＜Formula Dream Indy＞
＜2008 IRLインディカー・シリーズ 第3戦もてぎBridgestone Indy Japan 300 mile＞
【日 程】2008年4月17〜19日
【開催地】栃木県芳賀郡茂木町
【コース】ツインリンクもてぎ
【距 離】オーバルコース：1.5マイル（2.414km）
【天 候】17日：くもり／気温17.8℃、18日：雨／気温12℃
＜降り続く雨で予選はキャンセルに＞
4月17日、IRLインディカー・シリーズ第3戦「ブリヂストン インディジャパン 300マイル」が栃木県のツインリンクもてぎで始まった。もてぎはテストを行う機会のないコースであるため、3デイイベントとして開催されている。
走行初日に午前午後各1回のプラクティスが行われたが、走行2日目の18日は午前中のプラクティス、午後の予選とも、雨が強く降り続いたためキャンセルされた。これにより、土曜日の決勝スターティンググリッドは、開幕から2戦を終えた時点でのシリーズポイントスタンディングによって決定。アンドレッティ・グリーン・レーシングから参戦している武藤英紀は、5列目イン側の9番グリッドから明日のレースに臨むことになった。
＜グリップの低い路面＞
初日、プラクティス1回目は1時間半、プラクティス2回目は1時間15分が予定されていた。しかし、プラクティス1回目は路面にタイヤラバーが乗っていないコンディション。これを嫌い、どのドライバーもなかなかコースインせず。武藤は路面コンディションが良くないことを承知してはいたが、1周でも多く走り、できる限りのことをつかんでおきたいと考えて、早めにコースインした。武藤はこの1時間半のセッションで101ラップを走行。ベストラップは27秒6651（平均時速197.794mph＝318.318km/h）で、出場18台中の8番手につけた。
＜決勝用セッティングに専念＞
午後のプラクティス2回目では、課題を決勝セッティングの向上に置いていた。日本列島を縦断する低気圧が関東地方に接近し、予選が中止になる可能性が極めて高かったからである。結局、小雨の影響でセッションは57分間に短縮され、武藤は55周を走行。ベストラップは27秒7127（平均時速197.455mph＝317.773km/h）だった。プラクティス1回目のタイムを更新できなかったが、これは決勝を強く意識して、燃料を満タンにして走行していたからである。
この木曜日は、走り始めのセッティングこそ非常に良かったが、路面のグリップが向上してくると、マシンのバランスが崩れてきた。そこで午後のセッションではセッティングを大きく変更したが、期待通りの結果は得られなかった。
＜走行時間が少ないまま決勝へ＞
金曜日のプラクティス3回目と予選がキャンセルとなったことにより、出場全チームが少ない走行時間で土曜日の決勝を迎えることとなった。さらには木曜日夜から降り続く雨が路面のタイヤラバーを流してしまい、コンディションは再び木曜日走行開始前の状態に戻った。これでレースはグリップレベルが低いコンディションでスタートし、レースが進むにつれてグリップレベルが高くなっていく見込みとなる。武藤は木曜のプラクティスの走り始めのセッティングに戻す方向で、路面コンディションが好転した時点で最大ポテンシャルを発揮できる仕様で決勝に臨む予定である。
■■■コメント■■■
＜武藤英紀＞
「完走というより思い切った走りを目指す」
「プラクティスは2回ありましたが、もう少し時間が欲しかったです。セッティングは、トップタイムを出したトニー・カナーン選手とフィーリングに関する意見が同じなので、レースに向けての方向性は良くなる思います。ただ、僕はツインリンクもてぎでの走行経験が不足しているので、ターン3、ターン4でのアクセルの踏み込みが、トニーに比べると足りません。もてぎのターン3と4はとても難しいですし、午前と午後で路面コンディションは大きく異なっていました。
また、プラクティス2回目は走り始めと終盤でもコンディションは変化していました。オーバルだった開幕戦では納得のいくレースができませんでしたが、今回は完走を目指すというより、思い切って走り続けてゴールを目指したいです。
簡単に優勝できるほど甘くないことは分かっていますが、レースをする限りは常に勝利というものを見据えて走りたいと考えています」
■■■プラクティス総合結果■■■
1.5マイル(2.414km) 出走18台
順位 No. ドライバー タイム 平均速度mph(km/h)
1位 11 T.カナーン 27.2453 200.842(323.224)
2位 9 S.ディクソン 27.3067 200.390(322.496)
3位 10 D.ウェルドン 27.3259 200.250(322.271)
4位 3 H.カストロネベス 27.3556 200.032(321.920)
5位 20 E.カーペンター 27.3960 199.737(321.446)
10位 27 武藤英紀 27.6651 197.794(318.319)
※全車シャシー：ダラーラ／エンジン：Honda／タイヤ：ファイアストン
■■■スターティンググリッド■■■
順位 No. ドライバー ポイント
1位 3 H.カストロネベス 72
2位 9 S.ディクソン 62
3位 11 T.カナーン 59
4位 26 M.アンドレッティ 53
5位 10 D.ウェルドン 53
9位 27 武藤英紀 40
※スターティンググリッドは第2戦終了時のポイントスタンディング順
※全車シャシー：ダラーラ／エンジン：Honda／タイヤ：ファイアストン