INDY CAR

第3戦、武藤は5番手から4位でフィニッシュ

<SUPER AGURI PANTHER RACING>

【日 程】3月30日〜4月1日
【開催地】フロリダ州セント・ピーターズバーグ
【コース】セント・ピーターズバーグ市街地特設コース
【距 離】1.81マイル(2.912km)×40周=72.4マイル(116.5km)
■■■4月1日決勝(第3戦)■■■
天候:快晴/気温:26℃/時間:午前11時30分〜(日本時間2日午前0時30分
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<新セッティングで臨んだ決勝前のウォームアップ>
 セント・ピーターズバーグでのインディ・プロ・シリーズはダブルヘッダーを組んでおり、昨日のシリーズ第2戦に続いて、日曜日には第3戦が開催された。
コースは同じ1.8マイルのストリートコース、レース距離もまったく変わらない40周だ。
レースのスタートは午前11時30分。レース前の8時30分からは10分間だけのウォームアップ走行がスケジュールされ、そこで武藤英紀は決勝に向けてタイヤのスクラビングを行った。マシンのセッティングは前日のレースを戦ったものよりもフロントのグリップを高める方向での変更が施されていた。しかし、レースで使うタイヤを磨耗させ過ぎるわけにはいかないため、改良型セッティングが狙い通りの効果を発しているのかを正確に確認することはできなかった。
<序盤は一端後退>
 定刻通りにローリング方式で40周のレースは開始。第3戦のスターティンググリッドは第2戦の結果で決定するのだが、トップ6はリバースグリッドとされるため、2位でゴールした武藤は5番手からスタート。ポジションアップの最大のチャンスであるスタートだったが、ターン1のブレーキングで武藤はタイヤを一瞬ロックさせ、6位へひとつポジションを落してしまう。ところがトップ5の1台が2周目にしてクラッシュ。武藤のポジションはスタートしたのと同じ5位へと戻った。
<アンダーステアによりリスタートで苦戦>
 トラフィックの中でのアンダーステアを解消すべく改良を施したはずのマシンセッティングだったが、昨日同様に前を行くクルマに接近するとフロントのグリップが減少し、武藤がオーバーテイクを仕掛けるのが難しい状況。結果的に、前日と比べてセッティングは大きく改善されてはいなかった。2回目のリスタートが切られた13周目ではポジションを6番手まで落とすこととなった。
この後、前を行く5台の中から1台は修理のため、1台はペナルティのためにピットイン。武藤は22周終了時点で4番手までポジションを上げた。
<アンラッキーな最終ラップでのグリーンフラッグ>
 残り周回数が20周を切り、燃料の搭載量も減ってペースが上がってきた。ここからが勝負だ。武藤の前を走っているのは3人。武藤の後方、5位以下はアタックを仕掛けられるだけの距離まで詰めて来ることができずにいたため、武藤には自らのポジションを上げることだけに集中する状況が整っていた。
 26周目に3度目の、そして36周目にもフルコースコーションが発生。どちらもペースカーランが長く続き、グリーンフラッグが振られたのは最終ラップ。残り1周のファイトで武藤は何としてでも1台をパスし、トップ3へと食い込もうとチャンスをうかがう。前を行くボビー・ウィルソンのマシンは、タイトなターン4からのセクションで安定性に欠けている。武藤は彼の背後にピタリとつけ、その時が来るのを待つ。
 チャンスはターン9で訪れた。ターン9をクリアし、次のターン10までに続く短めのストレートでインへと並びかけた武藤。これで3位浮上は間違いないと思われた瞬間だった。ところが、不運にもここで5回目のフルコースコーション。オーバーテイクは諦めざるを得ず、チェッカードフラッグとイエローフラッグが同時に振られ、武藤は4位でゴールとなった。

■■■コメント■■■
<武藤英紀>
「レース内容には悔しさが残る。だが、自信につながる収穫はあった」
「今日のレースではリスタートで抜きたいと考えていましたが、スタートのたびにポジションを落とし、1台もパスすることはできなかったので、とても悔しいレース内容となってしまいました。誰かの後ろについた状態では、最終コーナーを高いスピードで回れなかった。昨日もそうでしたが、前のクルマにつくとアンダーステアがかなり出て、ステアリングの舵角が他のドライバーたちに比べて大きくなっていました。すぐ前にクルマがいる時のマシンのバランスを改良することが今後の課題です。
 昨日はリスタートで差をつけられることが多かったので、今日はギヤ比を変えて行くことも検討しました。しかし、他の部分で不具合が出てしまうことも考えられたため、変更はしないと決めました。リスタート直後のタイヤのグリップが低いことについてもも、今日はフルコースコーションが少ないと読んでいたので、内圧を昨日よりも下げていました。このため、スタート時にタイヤ温度を十分高くするまでに時間がかかっていました。
 開幕から3位、2位、4位という結果については、悔しいという思いが強いです。しかし、良くなるための課題は見つかったし、自分のスピードを見せることもできたので、自信にもつながる週末となりました。ポイントランキングでトップのロイドが3連勝中なので、差が開いたところは気になりますが、自分も3戦連続でポイントを獲得しています。今日のレースで誰がどういう走りをし、誰とならクリーンなレースができるのかがわかりました。次のレースからはもっと戦いやすくなると思います」

<ジョー・ケイン:チームオーナー>
「ヒデキはしっかりと目標をクリアしている」
「昨日とは違った意味で難しいレースになっていた。今日はフルコースコーションが多く、ヒデキはリズムに乗って前車をオーバーテイクして行くことができなかったのだ。最終ラップで3位へと上がるチャンスをヒデキは作り出したが、そこでまたイエロー。残念だが4位でゴールするしかなかった。ヒデキのラップタイムは前を走る4台よりも速かったが、セント・ピーターズバーグのコースはオーバーテイクが非常に難しく、ポジションを上げることができなかったのは残念だ。
 これで3レースが終了し、我々はランキングで2位につけている。チャンピオンを目指して戦い、その目標を達成するためには、レースでフィニッシュし続けることが必要だ。ヒデキはそれを達成し続けている。ヒデキはマシンの特性をマスターし、インディ・プロ・シリーズというレースに関しても理解を深めて来ている。あとは我々チームが彼に勝てるだけのマシンを用意するだけだ」
■■■決勝結果■■■
1.81マイル(2.912km)×40周=72.4マイル(116.5km) 出走24台
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順位 No. ドライバー    周回数  タイム差
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1位   6  A.ロイド     200  58’35.8707
2位  27  W.カニンガム   200   +0.2542
3位   1  B.ウィルソン   200   +0.3308
4位  55  武藤英紀     200   +1.6818
5位  13  R.ペコラーリ   200   +2.7977
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※シャシーは全車ダラーラ、タイヤは全車ファイアストン

■■■ポイントスタンディング■■■
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順位 No. ドライバー   ポイント  ビハインド
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1位   6  A.ロイド    155    リーダー
2位  55  武藤英紀    107      -48
3位   1  B.ウィルソン  91      -64
4位   9  C.フェスタ   83      -72
5位  13  R.ペコラーリ  80      -75
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