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インディ・カー・シリーズ 第6戦 ミルウォーキー[予選日]フォト&レポート

<US-RACING>

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今シーズンこれまで5戦中3戦でポール・ポジションを獲得し、予選で圧倒的な速さを見せているエリオ・カストロネベスが、ミルウォーキーでもポール・ウイナーとなった。午後のプラクティスでトップ・タイムを叩き出していたカストロネベスは、その勢いのまま予選アタックに挑み、2位を2マイル近く引き離す、171.071mphを記録。またしても他車を寄せ付けない速さで、今シーズン4度目のポールを手にし、自身が持つIRL最多獲得記録を20に伸ばした。「ポールからスタートできるのは最高だよ。優勝するにはこの位置が最良のポジションといえるからね。たった一日では僕らが望んでいるほど、十分な作業ができないけど、それはみんな同じこと。僕たちは速いマシンを持っているし、今はとても安定していると思う。明日は多くのポイントを獲りたいね」と喜ぶカストロネベス。トラブルに見舞われ、不運なレースとなったインディ500のリベンジを誓う。

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予選2位につけたのは、現在ポイント・ランキング1位のスコット・ディクソン。午前中のプラクティスではマシン・バランスに苦しみ、8位に沈んだディクソンは、午後のプラクティスに向けてサスペンションを中心にセット・アップを変更した。この変更が功を奏し、ディクソンは予選で169.226mphまでスピードを伸ばし、2位へ躍進した。「朝はほんとうに悪かったんだ。だから、その後は何度か決勝を想定したペースで走っていたよ。スプリングとリアのダンパーを少し変えたら、マシンがかなり良くなったね。予選より決勝に自信があるよ」と話すディクソン。今期ベストのグリッドから、今シーズン初勝利を目指す。

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昨年のウイナーであるトニー・カナーンは3位となった。インディ500で力強い走りを見せていたアンドレッティ・グリーン・レーシングだが、ミルウォーキーでは苦戦を強いられているようで、インディ500を制したフランキッティは10位。アンドレッティとパトリックは、それぞれ14位と17位に沈むなかで、チームのけん引役であるカナーンはしっかり3位を手に入れた。「ポールではないからあまり嬉しくないね。今日はポールを狙っていたから、この結果は全然嬉しくないよ。3位はそれほど悪くないけど、ポールを狙っていれば、それ以外の結果ではがっかりするんだ。明日が上手くいけば良いけどね」と残念がるカナーン。自身にとって納得がいかないポジションからのスタートになるが、昨年は予選4位から優勝を飾っているため、2年連続優勝も見えているはずだ。

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今シーズン・ベストの予選パフォーマンスを見せた松浦孝亮。これまでの5戦で苦戦続きだったが、アメリカ最古のショート・オーバルで本来の実力を発揮し、予選6位を獲得した。「出だしからマシンの調子が良かったです。風が強くなった2回目のセッションでは、スピンする寸前になって危ないシーンがあったんですけども、新品タイヤで予選に行ったときはマシンがすごくグリップしてくれました。今まで自分がショート・オーバルが苦手だと思われていて、悪いことは全部僕のせいにさせられていたんですけど、今日はチームメイトよりも速く走れたから、それが違うことを証明できたと思うので、嬉しいです。すごくマシンが良かったので、1周目から全開でいけました。もう少しダウンフォースが削れたという部分があったんですが、インディ500ではあってはいけないミスがあった中、今日は良いタイムを出せたから、とにかく決勝で良いレースをしたいですね」と力強く話す松浦。予選同様、決勝では今シーズン・ベストの走りを期待したい。

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天気予報では降水確立が40パーセントと、雨がいつ降り出してもおかしくない微妙な天候となったミルウォーキー。午後のプラクティス中に小雨がぱらついたが、セッションを中断させるまでには至らず、雨雲はミルウォーキーを避けて通ったようだ。気温は24度でそれほど高くなかったが、77%にもなった湿度のため、蒸し暑さを感じる一日だった。

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インディ500でトップを快走するなど好走を見せ、全米のお茶の間へエタノール・カラーに塗られたマシンを十分見せ付けたジェフ・シモンズ。インディでの好調を維持してミルウォーキーに臨みたいとこだったが、午後のプラクティス終盤、ターン2に差し掛かったシモンズのマシンは突如体勢を乱し、あえなくクラッシュを喫してしまう。シモンズ本人に怪我はなかったが、マシンの後部は深刻なダメージを受けていたため、チームは予選までにマシンを修復することができず、シモンズは予選アタックを断念せざるを得なかった。

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先週のインディアナポリスのレースでは、最後尾からの怒涛の追い上げで観衆を沸かせた武藤英紀。初優勝を狙うミルウォーキーだが、マシンのバランスに苦しみ、5位となってしまう。「2回目の練習からマシンのバランスが狂ったような感じがして、結構アジャストしていました。いきなりルーズになったので、後ろにダウンフォースをつける方向でセット・アップしました。そうしたら予選では、めちゃくちゃアンダー・ステアになりました。走るたびにクルマの印象が違いますね。毎回、少しずつマシンを変更しているのが、大きな変化になっているのかもしれないです。でもトラフィックでの状態は良かったですよ」と話す武藤。決勝での追い上げを狙う。

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1日の間に予選と決勝が行われたインディ・プロ・シリーズ。5番手からの挽回を狙う武藤はうまくスタートを決めたが、直後のターン2でスピンを喫し、7台が絡むマルチクラッシュへ発展してしまう。ダメージを受けた武藤のマシンは、再び走り出すことはできず、スタートからわずか8秒ほどでリタイアを強いられることになった。「なにが起こったのかわからないです。突然、リアが滑り出してコントロールを失いました。クラッシュに巻き込まれたほかのマシンには悪く思います。エンジニアと何が起こったのか調べなくてはいけないですね」とアクシデントを振り返る武藤。ポイント・ランキングで2位に留まったものの、開幕5連勝を達成したアレックス・ロイドとの差は、またしても広がってしまった。