INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ開幕戦ホームステッド【決勝日】フォト&レポート

<US-RACING>

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2005年の開幕戦を制したのは、アンドレッティ・グリーン・レーシングのウエルドンだった。11番グリッドからスタートし、20周目にトップへ躍り出たウエルドンは、レース中盤にポールシッターのシェクター、チーム・ペンスキーの2台、ディフェンディング・チャンピオンでチームメイトのカナーンとトップ争いを繰り広げる。しかし常にトップをリードしていたウエルドンは、結局158周ものリードラップ築き、2位に3.6936秒もの差をつけてフィニッシュ。シーズンのスタートを優勝という最高の形で終えることになった。ホンダはIRLの開幕戦で2年連続ポール・ポジションを獲得してきたものの、優勝したのは今年が初めて。昨年ランキング2位だったウエルドンは、チャンピオン獲得に向けて幸先のいいスタートを切ることになった。カナーンも手堅く3位に入賞しているが、今年もペンスキーの2台には目が離せない。アンドレッティ・グリーンがこのまま連勝を重ねていくのを阻止するチーム、ドライバーが現れてくることを期待したいところだ。

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安川にとって2度目のシーズン開幕戦は、松浦同様リタイアとなった。しかしその内容には目を見張るものがあった。レース序盤から10位前後を走行し、安定したポジションをキープ。レース中盤からは徐々にポジションを上げ、129周目からは昨年のチャンピオン、カナーンと激しい5番手争いを何度も繰り広げ、互角のバトルを披露するパフォーマンスを見せた。最後のピットストップに向かった安川は、ここでバランスを崩しピットレーンからコースへ飛び出すミスをしてしまう。これでポジションダウンし、158周目のリスタートではクラッシュに巻き込まれてリタイアに終わった。だがそれまでに見せた熱い走りは、関係者に強い印象を与えたに違いない。「トップ5を狙えるマシンとして、自分達の存在感をライバルにも見せることが出来たと思います」。1台体制といったハンディがありながらも、開幕戦でトップチームとの差はあまり無いことを自ら証明した安川。チーム力では劣っても、マシンのセットアップやドライバーの実力が高ければ、上位争いが出来るということだ。次戦のフェニックスはオープン・テストで総合11番手と、いい感触を得ているだけに期待が高まる。

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2年目の開幕戦は、リタイアに終わってしまった松浦。だがレース序盤は1回目のピットストップで3番手にポジションアップし、レース中盤には安川とデットヒートを繰り返すなど、日本のファンを十分に楽しませてくれたのではないだろうか。レース後半は6番手を走行していた松浦だが、159周目のリスタート後のターン1で外側を走行していたのが不運となった。インサイドのマシンが外側に膨らみ、逃げ場を失った松浦はタイヤカスに乗ってコントロールを崩し、スピンを喫してしまう。8台を巻き込むクラッシュの引き金になったが、幸い誰も大きなケガはなかった。「ダウンフォースを多めにつけていたマシンは、とても安定していました。トップに出ることは出来ないまでも、クラッシュさえなければトップ3には入れる車でした」と本人。レーシング・アクシデントに終わった今回だが、十分にトップを走れるパフォーマンスを披露してくれた。

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レースがスタートして13周目、突然フランキッティのマシンから白煙が。止む無くマシンをストップし、フランキッティはリタイアとなってしまった。このコーションを含め、その後イエロー・コーションが7回も発生。レースが進むにつれ、徐々にドライバーがリタイアしていった。極めつけはレース後半、159周のリスタートで8台ものマシンが絡む多重クラッシュが発生。残念ながら、このクラッシュに日本人ドライバーの2人も含まれていた。結局22台中12台がリタイアし、10台しか完走できない波乱に満ちた開幕戦となった。

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今年で開催10年目を迎えるIRL。2001年から開幕戦の舞台となっているホームステッドで、今年もシーズンがスタートした。シボレーにとって、2002年以来となる開幕戦ポールポジションからのスタートを、シェクターが飾ることになった。年々観客数も確実に増えているホームステッドのレース。南米に近いということもあり、カストロネベス、カナーンといったブラジル出身のドライバーがトップに躍り出るとファンの応援も加熱する。今年はストリート、ロード・コースが新たに増え、ファンにとっても楽しみなシーズンとなりそうだ。

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快晴となった決勝日。スタート前のオープニング・セレモニーでは、NFLの地元チーム、マイアミ・ドルフィンズのチアリーダーが華やかにダンスを披露し、観客を楽しませていた。スタート直前のピットレーンには、現在プロ野球の解説でおなじみの掛布さんが、毎週金曜日の午後11時から放送されている日本テレビの番組、スポーツMAXの取材で日本から応援に駆けつけた。この番組のコーナーでIRLを取り上げており、日本人選手の活躍も伝えているんだそうだ。日本では現在、佐藤琢磨の活躍も含め、F1は誰もが知っているモーター・スポーツとして普及している。それに比べIRLの認知度は、まだまだ十分とはいえないのが現状。テレビを通して、今後もっと一般の人々にIRLのレースの面白さが伝わればいいのだが。