すごく重要だった。かなり自信を持てるようになったから、日曜日が楽しみだよ」と自信満々のカストロネベス。3度目の優勝となるでしょうか?

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午前中のプラクティス・セッションの後、午後1時半からピット・ストップ・コンペティションが行われました。1977年から開催されてきたこの競技は、2台ずつ同時にピット・ストップの早さを競い、トップ・タイムで勝ち抜いたチームは賞金4万ドルを獲得することとなります。今年のファイナルでみごと新記録の7.962秒で勝ち抜いたのは、またしてもカストロネベスと彼のペンスキー・クルーでした。これでエリオがピット・チャレンジ3連覇、ペンスキーは11回目の制覇となりましたが、1986年にはなんと20秒288という今年の約3倍の長さで勝ったという記録もあります。

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2位のスピードを出したのは、カストロネベスのチームメイト、ウィル・パワーです。決勝では3列目の9番グリッドからスタートしますが、ペンスキーのチーム力を考えれば必ず上位に上がってくるでしょう。インディ500以降は、シートが未だ確保できていませんが、もしウィルが今回優勝すればインディ500で勝ったドライバーがシリーズに居ないというのはまずいでしょう。キャリアが救われるかどうかがこのレースにかかっていると言えますね。

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セッション前半にスピード・チャートのトップだったKVレーシングのマリオ・モラエス。先週に続き力強い走りを見せ、最終的にこの日3位となりました。このスピードウエイでのレース中のドラフティングにはまだ慣れていないでしょうから、決勝は慎重に行って欲しいですね。ブラジルの先輩たちから500マイルの走り方をしっかり学びましょう。

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ブルーノ・ジュンケイラが予選通過させた36号車で、今日からチームのメイン・ドライバーであるアレックス・タグリアーニが初走行。バンプ・アウトされたタグリアーニでしたが、最終プラクティスでは19位のスピードを記録しました。面白いことに、クルマのカラーリングがタグリアーニとジュンケイラの両スポンサーがついています。30位で予選通過した36号車ですが、ルール上予選後にドライバーが変更された場合は、最後尾の33番手からスタートすることになります。

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日本期待の武藤ですが、今日は20位と少し出遅れてしまいました。バンプデーのプラクティスで最後の調整に臨んだものの、気温と湿度が上がったせいでオーバーステアとなり、コーナーの出口ではアンダーとなる症状が出ていたようです。AGRのチームはどのマシンも今日は不調で、決勝でがどうなるか少し心配ですね。戦略に長けているチームだけに、レースでは最後に上位へ進出しているという、いつものパターンかもしれません。スピードウエイ誕生100周年の今年、サプライズを期待したいものです。

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インディカー最後のプラクティス走行と、インディ・ライツのレース、そして毎年恒例のピットストップ・チャレンジが行われたカーブデイは天候に恵まれました。気温も29度まで上昇し、ビールを飲みながら観戦するのにはもってこいの天候となりました。そんな陽気に誘われたのか、それとも地元アメフトチーム、インディアナ・コルツのチアガールが応援に来たからか、今年のカーブデイには6万人以上の観客が集まったそうです。また、午後3時30分からは3 Doors Downのライブコンサートも行われ、訪れたファンは大いに楽しむことができたでしょうね。いよいよ残すは決勝レースだけとなりました。栄光のミルクを飲むドライバーは果たして誰となるのか、とても楽しみです。