INDY CAR

ゴール目前の不運なアクシデントにより、武藤英紀は12位でフィニッシュ

<Formula Dream Indy>
<2008 IRLインディカー・シリーズ第6戦ミルウォーキー ABC Supply/AJ Foyt 225>
【日 程】2008年5月30〜6月1日
【開催地】ウィスコンシン州ミルウォーキー
【コース】ザ・ミルウォーキー・マイル
【距 離】オーバルコース:1マイル(1.609km)
【天 候】1日:快晴/気温19〜21℃
【時 間】午後3時00分〜(日本時間6月2日午前5時00分〜)
■■■6月1日決勝■■■
<好天下のレースで順調に順位を上げる>
 今年初めてのショートオーバルでのレース、武藤英紀は7列目アウト側の14番手からのスタートとなる。全長の短いオーバルでは、ハンドリングの小さな狂いによって、瞬く間に周回遅れに陥ってしまう。武藤としては序盤から積極的に順位を上げる戦いを狙っていた。
 スタートから1周目のバックストレッチまでに、武藤はひとつポジションアップ。1回目のフルコースコーション直後にはチームメイトのダニカ・パトリックをパスし、そのままの勢いでAJ・フォイトIV、ライアン・ハンター・レイを抜いた。この後に武藤はライアン・ブリスコーにパスを許したが、1回目のピットストップを前にタウンゼント・ベルを仕留め、9位で1回目のピットストップへと滑り込んだ。
<快調にオーバーテイクを重ねる>
 このピットストップで一度抜いているハンター・レイに先を越されたが、EJ・ビソより前にピットアウトして9位のポジションを守った。まだレースは序盤。スタートからすでに順位を5つ上げており、まずまずの戦いが展開できていた。
 ピットストップでは、フロントウイングを調整し、タイヤの空気圧も変更した。マシンのハンドリングにアンダーステアの傾向があったからだった。しかし、期待したハンドリング向上は見られず、ターン1でアウト側のラインに出た際にタイヤかすを拾って12位に一時後退。レースはフルコースコーションの少ないまま続いてたが、武藤は周回を積み重ねる中でスピードを取り戻し、順位を挽回していった。
<目の前でアクシデント発生>
 2回目のピットストップ終了時点での順位は11位。武藤の前にはチームメイトのダニカとマルコ・アンドレッティが走っていた。武藤はダニカをパスし、最後のピットストップを迎えた。コースへと戻ると武藤の順位は9位に戻っており、さらに上位を目指しての最後の戦いを始めた。前方を走るのはアンドレッティとエド・カーペンターで、彼らのバトルに武藤は少しずつ接近していく。
 ゴールまで残り4周のターン2、武藤のすぐ前でアンドレッティとカーペンターが接触。2台はアウト側へとスピンしていった。フルコースコーションが出され、武藤はスローダウンし、アクシデントに巻き込まれるのを回避した。ところが、その次の瞬間、ウィル・パワーはアクシデント発生に気づかなかったのか、スローダウンせずに武藤のマシンに突っ込んできた。
<7位から12位へと後退>
 パワーが追突してきた衝撃で武藤のマシンはコース外側の壁にヒットし、さらにはカーペンターのマシンにも接触。この間に5台のマシンが武藤の横をすり抜けていった。レースはそのまま再開されることなく終了。武藤は追突されることがなければ7位でゴールできるはずだったが、12位まで順位を下げてチェッカーフラッグを受けることになった。

■■■コメント■■■
<武藤英紀>
「粘り強く戦うことができ、とても勉強になりました」
「最後のアクシデントでスローダウンした後に追突されてしまいました。それさえなければ7位でフィニッシュしていたはずでしたが、7位も12位も大きくは変わりません。スタートからマシンのフィーリングは良く、いくつか順位を上げることができました。アンダーステアが出ていたので1回目のピットストップでセッティングを変更したのですが、それがマイナスとなってしまいました。レース中のセットアップ変更を良くするようにしていかないといけませんね。
 レース後半はマシンがオーバーステアになり、コクピット内でウェイトジャッカーなどを忙しく操作しました。レースを通してオーバーテイクすることができ、粘り強く戦えたと思います。今日はとても勉強になったレースでした。これを来週からのレースに活かしていきたいですね」
<レイ・ガスリン:レースエンジニア>
「ルーキーには非常に難しいコースだが、ヒデキは良い走りをしていた」
「昨日より風が弱く、吹く方向も良かったため、セッティングを大きく変えなくとも、昨日のプラクティスよりも自分たちのマシンに合ったコンディションになっていた。ミルウォーキーでのレースは、ルーキーにとって非常に難しいがヒデキは良い走りをしていたと思う。レース中のセッティング変更は、フロントウイングの小さな変更とタイヤの空気圧調整を行っただけだった。マシンのハンドリングは安定しており、終盤もラップタイムが良かったので、多くのマシンをパスできていた。しかし、タイヤかすに乗ってポジションを落とすこともあったため、同じマシンを何度も抜く展開になってしまったね。結果は12位だが、最後のアクシデントがなければ7位でゴールできていただろう。満足できる内容ではないが、決して悪いレースではなかったと思う」
■■■決勝結果■■■
1マイル(1.609km)×225周=225マイル(362.025km)     出走26台
順位 No.  ドライバー     タイム    平均速度mph(km/h)
1位  6   R.ブリスコー    1:42’41.7387  133.428(214.686)
2位  9   S.ディクソン      +0.0487  133.427(214.684)
3位  11   T.カナーン       +1.8413  133.388(214.621)
4位  10   D.ウェルドン      +2.9314  133.365(214.584)
5位  3   H.カストロネベス     +4.6704  133.327(214.523)
12位 27   武藤英紀        1周遅れ  132.292(212.858)
※全車シャシー:ダラーラ/エンジン:Honda/タイヤ:ファイアストン
■■■ポイントスタンディング■■■
順位 No. ドライバー     ポイント       ビハインド
1位  9  S.ディクソン       234        リーダー
2位  3  H.カストロネベス     206          -28
3位  10  D.ウェルドン       185          -49
4位  11  T.カナーン        174          -60
5位  7  D.パトリック       144          -90
10位 27  武藤英紀         131          -103