INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第14戦インフィニオン【決勝】カナーンがIRL初のパーマネント・ロード・コースのウイナーに

<US-RACING>
トヨタの秘蔵っ子であるブリスコーがポールから快調にリードを広げるが、18周目にブレーキングのミスで前を走るパトリックに追突し、その勢いでパトリックは外側にいたトップのカストロネベスを弾き飛ばして3台がリタイアに終わる。ここでエンゲがトップに立つも、速さと燃費を両立させたベテランらしい走りを見せたカナーンが、エンゲより4周も多く走行してピットへ。エンゲより前でコースに復帰してトップに躍進し、IRL初の常設ロード・コースにおけるウイナーとなった。日本勢は松浦が今季ベストとなる6位、安川は11位でフィニッシュした。
Lap by Lap
・レースは一周2.3マイルのロード・コースを80周する合計184マイル。41周を越えた時点でレースが成立する
・ピットロードのスピード制限は、96Km/h
・マシンがコースインしてから2周目にグリーン・フラッグが振られてレースがスタートする
・レースで使用できる燃料は合計135ガロンまで
・インディアナポリス500マイル・レースを3度制覇しているジョニー・ラザフォードがシボレーSSRのペースカーをドライブする
午後12時30分、気温26度で湿度は29パーセントで快晴。ファイアストンのエンジニアの計測によると、コースの路面温度は50度
午後12時47分、グランド・マーシャルを務めるインディ500の4勝ドライバー、アル・アンサーによる「ドライバーズ、スタート・ユア・エンジンズ!」の号令で、全車がいっせいにエンジンを始動する
Lap1:グリーン・フラッグ。ブリスコーがリードしてターン1へ。ホーニッシュがターン7でスピンするが、コースへ復帰。ブリスコーと2番手カストロネベスの差は0.7653秒
Lap2:イエロー。ホーニッシュがターン11の入り口で停止。クルーがギアボックスのトラブルを報告。セーフティチームがピット・レーンまでクルマを牽引する。コーション下のリーダーはブリスコー、以下カストロネベス、エンゲ、カナーン、ライス。最後尾スタートのフランキッティが13位までポジションをアップしている。
Lap4:シェクター、安川、パトリック、カーパンティエがピット・インして燃料補給のみを行う。その後、グリーンに。ブリスコーがリードしてターン1へ。
Lap5:ブリスコーがカストロネベスを0.9756秒リード
Lap7:ホーニッシュがパドックにクルマを入れ、ギアボックスの修復を始める
Lap10:ブリスコーがカストロネベスを2.1399秒リード
Lap15:ブリスコーがカストロネベスを2.2466秒リード
Lap16:イエロー。カーパンティエがターン11でスピンし、セーフティ・チームによって再スタート。コーション下のリーダーはブリスコー、以下カストロネベス、エンゲ、カナーン、ライス。
Lap17:上位勢がピット・ストップしてタイヤ4本交換と燃料補給を行う。ハータ、ディクソン、パンターノ、フランキッティ、シェクター、パトリックはピットへ入らず。カストロネベスがピット・バトルで勝ち、トップでコースへ復帰。ブリスコー、カナーン、エンゲ、ライスが続く
Lap18:ウエルドンがピット・インして燃料補給のみ。クルーが燃料系のトラブルを報告。グリーン。ピットへ入らなかったハータがリードしてターン1へ。イエロー。ターン7でブリスコーがパトリックに追突し、はじかれたパトリックがカストロネベスに追突し、3台ともリタイア。コーション下のリーダーはハータ、ディクソン、パンターノ、フランキッティ、シェクター
Lap22:ウエルドンがピット・インして燃料補給。スタートの際にエンジン・ストール
Lap23:カーパンティへがピット・インして水分補給。
Lap24:グリーン。ハータがリードしてターン1へ
IRL医療スタッフからのメディカル情報:ブリスコー、パトリック、カストロネベスはインフィールドのケアセンターで診断を受けた結果、異常なしとのことでリリースされる
Lap25:ハータがディクソンを0.5968秒リード。修復が終わったホーニッシュがコースへ復帰
Lap30:ハータがディクソンを1.1144秒リード。パンターノがピット・ストップしてタイヤ4本交換と燃料補給
Lap32:ディクソンとフランキッティがピット・ストップし、タイヤ4本交換と燃料補給、微調整を行う
Lap33:ハータとシェクターピット・ストップしてタイヤ4本交換と燃料補給、エンゲがトップへ
Lap35:エンゲがカナーンを6.3576秒リード
Lap38:リーダーのエンゲがターン3でスピンしてコースアウトするも、そのままコースへ復帰。依然トップを維持
Lap40:エンゲがカナーンを2.0793秒リード
Lap45:エンゲがカナーンを0.8545秒リード
Lap46:リーダーのエンゲと、メイラがピット・ストップし、タイヤ4本交換と燃料補給。カナーンがトップへ
Lap48:ライスと松浦がピット・ストップし、タイヤ4本交換と燃料補給
Lap50:カナーンとバロンがピット・ストップし、タイヤ4本交換と燃料補給。ウエルドンがレースをリード
Lap51:ウエルドンがハータを13.9700秒リード。カーパンティエがピット・ストップし、タイヤ4本交換と燃料補給
Lap52:イエロー。ウエルドンがターン7でペースダウン。クルーが燃料不足によるパワーダウンを報告。コーション下のリーダーはハータ、カナーン、エンゲ、ディクソン、フランキッティ
Lap53:トップと同一周回のマシンがピット・ストップし、タイヤ4本交換と燃料補給。カナーン、ライス、バロン、カーパンティエ、松浦はピット・インせず。エンゲがピット・バトルを制し、ハータ、ディクソン、メイラ、フランキッティと続く
Lap56:グリーン。カナーンがリードしてターン1へ。リスタートの際にターン11でシェクターがバックナムに接触。クルーがステアリングへのダメージをレポート。
Lap60:カナーンがライスを2.7370秒リード
Lap65:カナーンがライスを2.7370秒リード
Lap70:カナーンがライスを4.8700秒リード
Lap75:カナーンがライスを3.9835秒リード
Lap79:ホワイト・フラッグ。カナーンがライスを2.9756秒リード。ターン2でメイラがパンターノと接触し、パンターノがコースアウト
Lap80:チェッカード・フラッグ。カナーンがアージェント・モーゲージ・インディ・グランプリで、ライスに1.1826秒の差をつけて優勝。ビクトリー・レーンに停めたマシンの横で、カナーンは腕立て伏せをしてみせた。
レース・ノート
・カナーンにとって今季2勝目であり、インディ・カー・シリーズ通算6勝目。7月のカンザス・スピードウエイ以来の勝利となる
・アンドレッティ・グリーン・レーシングにとって19勝目。先週末のパイクス・ピーク・インターナショナルで、ウエルドンが優勝して以来の勝利となる
・ライスは今季ベストとなる2位でフィニッシュ。それ以前の今季ベストは4月に行われたツインリンクもてぎの3位だった
・バロンは今季ベストとなる3位でフィニッシュ。それ以前の今季ベストは今月初めのケンタッキーで行われた4位だった
・ルーキーのエンゲはインディ・カー・シリーズでベスト・フィニッシュとなる5位でフィニッシュ。それ以前のベスト・フィニッシュは、先週末のパイクス・ピークにおける6位だった
・ルーキーのバックナムはキャリアベストとなる10位でフィニッシュ。それ以前のベスト・フィニッシュは4月に行われたツインリンクもてぎと、5月のインディアナポリスにおける22位だった