CHAMP CAR

オリオール・セルビアが最終ラップの力走で暫定ポールを奪取

<Champ Car World Series>
オリオール・セルビア(#22ペイ・バイ・タッチ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、チームが変っても彼自身の走り方を変えることはなかった。このスペイン人は無駄な時間を使うことなくPKVレーシングに馴れ、今日の第一予選で暫定ポール・ポジションを獲得。日曜日のレックスマーク・インディ300でのフロント・ロー・スタートを確保した。
セルビアは2006年にドライブしたインディアナポリスが本拠地のこのチームに、再び戻ってきた。チーム復帰の知らせはこのベテランにとって何の問題もなかったようで、彼はピット・ボックスから出たとたんに速く、今朝のプラクティス・セッションでは2番手タイムを記録した。予選の時間になると、セルビアは最終ラップに1分30秒862をマーク。初日予選の終了間際に、地元で人気のウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/パノス/ブリヂストン)をポールから追いやるに十分なタイムを出した。
セルビアはこのセッションの最後に最速タイムを記録したが、予選が始まったとき、彼が最後にタイム・シートのトップに来るとは思いもしなかった。セバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)とパワー、そしてジャスティン・ウイルソン(#9CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)によって、ブルデイがターン1のウォールに接触するまでトップが入れ替っていた。ブルデイがクラッシュしたのは、過去5年で3回目のことだ。
パワーの後ろの2番手につけていたブルデイは、レッド・フラッグの原因を作ったために最速ラップを取り消され、7位に後退。このフランス人のアクシデントによるレッド・フラッグは、このセッションを混乱させた2つの原因の一つとなった。多くのドライバーが“アタック・ラップ”に入っている時、アレックス・タグリアーニ(#8PBDエクイティーズ・コスワース/DP01/ブリヂストン)がターン1でスピンを喫し、この日最後のレッド・フラッグが振られた。
タグリアーニによるこの中断で、すべてのドライバーが最終調整をするためにピットへ向かった。再びグリーン・フラッグが振られたのはセッションの残り2分で、ドライバー全員に最後の1周を走りきれる十分な時間があった。この間、何人かのドライバーがタイムを縮め、セルビアにいたっては最速タイムを記録。1分30秒895を記録したパワーから暫定ポール・ポジションを奪い取った。オーストラリア人のパワーは最終ラップを果敢に攻めるが、渋滞によってコンマ数秒をロスし、2位となる。ウイルソンが3位でセッションを終え、ポール・トレイシー(#3インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)は4位に入った。
シモン・パジノウ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)を除くルーキー全員にとっては、浮き沈みのある一日となり、今朝のプラクティスで彼らは自分の名前をタイム・シートの下の方で見ることになる。しかし、ニール・ヤニ(#21レッド・ブル・ガルフストリーム・コスワース/DP01/ブリヂストン)と、ロバート・ドーンボス(#14ミナルディ・チームUSAコスワース/DP01/ブリヂストン)は予選で調子を上げ、それぞれと5位と6位に入った。ブルーノ・ジュンケイラ(#19サニーズBBQコスワース/DP01/ブリヂストン)は7位。ブルデイは8位に終わり、パジノウが9位となる。今週末、コンクエスト・レーシングから復帰を果たしたネルソン・フィリップ(#34ジュニパー・ソウル・コスワース/DP01/ブリヂストン)が10位につけ、ここまでがトップ10となった。

オリオール・セルビア:「ポール・ポジションになれてほんとうに嬉しいよ。PKVに良い結果をもたらすことが出来たね。シーズンが終わった後でも、僕はきっとこのことをとても嬉しく思うはずさ。今週末は素晴らしいスタートだった。マシンは今朝から調子が良かったよ。すべてがうまくいったし、1周をまとめることが出来たけど、いたるところに多くのドラマがあったんだ。僕がタイム・アタックするときに限ってレッド・フラッグがでて、1周も走れなかったりとかね。予選でもっともドラマチックだったのは、みんなが最後のアタックに出たときに僕らのマシンの調子が良く、最速ラップを記録できたことさ。僕たちは日曜の午後にも同じ結果を出すことを望んでいるよ。以前にも僕はポールになったことがあるから、ラスト・ラップでもあきらめないでアタックし続けるさ。僕を信じてこのレースを託してくれたケヴィン・カルコーヴェン、ジミー・バッサーやマーク・ジョンソンに感謝したい。もちろん一生懸命働いてくれるクルーのみんなにも感謝している。これ以上ないというくらい良い週末のスタートだよ」
ウィル・パワー:「不運にもピットのポジションがとても悪く、僕の前にたくさんのマシンがいたから、待たなくてはいけなかったんだ。最終ラップでもまだ渋滞していたよ。そんななかでオリオールがタイム・アップできたのは驚いたね。僕たちのマシンにはスピードがあったし、十分速かったけど、複雑なセッションだったよ。最初のアタックはまあまあ良いタイム出た。確かに最後のラップでもコンマ1秒はタイムを縮めたけど、僕たちが出来たのはそこまでだったね。また明日ポール・ポジションを狙いに行くよ」
ジャスティン・ウイルソン:「今朝はとても調子が良かったね。CDW#9のマシンは良く走っているし、感触もかなり良かった。予選直前のプラクティスでも簡単にタイムが出たから、かなり自信もあったけど、予選で状況がまったく変ってしまった。マシンの感触が悪くなって、同じような走り方をしたのにリズムに乗ることが出来なかったんだ。最初のアタックで良いクリア・ラップが取れたら、もっと良かったかも知れないが、実際そうではなかった。それから二回目のアタックでは、みんながコースに出てひどい混雑だったね。ポールを逃したのはがっかりだったけど、今日これまでのパフォーマンスには満足している。僕たちには明日もう一度チャンスがあるんだ」
セバスチャン・ブルデイ:「体は大丈夫、問題ないよ。ターン1は僕のコーナーみたいだね。過去5年で3回もクラッシュしているんだ。もうクラッシュに慣れてしまったよ。幸いマシンのダメージを少なく出来たから、最悪と言うわけではない。でもクルーにはほんとうに申し訳ないと思っているよ。マクドナルドのマシンはとても良かったから、ただ不運だっただけだね。シケインでかなり攻めすぎていた。左側のタイヤが当たって、サスペンション全体を引っ掛けてしまったんだ。また別な方法でトライしないとね。少なくともジャスティンはポイントを獲らなかった。オリオールにはおめでとうと言いたい。明日も攻めていくよ」