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インディ・カー・シリーズ 第4戦 カンザス[予選日]フォト&レポート

<US-RACING>

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先週もてぎを制したトニー・カナーンがカンザスでも好調をキープし、2005年のインディ500以来、29レースぶりのポール・ポジションを獲得した。1台ずつの走行で行われる予選の10番目に登場したカナーンは、ただ一人214マイルの大台に乗せる214.188mphを記録。その後、チップ・ガナッシのウエルドン、ペンスキーのカストロネベスといった強力ライバルが登場するも、彼のスピードを上回るものは誰もおらず、カナーンが今シーズン初のポールを確定させた。「何レースぶりになるんだろうね。とても長かったよ。特に去年はこのタイプのコースで苦戦していたから、最高の気分だ。みんなは僕たちが良くなっていることをわかっていたと思うけど、誰もポールを獲れるとは思っていなかっただろうから、ほんとうに気分がいいよ」と大喜びのカナーン。毎年ポールウイナーに送られる子供用のカートは、今度生まれてくるレオナルド君への最高のプレゼントとなりそうだ。カートの隣で片ひざをついてのポーズを求められていたカナーンだが、自分でのってナンバー1とポーズをとるほど、2年ぶりのポールに上機嫌。明日は2戦連続優勝を狙う。

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ここ2戦勢いがなかった2007年チャンピンのサム・ホーニッシュJr.。予選は3番目の早い順番での走行となったが、1周目で214マイルに迫る213.992mphをマークし、2位で予選を終えた。「昨年も2番手からスタートして勝っているから、2番手スタートは良い兆しだよ。トップ10の誰もが、トラフィックでの良いハンドリングを探っていたから、上位6.7台のマシンはホームステッドのレースより、かなり接近戦になるだろうね」とライバルを警戒するホーニッシュJr.。今シーズン、ここまで勝ち星がないだけに、昨年も優勝した相性の良いコースで、何としても勝ちたいところだ。

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第2戦で優勝を挙げ、2戦連続ポール・ポジションを獲得していたカストロネベス。今週末はプラクティスからスピードを伸ばせず、213.817mphの予選3位が精一杯だった。「良い結果だと思うね。プラクティスでは求めているスピードが見つからず、予選では少しナーバスだったけど、チーム・ペンスキーのクルーが予選に向けて大きな改良をしてくれたことが、とても嬉しいよ」と話すカストロネベスは、レースでの巻き返しを誓う。一方、開幕戦のウイナーでもてぎのレース終盤を盛り上げたウエルドンは、午前のプラクティスでトップ・スピードを記録して好調だったが、予選はカストロネベスに及ばず4位。その差はタイムにするとわずか0.0006秒だった。チームメイトのディクソンも5位に終わり、ペンスキーとチップ・ガナッシの赤白カラーのマシンは、15レースぶりにポール・ポジションの座から退くことになった。昨シーズン、圧倒的な速さを誇ったこの2チームのアドバンテージは、無くなりつつある。

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前戦のもてぎでは、悔しくもリタイアに終わってしまった松浦孝亮。午前のプラクティスから積極的にセットアップを変更し、合計98周を周回して14位につける。迎えた予選は路面コンディションが不利な2番目の走行だったが、自己ベストのスピードを記録。後に登場した強力なライバルたちによって後退していったものの、プラクティスから2つポジションを上げ、12番手から明日のレースをスタートすることになった。「予選ではスピードが出るようになってきたので良かったです。路面状況は不利でしたが、自分達のベストを尽くせたと思います。特に目標というものはなかったけども、25秒8はいきたいと思っていたので、25秒87が出てとりあえずほっとしています」と話す松浦。今シーズン、開幕から3戦連続リタイアという苦戦を強いられているが、ここカンザスで悪い流れを断ち切って欲しい。

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サラ・フィッシャー、ダニカ・パトリックに続き、IRL史上3人目の女性ドライバーとなるミルカ・デュノがいよいよデビューを果たす。今シーズンはこのカンザスと、次戦のインディ500を含め、全10レースに出場することを、開幕戦のマイアミで発表していたベネズエラ出身のデュノは、26日に行われたルーキー・テストを難なくパスし、カンザスに現れた。アメリカン・ル・マンやグランダムといったスポーツカーの経験があり、優勝も果たしているデュノだが、オープン・ホイールはほとんど経験がない。そのため、午前中のプラクティスは、インディ500を4度制した伝説的なドライバーであるアル・アンサーに教えを受けていた。結局、初参戦と言うこともあってスピードは伸びず、最下位の21番手からデビュー戦をスタートすることとなったが、予選は終えたデュノは満足した様子でマシンを降りた。「とりあえず、デビューすることができたので、次の目標はデビュー戦を無事に終えることね。今日は良い一日だったけど、スピードが足りなかったわ。プラクティスはとても勉強になったし、レースで成長できると思うの。全体的に見て、初めての予選を無事に終えることができたのは、うれしいことね」とにこやかに話すデュノ。明日は最後尾からどんなレースを見せてくれるのか楽しみだ。

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今週末のカンザスは初参戦のミルカ・デュノに加え、アレックス・バロンと48歳のマーティ・ロスが開幕戦以来の参戦を果たし、今シーズン初めて20台を超える、21台がエントリーすることになった。予選ではトップのカナーンから最下位のデュノまでの差が、昨年よりコンマ1秒縮まり、わずかに0.7278秒しかなく、決勝での迫力ある接近戦が期待される。今シーズンの開幕から3戦は、いずれも異なるウイナーが誕生しているため、明日のレースも誰が勝つのか予想は難しい。

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先週末のもてぎから一転し、カンザス・スピードウエイは快晴となった。ところどころに雲は見えていたが、抜けるような青い空から強い陽が射し、気温も予選前には26度まで達していた。写真はこれから初めての予選に挑むデュノの様子。グランダムを戦ってきたスター・ドライバーのインディカー参戦は、周囲の注目も高く、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント社長のロバート・クラーク氏もピットを訪れ、出陣のときを見守っていた。

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予選後のインタビュー・ブースでのひとこま。インタビューに答えるデュノの横で、パトリックが厳しい表情をして立っている。プラクティスを5位で終えたパトリックだったが、予選は振るわず10位に。この結果に機嫌を悪くしたパトリックは、マシンから降りるのを待っていたオフィシャルのインタビューアーを無視して、さっさとインタビュー・ブースへ来て質問に答えていた。その後にやってきたのは、パトリックより先に予選アタックを終えていたデュノ。初参戦と言うこともあってメディアの注目を浴び、マシンを降りた後の質問攻めに答えながら、インタビュー・ブースへ。明るい表情でメディアの質問に受け答え、カメラを向けるとちょっとポーズをしてくれるほど、サービス精神旺盛なデュノに対して、パトリックはちょっと近寄りがたい雰囲気をかもし出していた。この写真を見ただけでは、デュノとパトリックのどちらの予選結果が悪かったのかは判断がつかない。