<DREYER & REINBOLD Racing>
インディカー・シリーズ第8戦Argent Mortgage Indy 300予選レポート:7月2日(土)
IRLインディカー・シリーズ第8戦「アージェント・モーゲージ・インディ300」は、先週末のリッチモンドに続く連戦となる。開催はアメリカ中西部、カンザス州にあるカンザス・シティ。米国内(ハワイ・アラスカを除く)の主要都市へは3時間以内でたどり着くことができるため、ハート・オブ・アメリカと呼ばれている街でもある。南北に州の境界線が縦断しているカンザス・シティは、ミズーリ州とカンザス州にまたがって位置している。一般的にカンザス・シティというとミズーリ側を指すが、その舞台となるカンザス・スピードウェイはカンザス側にある。カンザス・スピードウェイは、2001年に開設したばかりの新しいサーキット。全長1.5マイルのおむすび型をしたトライ・オーバルで、コーナーバンク角は15度と浅めのバンクとなっている。気温も湿度も高いカンザスのレースは厳しい状況下での戦いが強いられる。レース初日となるこの日も、早朝こそ薄雲に覆われていたものの、青空はぐんぐん広がっていき、その後は終日好天に恵まれた。
午前中には、午前8時から2グループに分かれて1時間半(実質45分)、午前10時15分から11時45分までの1時間半(実質45分)という2回の練習走行セッションがあり、午後12時45分から予選が行なわれる。
ドレイヤー&レインボールド・レーシングとロジャー安川は、決勝を重視し、この短い練習セッションでレース用のマシン作りに専念した。スピードを求めない決勝セットのため、最初のセッションでは25秒9980(平均時速210.478マイル/22台中18番手)、2度目のセッションでも25秒9247(平均時速211.073マイル/22台中19番手)のタイムに留まった。
予選開始となる午後12時45分には気温が30度(路面温度53.8度)にまで上昇。それ以後も気温は徐々に上がっていった。今回安川の予選出走の順番は17番手であったが、この気温の上昇が不利になるものと思われた。それでも安川は渾身のアタックを行ない、25秒9728(平均時速210.682マイル)を出し、最終的に17番手のグリッドを獲得した。
決勝マシンとしての仕上がりも決してベストと言えるものではないが、チームは、明日の最終プラクティスを使って、調整を重ね、決勝へマシンを仕上げていく予定。明日の決勝「アージェント・モーゲージ・インディ300」は午後12時25分(日本時間7月4日午前2時25分)スタートとなる。
ロジャー安川(ドライバー#24カー)
「このコースはバンクが浅い分、セットを決めないと難しいです。そういった面ではすごくチャレンジングなコースですね。テキサスでもそうだったんですが、今回も単独でのスピードが出ませんでした。開幕戦のマイアミでもそうだったので、これはチームの空力的なものなのかと思ったりするんですが、原因はよく分りません。ただ、どちらも決勝のレースセットは順調だったですし、自分もここは好きなコースなので、そこそこいけると思います。明日の決勝では、ドラフティング内に居られれば、そこそこ速いですが、離されて単独(走行)になると辛い状況になってしまいます。なんとかドラフティングについていって、周回遅れにならないように注意して最後まで粘り強く走りきりたいと思います」