INDY CAR

予選は突然の雨でキャンセルに。松浦孝亮のスターティンググリッドは14番手

<SUPER AGURI FERNANDEZ RACING>
2005 IRLインディカー・シリーズ第12戦「アンバー・アラート・ポータル・インディ300」
日程:8月13〜14日
開催地:ケンタッキー州スパルタ
コース:ケンタッキー・スピードウェイ
距離:1.5マイル(2.414km)
■■■8月13日予選■■■
天候:晴れのち曇りのち雨/気温:36℃
<グリッドはプラクティスのラップタイム順で決定>———————-
午後4時半にスタートした予選は、23台出場中の4台目の走行途中で雨に見舞われ、その後に強い雨がもう一度降ったためにキャンセルとなった。第9戦ナッシュビルに続き、またしても雨によって予選は流れ、スターティンググリッドは予選前に行われていたプラクティスでのラップタイムによって決定されることとなった。
パナソニックARTA/パノス・Hondaを駆る松浦孝亮は、2回のプラクティス総合で15番手のタイムを出していたが、明日のレースはそれよりもひとつ上の14番グリッドからスタートすることと決まった。3番手のタイムを出していたトーマス・シェクターが、2デイイベントでは禁止されているエンジン交換をし、22番グリッドからのスタートとなったためだ。
<2回のプラクティスで決勝用セッティングを熟成>———————–
IRLインディカー・シリーズ第12戦アンバー・アラート・ポータル・インディ300は2デイイベントで、走行初日の土曜日、2回のプラクティスと予選が行われた。
午前10時に始まったプラクティス1回目は2グループがそれぞれ45分間を走行。松浦は全長1.5マイルのコースを39周し、30周目に24秒8012=214.828マイル(345.658km/h)のベストをマークした。15番手ではあったが、トップとの差は0.3047秒。出場23台が0.5800秒という僅差の中にすべて収まる超接近戦状態でケンタッキーの週末はスタートしたのだ。
プラクティス2回目は午後12時30分からで、松浦は再びグループ2で走行。45分間で松浦は43周を走り込み、ベストを24秒7284=平均時速215.461マイル(346.677km/h)
にまで縮めた。プラクティス2回目でのポジションは15位。このセッションでは、トップから23位までの差が0.4696秒にまで縮まった。
<決勝用セッティングに自信>——————————————
今回のマシンセッティングに関して松浦はいつも以上の自信を持っている。単独で走行する予選と、タービュランスの影響を必ず受ける決勝でセッティングは明確に異なる。レースで速いマシンとは、トラフィック内でのハンドリングの安定性を確保していながら、トップでの単独走行となっても速いものだ。そこにケンタッキーならではのバンピーさという要素が絡んでくる。コーナーに多く存在するバンプがセッティングを難しくしているのだ。高速で旋回しながらバンプも吸収してトラクションを手に入れるためには、ダウンフォース量を多くすることが最も手っ取り早いが、ダウンフォースをどれだけ少なく設定できるかがレーススピードに大きく影響する。スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングと松浦は、第11戦ミシガンでレース中のアンダーステアが強い傾向となっていた経験から、今回は普段以上に攻撃的なセッティングをトライしている。
■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「予選がなかったのは残念。決勝では前戦よりもよい戦いを」
「予選が行われなかったのは残念ですね。プラクティスで試した予選用セッティングは結構良いものになっていただけに。今回も基本的に決勝用セッティングをメインとして進めてきていますが、これまでと同じく、まったく同じセッティングにしてもチームメイトのスコット・シャープよりもコンマ2秒ぐらい遅いんです。それでも、決勝用のマシンはまずまずのものにできていると思うので、ミシガンでの第11戦よりも良い戦いができるよう頑張ります。ここのコースはバンピーなことで有名ですが、昨年よりもバンピーさは増しているように感じました」
<サイモン・ホジソン:チーム・マネジャー>
「決勝用セッティングは決して悪くないものに仕上げられている」
「プラクティスが2グループに分けられているため、トラフィック内でのテストが十分にできない。そのため、自分たちがレースで発揮できるパフォーマンスがどの程度のものになるのか、今の時点ではまだ判明していない。今回も決勝用セッティングをメインのプログラムに据えており、決して悪くはないものに仕上げることはできていると思う。だが、まだ単独での走行でスピードが思いどおりに引き出せていない。チームメイトとの間に存在する差も今までどおりだ。フロントのライドハイトを上げることも試したが、期待どおりのスピードアップは果たせなかった。明日のファイナルプラクティスでトラフィック内でのハンドリングを確認する。それは誰もが同じ条件だ。ミシガンではレース序盤にアンダーステアが強かったが、そうした症状に今回は悩まされることがないように戦うつもりだ」
<鈴木亜久里:チーム代表>
「アンダー対策に追われるような戦いにはならないようにしたい」
「今日はプラクティスを2回走っただけだけれど、単独でのスピードが出ていない。チームメイトとまったく同じセッティングにしたマシンを持ってきているのに、走り始めからスピードが明確に違う。マシン自体の個体差があるのはわかるけれども、なぜ片方が速く、もう一方が遅いのか、スピードに差が出る理由をチームが解明できていない点は今も変わっていない。ミシガンではレース序盤からアンダーステア対策に追われた。昨年からそういうレースが続いている。レースでトラフィックに入るとアンダーステア。今回は、もうそういう戦いにはならないようにしたい」