CHAMP CAR

ブルデイがメキシコ・シティのチャンプ・カー最終戦でフロント・ローを獲得

<Champ Car World Series>
ニューマン/ハース/ラニガン・レーシングのドライバー、セバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、彼にとって最後となるチャンプ・カー・ワールド・シリーズの週末を迎えた。彼は完璧なスタート・ダッシュを決め、金曜日の予選初日にコース・レコードを更新するとともに、日曜日のグラン・プレミオ・テカテ・プレゼンテッド・バイ・バナメックスの暫定ポール・ポジションを勝ち取った。
先月のサーファーズ・パラダイスで前人未到のチャンプ・カー・ワールド・シリーズ4連覇を決めたブルデイ。すでにプレッシャーからも開放され、歴史的なアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットの金曜日に挑んだ。このフランス人は1分24秒698のベストラップを叩き出し、昨年の予選でジャスティン・ウイルソン(#9CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)が記録した1分24秒801のコース・レコードを上回る。2008年にF1で新しいキャリアを歩むブルデイは、彼にとって最後となるチャンプ・カーのレースを、フロント・ローからスタートすることになった。
ブルデイは暫定ポール・ポジションを勝ち取ったことで、ボーナスのチャンピオンシップ・ポイントを獲得し、日曜日のレースでのフロント・ロー・スタートを確保。彼は今シーズン14レース中10回目のフロント・ローを決め、73レースのチャンプ・カー・キャリアにおいて46回もの予選最前列を獲得した。彼が日曜日にキャリア31勝目を挙げれば、ポール・トレイシー(# 3インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)と、2度のシリーズ・チャンピオンであるアル・アンサーJr.と並び、史上6番目の優勝記録を樹立する。ブルデイは過去にメキシコ・シティを2度制しており、昨年は最終ラップでウイルソンをパスして優勝、2004年にはスタートからフィニッシュまで全周回をリードして優勝を飾った。
ウイルソンは予選セッションの最終ラップで1分24秒825を記録し、彼のルースポートのマシンを暫定2位のグリッドに押し込んだ。このイギリス人は9月のアッセン以来となる、今シーズン5回目のフロント・ロー・スタートを目指す。彼は今シーズン唯一の優勝をアッセンで挙げ、2005年のメキシコ・シティも制している。現在チャンピオンシップ・ランキング2位につけているウイルソンは、ルーキーのロバート・ドーンボス(#14ミナルディ・チームUSAコスワース/DP01/ブリヂストン)に対して、8ポイントのリードをつけて日曜日のシーズン最終戦を戦う。
チーム・オーストラリアのウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、3週間前に行われた地元レースのレックスマーク・インディ300で骨折した手首の影響が長引いているにもかかわらず、1分25秒199のタイムで暫定3位に入った。パワーはシーズンの最終戦で、ポール・ポジションからスタートして優勝したシーズン開幕戦ラスベガスの再現を狙う。パワーは2007年シーズンのここまで4回のポール・ポジションと、2度の優勝を遂げた。前回のポール・ポジションはサーファーズ・パラダイスで獲得しているが、第7戦のトロント以降優勝できていない。パワーがチャンプ・カー・キャリア最初のポディウムを獲得したのは、3位となった昨年のメキシコ・シティである。
偶然にも初日予選のトップ3は、昨年のグラン・プレミオ・テカテ・プレゼンテッド・バイ・バナメックスの決勝と同じ結果になった。
2007年の2チーム目となるPVKレーシングで参戦するオリオール・セルビア(#22ペイ・バイ・タッチ-コスワース/DP01/ブリヂストン)は、1分25秒436で暫定4位につけた。セルビアはフォーサイスを解雇された後、サーファーズ・パラダイスでPKVから07年二度目のデビューを果たし、決勝は14位に留まった。このカタロニア出身のドライバーは、シリーズ・ランキング9位で日曜日の決勝を迎えることになるが、結果によっては最高でランキング4位になれる可能性がある。
アメリカ人ルーキーのグラハム・レイホール(#2メディ|ゾーン・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、暫定グリッドのトップ5に2台目のニューマン/ハース/ラニガン・レーシングのマシンを入れることに成功し、ルーキー勢ではトップとなる1分25秒889を記録した。レイホールはチャンプ・カーのキャリア初優勝を狙うと同時に、チャンピオンシップ・ランキングの最終結果でトップ5を堅持することを目標としている。現在ランキング5位につけている彼は、チャンプ・カーの表彰台を4回経験し、4月のヒューストンではキャリア・ベストとなる2位の結果を残した。
暫定グリッドの6位につけたのは、2006年チャンプ・カー・アトランティック・チャンピオンのシモン・パジノウ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)。彼のチーム・オーストラリアのマシンは1分25秒952を記録した。フォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングのデイビッド・マルチネス(#7インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)とトレイシーは、それぞれ暫定グリッドの7位と8位に入った。今シーズン二度目のチャンプ・カー出場を果たしたマルチネスは1分26秒056をマークする一方、トレイシーは1分26秒130でチームメイトからわずかに遅れた。ニール・ジャニ(#21レッド・ブル・ガルフストリーム・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、PKVレーシングでこの日9位となる1分26秒156をマーク。メキシコ・シティ出身のマリオ・ドミンゲス(# 28テカテ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は1分26秒181を記録し、パシフィック・コースト・モータースポーツのマシンでトップ10に入った。
グラン・プレミオ・テカテ・プレゼンテッド・バイ・バナメックスは、日曜日の現地時間午後1時(アメリカ東部時間午後2時)にグリーン・フラッグが振られる。アメリカではESPNによる生放送を見ることができ、レース・ファンはチャンプ・カー・ワールド・シリーズの公式ウエブ・サイトwww.champcar.ws にあるレース・ディレクターでの観戦が可能だ。
トップ3インタビュー
セバスチャン・ブルデイ:「このサーキットではマシンにかなりの競争力があるね。チームがいつも通りの素晴らしい仕事をしてくれたから、この結果には驚いていないよ。これまでもこのメキシコ・シティとの相性が良く、いつもトップに近いところにいる。とりあえず計画通りと言ったところだね。2回目のスティントで小さなミスをしてしまったので、明日はもっと良い走りができると思うよ。このままトップで走りきって、最高の週末にしたいね」
ジャスティン・ウィルソン:「今日は去年のメキシコ・シティでのことを思い出してしまったね。去年もぎりぎりでポール・ポジションを逃したんだ。全力で走っていたけど、幾つかのコーナーで大回りになってしまい、ターン6のミスが決定打となってポールを逃した。でも、明日は頑張ってポールを狙いに行くよ。トップからスタートできたら、優勝することにうまく集中できる。明日も明後日も調子を維持して優勝できるといいね。チームがほんとうに素晴らしいマシンを用意してくれて感謝しているし、レース・エンジニアのマイク・タルボも素晴らしい仕事をしてくれたんだ。時間が経てば経つほど、コース上にラバーが乗ってペースが少しずつ速くなる。もちろん優勝を狙っていくけど、今はロバート・ドーンボスとチャンピオンシップ2位のポジションを争っているので、できるだけ多くのポイントを確保することに集中しなければいけないね」
ウィル・パワー:「このコースでのマシンの手応えは十分あるよ。ブリヂストン・レッド・タイヤを履けば、コンマ5秒から1秒くらい速く走れると思うんだ。明日に向けてかなり調子が良いと思うよ。今日は最初の走りがうまく行かなかったから、そこからタイム・アップする自信があまりなかった。明日はレッド・タイヤを2セットも使えるから、今日に比べてよくなるはずさ」