Hiroyuki Saito

居眠り運転防止対策

アメリカはとにかくクルマで移動することが多い国です。僕も取材のため飛行機でアメリカ各地に飛び、クルマでホテル、レース場に入ることを繰り返しています。
今年は航空チケットが値上がりしているため、何とか安いチケットでできるだけ現場近くの空港に飛ぶようにしていますが、それでも高い場合はなんとかクルマで移動できる範囲の空港を探すことになります。
例えば、今年のインディ・カー初開催となったアイオワでのレースでは、アイオワ州デ・モインという街の空港がレース場に一番近いのですが、そこに行くためのチケットがメチャクチャ高いので、クルマで3時間くらいの場所にあるネブラスカ州オマハに入りました。
インディアナポリスに行くときも直接インディアナポリス空港に飛べればベストです。でも航空チケットが高い場合は、シカゴのオヘア空港からクルマで移動します。この移動もクルマで3時間くらいですかね。
また、今週末行われるインディ・カーのレース、ミシガン・インターナショナル・スピードウエイのように、地方のレース場になると近くにインターネットを使えるホテルがあまりない場合が多いので、1時間くらい運転してレース場に通う場合もあります。

画像

このようになにかと長距離ドライブが多いのでボーと運転しているとやはり睡魔が襲ってきます。みなさんも独自の居眠り防止対策を持っていると思いますが、今回は僕の対策を紹介しようと思います。
運転していると神経はある程度使いますが、身体自体ははあまり動かさなくなるので、ただ椅子に座っているような状況が続くわけです。風景の変わらないただただ真っ直ぐの一本道などを走っているとふっと睡魔が襲ってきます。
ひとりで運転していると話し相手がいませんし、独り言でもいっていればいいかもしれませんがそれも限界があります。誰かに電話するのもいいかもしれませんが、ちょうど良く暇な話し相手がいるとは限りません。
とにかくどこか身体の一部を動かすことがいいと思うのですが、だからといって狭い空間で暴れまわるわけにはいきませんから、ガムなどを噛んでアゴを動かすわけですね。でもガムって僕的にはあまり防止できるほどの効果を持っていません。噛みはじめはいいのですが、その後はガムを噛むという単調な運動の繰り返しで結局眠くなってきます。
そこでガム以外のものでなにかいいものはないかといろいろ試した結果、スパイシー・ビーフ・ジャーキーにたどり着きました。ソフトタイプではなく乾燥しきったタイプのものです。噛み切って飲み込むことを一定の間隔で繰り返すのがいいのです。しかも辛い。
硬いジャーキーが噛みだすとだんだん柔らかくなり、それと同時になんともいえない胡椒の辛さが口全体に広がって喉を通ったときにはもう、ヒーヒーいってます。これは下手なペパーミント系のガムより断然利きますよ。辛さの余韻が残りますから眠気なんて吹っ飛びます。飲み物を用意してなかったときにはかなり後悔しますから注意してください。これで2時間はもちますね。
さて、食べ物での対策としてスパイシー・ビーフ・ジャーキーがお勧めですが、それ以外で口を動かしつつ眠気を防ぐ方法もあります。
ひとりカラオケです。曲にあわせて鼻唄程度に歌ってはだめで、本気で歌うことがポイントです。できれば自分の声の高さが限界に達する曲がいいですね。裏声になる一歩手前のところでなんとか出るようにがんばるんです。そこで声が裏返ったりすると変な声が出て自分自身に笑えたりします。そんなことを繰り返していると眠気なんかどっかいっちゃいますよ。
これでも2時間はもちます。スパイシー・ビーフ・ジャーキーとカラオケでなんとか4時間。なんだかクルマの中がちょっとしたカラオケルームになっているような感は否めません。お酒は飲んでいなくても、さながら一人宴会ですね。
これらのことを繰り返して約4時間はもちますが、それ以上は喉と体力の限界がありますのでお勧めしません。長い休憩を入れての1日ドライブならいいですけどね。
まぁ、カラオケに関してはあくまでひとりでの運転にかぎりますが(同乗者がいたらかなり迷惑です)、最近は同乗者がいると歌えないのである意味に眠気が襲ってきて大変です。
参考になるかは分かりませんが、長距離運転をするときはだまされたと思って一度お試しください。