INDY CAR

サム・ホーニッシュJr. が逆転で優勝、松浦孝亮は10位

<TWIN RING MOTEGI>
3月18日(金)、19日(土)の2日間、アリゾナ州フェニックスのフェニックス・インターナショナル・レースウェイ(1.0マイル)で開催された今年の第2戦は、チーム戦略、ドライバーの技量で持てる力を存分に発揮したサム・ホーニッシュJr.が残り2周からのリスタートを完璧に決め、今シーズン初優勝をあげた。同僚のエリオ・カストロネベスも2位に入り、チーム・ペンスキーの1,2フィニッシュとなった。予選から決勝レース終盤まで開幕戦を制したアンドレッティ・グリーン・レーシング(AGR)の4台のマシンのいずれかが常にトップグループ内で優位にレースを進めていたが、チーム・ペンスキーは最後のピットストップで給油しか行わず、タイヤ交換をしないギャンブル的な戦略をとり、ダリオ・フランキッティ(AGR)の前、トップでコースに戻ることに成功した。
その後、チーム・ペンスキーの2人は残り10周以上を古いタイヤで走行しなければならず、フランキッティの追撃をかわすのは困難かと思われたが、残り7周で起こったクラッシュによるイエローコーションのおかげでタイヤをセーブできたことと、ホーニッシュJr.が最後のリスタートを完璧に決めたの対し、フランキッティはわずかにラインを外し、その隙をエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がついて2位に割って入ったところで勝負がついた。
フランキッティは予選最後尾から追い上げたチームメイトのトニー・カナーン(AGR)にもかわされ4位でゴールした。5位には今年、ホンダエンジンを得て好調なスコット・シャープ(フェルナンデス・レーシング)が入り、開幕戦優勝のダン・ウェルドン(AGR)が6位となった。
注目の日本人ドライバーは、松浦孝亮が開幕戦に続きトップグループで堂々の走りを見せた。残念ながら最後のピットストップ以降、些細なトラブルによりペースダウンを余儀なくされ10位でのフィニッシュとなったが、今年の飛躍を確信させる内容だった。 一方のロジャー安川は、決勝レース開始早々からマシンの状態がよくなく、何度とピットインを繰り返す苦しい展開となり、最終的にはリタイヤとなった。
4月3日(日)に開催される第3戦は、IRLが初めてオーバルコース以外でレースを行う歴史的な一戦となる。また、このセント・ピーターズバーグの市街地コースで開催される第3戦は、ロードコース育ちの松浦孝亮がどこまで戦えるかなど大きな注目となる。