INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第14戦インフィニオン【二日目】初日同様、ブリスコーの完全制覇となった予選

<US-RACING>
午前中に行われたプラクティスでは、本命と目されていたフランキッティがテスト時のタイムを塗り替えるも、予選ではスピンを喫してノー・タイム。最下位スタートとなってしまう。常設ロード・コースで初めて行われたシングル・カー・クオリファイは、初日のトップだったルーキーのブリスコーが最後にアタックし、唯一の76秒台入り。トップ6による最終アタックではさらにタイムを縮めてみせ、堂々の初ポール・ポジションに輝いた。2位はカストロネベスで、トヨタのフロントロー独占となる。
●プラクティス3:フランキッティが本領発揮でベスト・タイム更新
初日同様快晴となったが、気温17度と肌寒い朝を迎えたインフィニオン。午前9時30分から始まったプラクティスで、4月のテストでトップだったフランキッティがトップ・タイムをマークした。しかも、そのテストで自ら記録したベスト・タイムを初めてブレークする76.0670秒を叩き出し、ホンダ・ダラーラがこの週末初めてトップに立つ。2位は昨日のトップだったトヨタ・パノスを駆るブリスコー(76.3002秒)、3位がカストロネベスのトヨタ・ダラーラ(76.3880秒)と、トヨタ勢も相変わらずロード・コースで好調だ。
●予選:ブリスコーの独壇場となったロード・コースの初予選
初日のプラクティス順に、一台ずつアタックするロード・コースの予選。トップだったブリスコーが最後のアタックを選んだため、最下位カーペンターからの出走となる。気温30度のコンディションで午後12時30分にスタートし、カーペンター、安川、パトリック、バックナムとアタックするが、当然のごとく誰もプラクティスのトップ・クラスのタイムである76秒台に入れることができない。その中で、16番目に朝のセッションでトップだったフランキッティがアタックするも、ターン2でまさかのスピン。痛恨のノータイムとなってしまった。
残るはトップ5となり、第1プラクティスでトップだったパンターノがアタックして78.4477秒。この時点で9位となる。チームメイトのディクソンは77.5452秒で6位のタイムを記録し、ホンダ勢で唯一トップ5にいたカナーンは77.1917秒をマーク。トップへと踊り出た。しかし昨日の2位だったカストロネベスが、77.1480秒とカナーンをほんのわずか上回り、トップが入れ替わる。いよいよ残るは昨日のトップだったブリスコー。F1テストの経験豊富なルーキーは勢いよく飛び出し、このセッションで初めて76秒台に突入する76.9472秒を叩き出した。文句なしのトップ・タイムだ。
だがここで予選は終わらず、次にこのセッションのトップ6による“ファイアストン・ファスト・シックス・クオリファイ”が始まった。上位6人が10分間アタックするこの最終セッションで、絶好調のブリスコーがまたしてもトップに君臨。5周目に76.4913秒をマークし、初めてのポール・ポジションに輝いた。2位もシングル・カー・クオリファイ同様カストロネベスで、最後のアタックとなった8周目に76.9057秒を記録。最終的にこの二人だけが76秒台に入れ、トヨタのフロントロー独占が実現した。
カナーンは3位でホンダ勢のトップ、4位にはシボレーの最高位となるエンゲが入り、ホーニッシュJr.、ライスと続く。トップ10を見ると、ここのところオーバルで振るわなかったトヨタ勢が大活躍の5台、ホンダが4台、シボレーの1台という結果になった。日本勢は松浦が78.8987秒で15位、安川が79.8319秒の18位と、上位勢から大きく引き離されている。上位へ進出するには、ピットのタイミングを変えるなど、大胆な作戦が必要となるだろう。一方、4月のテストとこの週末のベスト・タイムを記録していたフランキッティは、ノー・タイムのため最下位。この位置からベテランがどんな追い上げを見せるのかも興味深い。