INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第11戦ミシガン【初日】大幅なスピード・アップに成功したハータが今季3度目のポール

<US-RACING>
インディアナポリスに次ぐ大きさのミシガン。巨大な2マイル・スーパースピードウエイでポール・ポジションを獲得したのはブライアン・ハータだった。プラクティスではシボレー(シェクター)、トヨタ(ディクソン)がそれぞれトップとなっていたが、終わってみればホンダ。昨年日本人初のフロント・ロー・スタートとなった松浦は12位、前戦でトップ10入りした安川は今回18番グリッドに終わる。
●プラクティス1:テキサスでの勝利を彷彿とさせるシェクターのトップ
朝から快晴に恵まれていたミシガン、気温23度とすごしやすいコンディションとなった。プラクティスの開始前にファイアストンが復帰10周年を報告するプレスコンファレンスを実施。1995年のミシガンで復帰後の初優勝を決めてから、今年でちょうど10年が経過したことになる。プラクティスは午前10時からスタートし、唯一219マイル台に入れる219.006mph(32.8758秒)のトップ・スピードをマークしたのはシボレー・ダラーラのシェクター。2位はカナーン(218.309mph:32.9808秒)、3位はフランキッティ(217.541mph:33.0972秒)でホンダ勢が続く。
●プラクティス2:久々に2003年チャンピオンのディクソンがトップへ
気温29度まで上昇するも、それほど蒸し暑くなく、比較的快適な状況の中で午後12時45分に始まった第2プラクティス。2003年にチャンピオンを獲得して以来、不調が続いていたディクソンが219.688mph(32.7738秒)を記録してトップに躍進する。2位はウエルドンの218.635mph(32.9316秒)で、ディクソンのトヨタ・パノスが唯一の219マイル台となり、総合でもトップとなった。このセッションの3位はシェクターだったが、朝のプラクティスで記録したスピードにより、総合2位。ウエルドンが総合3位という結果で、次の予選を迎えることになる。
●予選:ハータのスピードに誰も追いつけず、今季3度目の予選トップ
午後3時30分、予選開始15分前の時点で気温は25度まで下がり、絶好のコンディションとなる。前回のミルウォーキーでトップ10入りとなる予選10位を獲得した安川からアタック開始。安川は215.308mph(33.4405秒)を記録した。2番手に出走したウエルドンは217.486mph(33.1056秒)をマークし、次にアタックしたハータは219.141mph(32.8556秒)とプラクティスのトップ並みのスピードを記録。プラクティス総合6位だったハータは、その際のスピード(217.975mph)から大幅なアップに成功した。
片や、プラクティス総合トップだったディクソンは218.890mph(32.8933秒)と伸び悩み、次にアタックしたプラクティス総合2位のシェクターは219マイル・オーバーとなる219.100mph(32.8617秒)を記録したが、いずれもハータのスピードには及ばず。以降、誰も219マイル台に到達することなく、ハータのポール・ポジションが確定する。今シーズンのセント・ピーターズバーグ、フェニックスに続く3度目の予選トップであり、アンドレッティ・グリーンにとって今季4度目、IRL通算12回目のポールとなった。
プラクティスではシボレーとトヨタがそれぞれトップだったものの、予選ではハータを筆頭にホンダ勢がトップ10中6台を占める。シボレーがシェクターの予選2位以外に6位(ラジア)、10位(ベル=エンゲの代役)と3台がトップ10入り。トヨタはディクソンの4位が最上位で、唯一のトップ10入りと寂しい。ショート・オーバルで連勝中のペンスキー勢はホーニッシュが13位、昨年の予選2位だったカストロネベスは予選16位と振るわない。
日本勢は、昨年日本人初のフロントロー・スタート(本来は予選3位だったが、予選2位のカストロネベスがエンジン交換でグリッド最後尾に降格し、松浦が繰り上がる)の松浦が最初のプラクティスで5番手(217.407mph:33.1176秒)とまずまずの出だしとなったが、第2プラクティスでは217.679mph(33.0763秒)と若干スピードを上げて8位(総合も同じ)。予選では217.388mph(33.1205秒)とプラクティスのスピードを上回れず、12番グリッドに落ち着いた。
一方、安川は最初のセッションで213.211mph(33.7694秒)、2回目は215.817mph(33.3616秒)と2マイル以上スピードを上げるも18位(総合19位)。予選は215.308mph(33.4405秒)に留まり、18番グリッドから追い上げることになった。