Hiroyuki Saito

オーストラリア旅情 −残念な出来事−

明けましておめでとうございます。本年もUS-RACINGをなにとぞ宜しくお願い致します! なんだか昨年から暗いニュースが続いていますが、そんなときこそ笑顔でがんばっていきますよ。って、いっておいて、いきなりタイトルが“残念な出来事”ですみません・・・・・・悪しからず。それでは今年最初のfrom USをどうぞ。

相変わらず、お祭り騒ぎのサーファーズ・パラダイスですが、ちょっとした変化もありました。サーファーズ・パラダイスの美しさを撮影できるシー・クレストというアパートメント・ホテルの屋上から写真を撮ることができなくなったのです。

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これは2年前の写真です。ここからだとコースの俯瞰、そして他のコースからでは滅多に撮影できないマシンの全容を上方から撮影できるポイントだったんです。US-RACINGで製作した写真集にもここで撮影された写真が多く掲載されています。

これは実に残念でした。僕としてもかなりテンションが下がりましたよ。ある意味、サーファーズ・パラダイスはここで撮影するために来ているといっても過言ではなかったからです。

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撮影が禁止になったことには理由があります。なにやら昨年ここで撮影していたカメラマンが何かを下に落としてしまったんですね。15〜16階の高層ビルからカメラ、レンズが落ちた場合、地上には多くのファンがいますので当たったら大ケガをしてしまいます。

ですから撮影の際は細心の注意を払っていたわけです。でも人間ですから間違いはあります。たまたまその人が落としただけで、僕だった可能性がなかったわけではないのです。それでもオーストラリアまで来たんだからダメもとで話をしにホテルまで行ってみました。

まぁ、案の定、門前払いでしたよ。でも、可能性はありました。ここのアパートメント・ホテルに泊まればいいのです。ただね、やはり宿泊代が高いし、予約もアパートメントっていっているだけあって長期じゃないとダメなんです。多分、最低でも1週間は借りなきゃいけないでしょう。

それはそれで何人かでシェアすればいいんですけどね。レンタカー代も省けるし。一応、来年のことを考えてホテルのビジネス・カードはもらっておきました。でも、来年はインディが来ないことになったので、その必要がなくなりました。ここでしか撮影することができない写真をもう撮ることができないんだなって、僕としてはちょっと複雑な心境になりましたが・・・・・・。

1991年からPPGインディ・カー・ワールド・シリーズとしてスタートしたこのサーファーズ・パラダイスのレースは、ストリート・コースとして世界的にも有名なイベントになりました。これまでいろいろな出来事が起こりましたが、なんとかアメリカのオープンフォーミュラー・カーが今年までこの地を走り続けてきました。

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高層ビル、マンションの合間を高速で走り抜けたインディ・カーの姿はもうしばらくは見ることができません。サーファーズ・パラダイスにはやはりここの良さがあり、アメリカ国内で行われるストリート・コースでは撮影できない画が魅力的でした。

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直線距離の長いコースはトップスピードが高く、減速のために設けられたシケインを飛び跳ねながら走り抜けるマシン。

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少しでもタイヤが触れればたちまちマシンはコンクリート・ウォールの餌食になるのに、スピードを殺さず限界ぎりぎりまで攻めるドライバー。

これらの緊張感のある写真を撮影できないと思うと、やはり残念だなぁと思うわけです。でも、来年からはA1GPがスタートします。取材にいけるかどうか現状では分かりませんが、それでもこの伝統あるストリート・コースのレースが続くことはすばらしいことですね。

そしてまたいつかインディが戻ってくれば・・・・・・。

オーストラリア旅情、いかがでしたでしょうか? 昨年内まで引っ張れればいいと思っていましたが、年を越してしまいましたよ。そろそろネタ探しの旅に出ますー。