Hiroyuki Saito

スイス旅情 −スイス・レストラン“Swiss Bistro”編−

インディアナポリスに来て早2週間が経とうとしております。バンプデイも終了し、33台の決勝グリッドが決定したので、あとは今週末の日曜日、レースのスタートを待つだけとなりました。天気予報も今のところは良さそうなので、無事にレースが終了することを祈っております。はい。

ロジャー安川のインディ500参戦は残念ながら果たせませんでしたが、参戦が決定しているもてぎに向けて今後も活動頑張ってほしいですね。僕もできる限りの応援をしていきますよ。

さて、近況はこれくらいにして、スイス旅情の続きを……。

−喰い探訪!万才 スイス・レストラン“Swiss Bistro”編−

ホテルに到着したときから気になったていたレストラン“Swiss Bistro”。スイスの庶民的なレストランを謳っているこのお店はホテル内にあり、朝ご飯はもちろん、昼、晩とここで食べることができるようです。スイス料理とは何ぞや? という疑問に答えてくれそうなお店ではありませんか。早速、朝食をいただくことにしました。

画像

ホテルにはよくあるタイプで、用意されているものから自分で選んで取るスタイルの朝食です。なんか世界中こんな感じなんだなって思うかもしれませんが、冷静に考えたら、日本のご飯に味噌汁っていう方が特殊なんだって改めて思いましたよ。

結局、僕が選んだのは朝からこんな甘いの食っていられるかって思うようなチョコレートのコーンフレーク(牛乳をかけた後にちょっとずつチョコが牛乳に溶けて混ざっていってチョコミルク的な感じになったのを最後に飲み干すのが結構好きです)、それとオートミールとヨーグルトがミックスされた感じでレーズンなどが入ったもの、そしてトーストとカップのヨーグルトです。

美味しそうなクロワッサンも置いてあったのですが、それだけは朝食と別料金といわれたのでこっちからお断りしました。それで無料のトーストを食べたのですが、普段あまり食べないので、トースターを使ってどれくらいで焼きあがるのか判らず、3分くらい焼いていたら焦げてしまいました。

焦げたトーストには味をごまかすためにマーマレードをたっぷりつけて食べました。サクサクというより、ザックザックってな感じの歯ざわりで焦げた苦さとマーマレードの甘さが絶妙です。なんだそれ。

まぁ、焦がしたトーストに後悔をしつつ、明日はうまく焼くぞって心に決め、朝ご飯はこれだけ食べれば十分と部屋に戻ってお仕事です。そろそろオートショーの会場にいかねぇとなってお昼を過ぎた頃、あっちで何を食べられるの分からないし、お昼ご飯も“Swiss Bistro”で食べていくべと、再びレストランに入りました。

案内してくれたウエイトレスは英語があまりしゃべれません。なにやら「飲み物は?」みたいな感じで聞かれたので、そこは「コカ!」ってマクドナルドで知ったコカ・コーラの呼び方を馬鹿のひとつ覚えで頼みます。

画像

今ではアメリカ、日本でも珍しい瓶のボトルのコカ・コーラです。グラスにスライスのレモンが添えられているのもなんか味があります。子供の頃、ギンギンに冷えたコカ・コーラの入った瓶の栓を抜いて、ゴクゴクとその心地よい喉越しを味わうと同時に冷たさがきーんと脳を締め付け、涙腺を刺激するんですね。

涙目になりながら、うまいのになんでちょっとつらいのかなって子供心に思うのですが、瓶から口を離した瞬間、胃の底からぐふぅーと込み上げてくる炭酸がたまらなく好きでした。今ではもっぱらビールですけどね。

なんて、少年時代の思い出に浸っている場合でもないなって、ランチメニューを見てみると、英語表記でも今ひとつどんな料理なのか想像できず(僕の理解力の問題です)、とりあえず、何種類かのハムにチーズ、そしてブレッドみたいなことを書いてある料理を頼みました。

画像

すると出てきたのがこれ。僕の想像では少しくらいは調理されている料理なのかなって期待してたんですけど、お皿の上にはメニュー通りの品揃えが陳列されています。

これ、どうやって食うんだべ? って、ちょっと睨めっこしてからまず単品で食べ始めました。僕が見て名前の分かるのはサラミくらいです。あとは、なんか赤めでちょっと硬い感じのアカハム、それと塩っ辛くて美味しいのですが、噛んでもかんでもなかなか噛み切れないハムハムでした。

ピクルスもちょっと味がアメリカとは違います。小さめで食べるとこりこり感がしっかりしていて、ちょと酸っぱい、あっさりしたものでした。

チーズは何処にあんだべ? って探してみると白い野菜かと思っていた物体がそうでした。それは花びらが折り重なったかのように綺麗に造形されており、これがスイス・チーズかって、ちょこっと食べてみると、僕の思うチーズ特有の嫌味のあるしつこさがなくてあっさりしていて美味しいのです。

そしてすべてを単品で食べてみたところで、本来はこれらをフランスパンに乗せるか、挟んで食べるんじゃね? って、やっと気づいた僕はフランスパンにバターを塗ってそれらを乗せて食べてみました。

硬いフランスパンを噛み千切り、はぐはぐと食べるわけですが、ハムやらチーズなどを味わう前に、フランスパンの硬い外側の部分が口の中を傷つけようとしてなんか痛さを感じます。しかもパン自体が硬いので噛むのに疲れてしまいます。顎が弱いのでしょうね。

やっぱ、俺、フランスパンは食べづらくてあんまり好きじゃないなって認識し、疲れた顎をふーってな感じでひと休みしながら何とかハムとチーズを乗せたパンをいただきましたよ。

全体的な味でいったら星★★★☆☆ですが、多分、この料理はワインとかお酒のお供にいい感じだろうなって思いました。ヨーロッパ的な食べ物で見た目もちょっと洒落た感じがしますけどね。なんか今は間違ったなって。お昼ご飯じゃねーなって。

自分で選んでおいて思うのもなんですが、ちょっと納得できない感じを引きずりながら“Swiss Bistro”をあとにし、オートショーの取材へと向かったのでした。

さて、引っ張りすぎたのはもちろん知っていますが、次回はいよいよスイス旅情が完結となる(ほんとかな?)“食い探訪!万才 エーデルワイスのチーズフォンデュ”をお伝えしますよ。