INDY CAR

インディ・カー・シリーズ 第11戦 ナッシュビル[二日日]フォト&レポート

<US-RACING>

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どんよりとした雲が空を覆っていたナッシュビル・スーパースピードウエイ。IPSのレースは予定通り終了したが、午後5時55分ごろから雨粒が落ちだし、レース・セレモニーの国歌斉唱中にとうとう本格的に降り始めた。

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降り出した雨は豪雨に変わり、コンクリートで覆われたコースは一瞬にして雨に濡れてしまった。30分後に一旦雨は上がり、レース・スタートに向けてセーフティ・クルーによる乾燥作業が行われたが、彼らの必死の作業をあざ笑うかのように再び豪雨が襲ってきた。断続的に降り続く雨によって、乾燥させては雨が降り出すといういたちごっこを3回ほど繰り返し、レース開始予定時間の2時間49分後、IRLはレースの延期を決定した。雨による延期は2000年のテキサス以来、7年ぶりの事になる。延期となったレースは日曜日の現地時間12時にスタートが切られる予定だ。

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午後3時30分からのIPSのレースは予定通り行われた。スタートで後方のマシン4台が絡むマルチクラッシュが起き、波乱の幕開けとなったレース。4番手スタートの武藤は序盤からマシンのグリップ不足に悩まされる。スタートで5番手に後退すると、54周目にもローガン・ゴメスにかわされ、6番手まで順位を落とした。75周目にトップを走るポイント・リーダーのアレックス・ロイドが、65周目に発生した多重クラッシュの破片を踏んで緊急ピット・イン。これで武藤は5番手に浮上するも、リスタートでジョナサン・クレインにかわされて再び6番手となる。最後は迫り来るステファン・シンプソンを0.1秒差で振り切り、6位でフィニッシュした。

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「走り始めからフロントのグリップがなかったです。リアは落ち着いていたんですよ。でも、フロントをちょっと変えただけで、今度はいきなりオーバーステアになってしまった。フロントのグリップも全然改善されないまま、4輪が滑っているような状態でした。フロントが良くなるときはリアが出るし、リアが良くなると曲がらないんです。グリップがないと思って、抜かれないようにイン側を抑えたかったんですけど、インを走ったら曲がらないでそのまま真っ直ぐに行っちゃう。スタビライザーやウェイト・ジャッカーでバランスを変えたんですが、余計にアンバランスになってしまって、結局元に戻したら7秒台でしか走れなくなりました」と悔しがる武藤。次戦ロードコースのミド-オハイオでリベンジを誓う。

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IPSのレースを制したのはルーキーのロビー・ペコラリ。77周中54周をリードしていたロイドの後退によって、突如舞い降りたデビュー11戦目の初勝利だった。「まだ信じられないよ。まさか優勝できるなんてね」と大喜びのペコラリ。彼は「13」をカーナンバーに使用しているドライバーとして、予選が行われた13日の金曜日に注目されていた。欧米では「13」が不吉な数字とされ、ホテルの部屋番号や飛行機のシートからは「13」が除かれることが多く、インディカーでも使用しているドライバーはいない。この点についてペコラリは「チーム・オーナーのジョン(ルイス)がこのナンバーをくれたんだけど、僕自身はこのことについてあまり考えないようにしているんだ。意識すると良くないことになりそうだからね(笑)」と話す。なぜこの番号が選択されたかというと、チームのスポンサーであるテキーラ会社を所有する、元ヴァン・ヘイレンのサミー・ヘイガーの誕生日に由来するそうだ。「僕たちは最初、サミーの曲にちなんで55を狙っていたんだけど、不運にも他のチームがつけることになったんだ(55はパンサー・レーシングの武藤英紀がつけている)。それでサミーの誕生日の13をつけることになった。まぁ、この前のレースでは予選13位から良い結果を出したから、13は僕たちにとって悪い数字じゃないよ」と予選前に語っていたペコラリ。待望の初優勝も飾り、彼にとって「13」はラッキー・ナンバーとなりそうだ。