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インディ・カー・シリーズ第4戦バンプデイ[予選]フォト&レポート

<US-RACING>

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バンプ・デイの朝、フロントローのフォトセッションが8時から行われた。インディ500だけはフロントローが3台となり、33台のマシンが11列並ぶ。これまで89回行われているインディ500だが、やはりポール・ポジションから優勝したドライバーが最も多く、17回のポール・トゥ・ウインが記録されている。また、18位、23位、24位、26位、29位、30位、31位、32位、33位からスタートして優勝したドライバーは今だいない。1911年と1936年に28位からスタートして優勝したのが、これまでの最低位からのスタートポジションだ。今年はこれまでのプラクティスの結果から見て、ホーニッシュJr.にトラブルがなければ、優勝する可能性は高いだろう。2001年、2003年と2回シリーズ・チャンピオンを獲得しているホーニッシュJr.だが、インディ500だけはいまだ優勝していない。今年こそは優勝することが出来るだろうか?

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この日は朝10時15分から1時間プラクティスが行われ、午後12時から予選がスタートした。いきなり予選が行われるわけではなく、まだ予選をしていないドライバーを中心に、タイム・アタックが始まるまで、プラクティス走行が行われる。他のドライバーにとってはレースのセッティングを決めるために多くの周回数をこなす一日となった。昨日の時点で32台しか予選をしていないため、とりあえず誰かがタイム・アタックを行えば33台の枠が埋まる。予選タイム・アタックを行うためにプラクティス走行を行っていたルーキーのティアゴ・メデイロスが5時8分にタイム・アタックを行うと平均スピード215.729マイルを記録して33位に。結局、その後タイム・アタックを行うドライバーは現れず、33台のグリットは決定した。

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残り時間も少なくなった4時42分、A.J.フォイト・レーシングの48号車がピットレーンに現れた。ドライバーは2004年にターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングから参戦していたライアン・ブリスコ。ピットでシート合わせをし、タイム・アタックを行う準備を始めた。この48号車、ジヤフォーニーやラリー・フォイトがこれまでのプラクティスで走行していて221マイルを記録している。ブリスコがいきなり乗っても予選を通過できる可能性が高い。そうなればバンプ・デイの目玉となるオン・ザ・バブルができることになるのだが、ブリスコが走行することはなかった。「家でチャンプ・カーのレースを見ていたら、電話がかかってきたんだよ」と、いきなり呼ばれてコースにやってきたブリスコだが、結局はバンプ・デイを盛り上げるために呼ばれたようで、本人もがっかりしただろう。

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単独での走行では安定したスピードを記録することができ、インディ500で自己最高予選順位となる予選7位となった松浦。しかし、予選前日に話していた通り、レースのセッティングがまだ完全ではないため、この日は積極的に周回を重ねた。トラフィックでの走行でマシンが安定しないため、チームメイトのシャープと2台で走行し、レースを想定した走行を続けていた。この日114周を走行した松浦は105周目に221.834マイルを記録すると、総合で10位となった。

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エンジンの走行マイル数が38周と限られていた安川。この日はその周回数でレースのセッティングをしなければならない状況となったのだが、電気系統のトラブルで僅か21周しか走行できずにプラクティスを終えた。安川がこのプラクティスで記録したトップスピードは217.328マイルで、30台中26位となった。「トラフィックでの走行を試そうと思ったのですが、走り出したらタイミング悪く誰も走行してなくて。とりあえず走行を続けてピットに戻り、走り出そうとしたら今度はエンジンがかからなかったんです。電気系統のトラブルでマシンをガレージに持っていかないと直せないし、予選が始まり時間もなかったので走るのをやめました」と、今日の走行を振り返る安川。4回目のインディ500参戦となるが、チームの体制はこれまでに比べても一番厳しい状況でレースを迎えることになる。カーブ・デイに行われる残り1回のプラクティスで向上することに期待したい。