<TOYOTA>
IRLインディカー・シリーズ第10戦の決勝レースが7月24日(日)、米ウィスコンシン州ミルウォーキー近郊の“ザ・ミルウォーキー・マイル”で行われた。1903年に初めてレースが行われた、全米最古のオーバルは、コーナーのバンク角が9.25度と浅く、よりドライバビリティが要求されるとともに、タイヤと燃費にも厳しく、チームの総合力が問われるコース。 前日の夕方、コース周辺を襲った嵐は過ぎ去り、決勝日は朝から強烈な日差しに見舞われ、気温36度、路面温度は49.4度にまで上昇した午後1時46分に21台による225周のレースが開始された。
前日の予選でグリッド最前列を独占したトヨタエンジンを搭載するペンスキーの2台が、序盤から圧倒的なスピードでレースをリード。
しかし、終盤、ピット作戦の違いによりライバル勢に先行を許し、加えてチームメイト同士の接触により、H.カストロネベスがクラッシュ、戦列を去るという不運なアクシデントが発生。
これで惜しくも4位まで順位を落としたS.ホーニッシュ・Jr.だったが、残り30周で訪れた再スタートで猛烈なスパートを見せ、残り4周となった211周目についに首位を奪還。今季2勝目を挙げ、ドライバーズポイントでも2位に躍進した。
S.ホーニッシュ・Jr.(チーム・ペンスキー)のコメント:
H.カストロネベスとの接触では、彼やチームに申し訳ないことをしてしまった。あのアクシデントの後、絶対にレースに勝たなくてはと思い、可能な限りハードにプッシュし続けた。レース終盤、ギアボックスにトラブルが発生したが、何とかトップでチェッカーを受けることが出来た。タフなレースだったが、今季2勝目を果たせて本当にハッピーだ。
竹内一雄(TRD-USA副社長)のコメント:
ここは2000年にトヨタがアメリカン・オープン・ホイールレース(当時のCART)で初優勝を飾ったコースであり、またこうして勝てて本当に嬉しい。レース中はいろいろなことが起き、本当にどきどきさせられたが、だからこそインディカーのレースは魅力的なのだと思う。今日はS.ホーニッシュ・Jr.が素晴らしいレースをしてくれた。特に最後は苦しい中でよく勝ってくれた。ドライバーもチームも、そして我々トヨタの開発陣も目一杯やった末の、力と力の良い勝負だった。