Hiroshi Nakajima

新生アトランティック・シリーズ

チャンプカー・ワールド・シリーズへの登竜門として位置づけられているアトランティック・シリーズは、今シーズンからその名称も「チャンプカー・アトランティック・シリーズ」へと改名され新たなるスタートを切る。使用するマシンも新規一転。長年シリーズをサポートしてきたトヨタ・エンジンに代わり、専用設計2.3リッターのコスワース・エンジンが搭載されることで、これまで以上のエキサイティングな戦いが期待できそうだ。

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すでにイラストなどでその雄姿をご覧になっている方も多いと思いますが、本国アメリカではそのメディア発表会が開催され、アメリカ東部時間2月14日の午後10時30分(日本時間では2月15日午後12時30分)にチャンプカー・ホームページでライブ・ストリーミング放映されます。お時間がある方はぜひご覧になってください。
リンク先は
http://boss.streamos.com/wmedia-live/champ/6294/300_champ-champcaratlantic_040406.asx です。
もちろんhttp://www.champcaratlantic.com 、http://www.champcarworldseries.com
からもアクセス可能です。
アトランティック・シリーズといえば、昨年の開幕戦ロング・ビーチで見事デビュー・ウィンを飾り、シーズン通算3勝を挙げて2005年度ランキング3位に輝いたキャサリン・レッグが、Racer誌最新号ファン選抜の「Most Promising Road Racer Award(最も成功が期待されるロードレーサー)」のカテゴリーで見事最優秀アワードを受賞しましたね。
ちなみに95年から続いているこのアワードでは、これまでにキャサリンを含めて合計8名のチャンプカー関連ドライバーがこのカテゴリーで最優秀賞を受賞。2003年から2005年までの3年間は、A.J.オールメンディンガーが連続受賞しています。今回はF1のスコット・スピードとチャンプカーのジャスティン・ウイルソンを抑えての栄えある受賞でした。

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キャサリンは、アトランティック・シリーズ出身の先輩であるオールメンディンガーが、チャンプカー決勝レースでトップを走りながらも、過酷な路面状況で後半ミスを犯したエドモントンの難コースで、その年の年間チャンピオンとなるチャールズ・ズウォルスマンを見事なパスで交わして優勝。続くサンノゼのバンピーなコースでも最後まで集中力を失わず2戦連続優勝と、昨シーズンは常に見るものを魅了する迫力のあるドライビングを披露してくれました。
僕が彼女と始めて会ったのは、ロングビーチGP決勝レース前夜のレセプションの時。小樽グランプリ推進協議会の女性メンバーの二人を紹介して、「明日の決勝レース、応援しています、是非がんばって下さいね」といったら、翌日本当に優勝しちゃったのでみんな大感激でした。
その後もキャサリンとはサーキットで何度か話をする機会がありましたが、とても気さくで話しやすく、「2年後に日本のオタルという街でストリート・コースを使ってチャンプカーのレースを計画しているのです」と説明したら、「それは楽しみ。是非それまでにはチャンプカーにステップアップして小樽のレースに参加したいわ」と言っていました。
新体制となったアトランティック・シリーズは、この時点ですでに40台もの新型スウィフト・シャシーが発注されたとのことで、これまで以上の激戦区となるのは必至。非常に好感のもてるキャラクターの彼女には、是非とも活躍を期待したいと思います。