INDY CAR

Hondaが北米のフォーミュラカー・レースで通算100勝目を達成。ホーニッシュJr.が今季2勝目、ランキングトップとの差はわずか5ポイントに

画像

2006年6月24日(土)・決勝
会場:リッチモンド・インターナショナル・レースウェイ 天候:曇り 気温:27℃

 2006年のIRL IndyCarシリーズもいよいよ第7戦で折り返しを迎える。サントラスト・インディ・チャレンジ・プレゼンテッド・バイ・XMサテライト・ラジオは、シリーズ最短の全長が0.75マイルしかないショート・トラックでのナイトレースである。短いコースに対して14度という急なバンクを持つリッチモンド・インターナショナル・レースウェイでの戦いは非常にテクニカルで、同時にフィジカル面での強靭さも重要なファクターとなる。常にコーナリングをし続けているに近いコースであるため、マシンセッティングの重要性が極めて高く、ドライバーは高いコーナリングGを受けながら、ステアリングを操作し続けることを求められるからである。
 この難しいレースを制したのは、3番手グリッドからスタートしたサム・ホーニッシュJr.(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)だった。今年もリッチモンドは天候が不安定で雨天のために予選が行われず、スターティンググリッドは金曜日のプラクティスタイムで決定。ポールポジションはエリオ・カストロネベス(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)のものとなった。

画像

 ファイナル・プラクティスがレース当日の日中にスケジュール変更され、レースに向けた有効な走行データが少なかった今回は、決勝のコンディションを推測するチームとドライバーのエンジニアリング能力も勝敗に関わる大きな要素となっていた。そして、その点で最も優れていたのがホーニッシュJr.と彼のチームだった。ホーニッシュJr.は、2回目のピットストップで2位にポジションを上げてきたダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)、彼をパスして2位へと浮上して来たヴィットール・メイラ(パンサー・レーシング/ダラーラ)らを悠々と突き放し、今シーズン2勝目へと逃げ切った。レースは、ハンドリング悪化で2位から大きく順位を下げていたカストロネベスが、タイヤ・バーストに見舞われたために247周目でフルコースコーションとなり、イエローフラッグのまま250周目を迎えることとなった。この結果、Hondaは北米のフォーミュラカー・レースで通算100勝目を達成した。
 第2戦終了時点からポイント・トップの座を保ち続けて来ているカストロネベスは、10位フィニッシュでポイントリードはわずかに5点となった。ポイントランキング2位には今回勝利したホーニッシュJr.が浮上してきている。スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング/ダラーラ)は3位へと後退したが、トップは充分に射程圏内にある。シーズンの折り返し点を迎え、チャンピオン争いはポイント差が縮まり、再び白熱してきている。
 松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/ダラーラ)は、8番手スタートから12位でゴールした。松浦はプラクティスからコンスタントに上位に食い込むスピードを見せていたが、レースでのマシンが安定感を欠いていた。12位でゴールした彼は、ポイントランキング11位で2006年シーズンを折り返すこととなった。

<コメント>

画像

■サム・ホーニッシュJr.(優勝)
「素晴らしい週末となった。合同テストではクラッシュをしてしまったが、代わりにチームが用意してくれたロードコース用マシンを、ショート・オーバルで素晴らしいハンドリングに仕上げることができた。今日はピットクルーの仕事ぶりも最高だった。リッチモンドはコース上でのオーバーテイクが難しい。トップでピットに入ったら、ぜひともその座を守ったままコースへ復帰したいと考えていた。それを実現してくれたのがクルーたちだった。今回の勝利はHondaにとってアメリカでの100勝目。その記念すべき勝利を挙げるドライバーとなれたこともとても嬉しい」

画像

■ヴィットール・メイラ(2位)
「自分たちのマシンが今日は最速だったと思う。しかし、2回のピットストップで2度とも順位を落としてしまった。それでも、コース上で上位陣のライバルたちをオーバーテイクし、2位までポジションを上げてゴールすることができた。最後はダリオ・フランキッティとの激しいバトルとなったが、彼は非常にプロフェッショナルな戦いをしてくれた。あと少しの力をチーム全体が発揮できるようになれば、僕らは必ずや勝利を記録することができるはずだ」

画像

■ダリオ・フランキッティ(3位)
「今日は最後のピットストップでのクルーたちが見事だった。エリオ・カストロネベスら、多くのマシンをパスすることができた。サム・ホーニッシュJr.ですら、あと少しでパスできそうだった。終盤のリスタートの後には彼に迫ることができ、抜くチャンスもあって何度かアタックを試みた。しかし、オーバーテイクは果たせなかった。そして、最後に自分より速いマシンを手に入れていたヴィットール・メイラにパスされた。それでも3位でゴールすることができた。次のレースからもさらに上位を目指して戦っていく」

画像

■松浦孝亮(12位)
「序盤はアンダーステアが出ていて、ピットストップでフロントウィングに調整を加えました。1周ならとても速いラップタイムで走れたのですが、コンスタントに速さを保つことができませんでした。ショート・オーバルでそういう走りを実現することはとても難しく、まだそれが自分にはできていないと感じました。次のカンザスはテストでも非常に好調だったので、得意な1.5マイル・オーバルでもありますし、上位フィニッシュを目指します」
■ロバート・クラーク:HPD社長
「リッチモンドというショート・トラックでのレースは、毎年非常にエキサイティングなものとなる。今年もファンが見て楽しく素晴らしいレースとなっていた。優勝したサム・ホーニッシュJr.におめでとうと言いたい。彼の速さは単独走行だけでなく、トラフィックの中においても最高だった。2位でゴールしたヴィットール・メイラも素晴らしかった。ポイントリーダーのエリオ・カストロネベスがトラブルのために多くのポイントを稼げなかったことから、チャンピオン争いも差が縮まって面白くなっている。ロードコースでの1戦を含め、コースのバラエティも豊富なシーズン後半戦も、非常にエキサイティングなものとなるだろう」

<決勝リザルト&ポイントランキング>

順位 No. ドライバー チーム C/E/T タイム/差
1 6 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske D/H/F –
2 4 V.メイラ Panther Racing D/H/F +0.3907
3 27 D.フランキッティ Andretti Green Racing D/H/F +1.5895
4 26 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing D/H/F +6.5400
5 8 S.シャープ Delphi Fernandez Racing D/H/F +5.6677
6 7 B.ハータ Andretti Green Racing D/H/F +10.9217
7 2 T.シェクター Vision Racing D/H/F +1Lap
8 20 E.カーペンター Vision Racing D/H/F +0.2765
9 10 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +2.1906
10 3 H.カストロネベス Marlboro Team Penske D/H/F +7.9169
11 9 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +5.0036
12 55 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing D/H/F +3Laps
13 15 B.ライス Rahal Letterman Racing D/H/F +0.7399
14 51 E.チーバーJr. Cheever Racing D/H/F +4Laps
15 16 D.パトリック Rahal Letterman Racing D/H/F +2.1904
16 5 B.ラジアー Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +5Laps
17 14 F.ジァホーネ A.J. Foyt Enterprises D/H/F +6Laps
18 11 T.カナーン Andretti Green Racing D/H/F +141Laps
19 17 J.シモンズ Rahal Letterman Racing D/H/F +191Laps

順位 ドライバー チーム 総合 ポイント
1 H.カストロネベス Marlboro Team Penske 252
2 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske 247
3 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing 229
4 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 217
5 V.メイラ Panther Racing 192
6 T.カナーン Andretti Green Racing 176
7 S.シャープ Delphi Fernandez Racing 164
8 D.フランキッティ Andretti Green Racing 157
9 B.ハータ Andretti Green Racing 153
10 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing 150
11 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing 149
12 D.パトリック Rahal Letterman Racing 140
13 T.シェクター Vision Racing 133
14 F.ジァホーネ A.J. Foyt Enterprises 130
15 B.ライス Rahal Letterman Racing 124
16 E.カーペンター Vision Racing 111
17 E.チーバーJr. Cheever Racing 98
18 B.ラジアー Dreyer & Reinbold Racing 92
19 J.シモンズ Rahal Letterman Racing 63
20 P.J.チェッソン Hemelgarn Racing 54
21 Mi.アンドレッティ Andretti Green Racing 35
21 R.ブリスコー Dreyer & Reinbold Racing 35
23 M.パピス Cheever Racing 16
24 ロジャー安川 Playa del Racing 14
25 J.ラジアー Playa del Racing 13
26 A.アンサーJr. Dreyer & Reinbold Racing 12
26 R.モレノ Vision Rasing 12
26 T.エンゲ Cheever Racing 12
26 T.ベル Vision Racing 12
26 P.J.ジョーンズ Team Leader Racing 12
26 A.ダーレ Sam Schmidt Motorsports 12
32 A.ルーエンダイクJr. Luyendyk Racing 10
32 S.グレゴワール Team Leader Racing 10
32 L.フォイト A.J. Foyt Racing 10
32 T.メデイロス PDM Racing 10
32 J.バックナム Hemelgarn Racing 10
37 P.ダナ Rahal Letterman Racing 6