Hiroyuki Saito

STOCK CAR CAFE −ESP Systems−

突然ですが、いま、日本です。5ヶ月振りに帰国しました。東京はまだ寒いですね。なんか僕が帰ってきたらまた冷え込みだしたと聞きましたよ。普段から寒いとよくいわれるオヤジーなギャグばかりいっているせいなんでしょうね。
それならアメリカに戻っても懲りずにロサンゼルスを極寒にするくらい凍て付くようなギャグをそれも壊れそうな古いダムが決壊したときの放水のように言い放ち続けたいなと思うわけです。そう、ギャグのフリーダム宣言ですな。
まぁ、そんな宣言をされてもね、それを聞かなきゃいけない人達が困っちゃうんでほどほどに、そろそろ前回“STOCK CAR CAFE”で発見した端末機(以下ESP)のシステムをご紹介したいなと思います。

画像

日本のファミレス、居酒屋チェーン店によくありそうなこの“ESP”、ディスプレイに“FOOD、DRINK、DEMO、DESSERTS、TRIVIA、CHILD LOCK”と6項目が表示されていたのは前回も紹介しました。

画像

それではと手始めに“FOOD”のボタンを押しました。メニューが出てきて注文が出来るのかと思いきや、なにやら料理の紹介画面に。この“CAUTION CRISPY CHICKEN AND CHIPS”、見た目はただのクリスピー・チキンですが、料理名からするとちょっと警戒した方がよさそうです。それはソースの辛さなんでしょうか、それとも味の良し悪しか。食べてみるまでわかりませんな。

画像

メインメニューに戻って“DRINK”を押し、今度こそはドリンク・メニューが表示されるのかと思ったのですが、なにやらハイネケンのCMがスタート。「ひゃっこい(冷たい)ビール飲みてぇが?」てきなことが書かれています。

画像

今はとりあえず、違うの飲んでるからいらねぇって思っていると、次のシーンに移り変わり、「オーダーするなら上のボタン押してけろ」ってな感じで書いありましたよ。

画像

まぁ、あとでこのシステムを試すために頼んでもいいかなって思いながらCMが終るのをまってね、再び、メインニューに戻りました。

画像

そして気になる項目“TRIVIA”(要はささいなクイズですな)のボタンを押すと、“Charlotte”、“Racing”という項目が現れました。とりあえず“Racing”に進みます。

画像

すると、「2002年に2回開催されたタラデガのレースを2回とも勝ったのは誰だべ?」ってお題が出されたのでね、まぁ、ジェフ・ゴードンなんじゃねぇの? なんて思いながら“Answer”を押すと、

画像

「デイル・アーンハートJr.だっちゃ。2001年のデイトナ500でデイル・アーンハート(デイルJr.のお父さんね)が亡くなってから1年後のことだったんだなぁ」なんて、見事に外れましたよ。
それじゃぁ、“Charlotte”のトレビアしてみっかとメニューに戻ってね、その項目のボタンを押してみると、次のようなクエスチョンが。

画像

「ノース、サウス合わせた2つのカロライナ州で最大のプロフェッショナル舞台芸術団体はなんだべ?」って。プロの舞台芸術団体なんてまったく見当がつかないし、質問の内容を理解するので精一杯なんでね、答えを考えもせず即“Answer”のボタンを押したら、ご丁寧に写真つきで次のような画面が現れましたよ。

画像

「CHARLOTTE SYMPHONY」ですって。答えを見て素直に納得。楽団とはこりゃ、一本取られたなって思いながらメインメニューに戻りましたよ。

画像

普通は最初に見る項目でも、最後になってしまった“DEMO”のボタンを押してみると、「なんか用事あったらこの“ESP”で呼んでけろ。たとえばナイフを落としちまったら・・・」なんて画面が出てきて、

画像

「ESPのボタン押してみ」って書かれていても今はそんな用事無いなって思っていたのですが、飲み物がなくなっていたのでね、そろそろハイネケン頼んでみっかと、またメインメニューまで戻って“DRINK”のボタン押して、さっきのハイネケンのCMをまた見て「オーダーするなら上のボタン押してけろ」って画面で初めてそのボタンを押したんですよ。
そしたらちょっと遠めにいたサーバーというか担当のウエイトレスがこっちに気づいてね、「チェックか?」って感じのそぶりをするんですよ。僕はてっきり、この画面からこのボタンを押せば自動的にハイネケンがオーダーされるんだと思っていたので、いやいやと手を振って「NO」っていったんだけど、聞こえなかったんでしょうね。その僕の仕草が「OK」ってな感じに見えたようです。
案の定、テーブルに持ってこられたのはもハイネケンじゃなく、ビールと“The Intimidator Pepper Jack Fiesta”の値段が合計されたチェックでした。
結局、その“ESP”システムは店員を呼ぶだけで、オーダーできないんだなってことがわかり、でも、それが出来るようになったらウエイトレスやウエイターの役割となる料理の説明などの必要がなくなり、ただの運ぶ人になってチップが減少するんだべなと気づいたんです。

画像

“ESP”システムを開発した会社もいろいろと考えた結果がここまでだったんだべなって思いながら支払いを済ませ、“STOCK CAR CAFE”を後にしました。
次回はロレックス24時間の取材を終え、フロリダからカリフォルニアに帰るときの経由地となったフィラデルフィア空港で“JET ROCK BAR AND GRILL”というレストランに立ち寄ったのですが、そこで初めて飲むことになった“BEER FLIGHT”の内容をお伝えしますよ。