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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第6戦 モン-トランブラン[二日目]フォト&レポート

<US-RACING>

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予選直前に降り出した小雨が瞬く間に路面を濡らしていき、この時点でトリスタン・ゴメンディのキャリア初のポール・ポジションが確定することになった。ルーキーがポール・ポジションを獲得するのは昨年のオーストラリアのウィル・パワー以来の快挙となる。天候に味方されたとはいえ、今年デビューしたルーキーの中で彼がポールからスタートすることになるとは、開幕前にいったい誰が想像しただろうか。今日のセッションは雨が降り出したことと、今朝のセッションでエンジンに大きなトラブル発生したことで、PKV陣営はリスクを避けるためにゴメンディをコースに送り出すことはなかった。明日のレースに不安を残すことになったが、ゴメンディはうれしい初ポールを手に入れた。「僕は走りたかったけど、チームがそれを望まなかったんだ。確かにマシンには不安があった。今朝のセッションでエンジンに大きな問題を抱えていたからね。それでピットに留まることになった。これは僕の決断ではないよ。ポールのためには今日は走る必要がなかった。楽な一日だったよ」と今日を振り返るゴメンディ。初めてのポールからどんなレースを見せてくれるのか、ますます彼に注目が集まる。

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雨のセッションでトップ・タイムを出し、フロント・ローを獲得したウィル・パワー。予選直前に降った雨は、セッション開始5分に止み、路面は急速に乾きだす。全ドライバーが2回目のアタックに出る頃には、スリック・タイヤでの走行が可能となり、ゴメンディのタイムには届かないものの、昨日の予選同様、息詰る激しいタイム・アタック合戦となった。セッション終了直前は、トレイシー、クラーク、ドーンボス、パジノウ、ウイルソンとトップがめまぐるしく入れ替わり、最後は1分20秒943をたたき出したパワーが、今日のトップ・ポジションと明日のフロント・ロー・スタートを手に入れた。「最後のラップが最速になるだろうということはわかっていたよ。その前のすべてのラップはいろいろ試していたね。僕は最後に全部のラップで試したことをまとめただけだよ。先週末は最悪のレースだったし、ポートランドも決してよくなかったから、今週末はどうしてもフロント・ローからスタートしたかった。明日はほんとうに勝ちたいよ」とフロント・ロー・スタートを喜ぶパワー。最前列にはバリバリの若手二人がならび、明日のレースはチャンプ・カーの世代交代を印象づけるスタートになるだろう。

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昨日の予選でトップのゴメンディを0.007秒差まで追い詰めたセバスチャン・ブルデイ。今朝のセッションでは昨日のポール・タイムの1分16秒776を大きく上回る、1分15秒939の驚愕のラップ・タイムをマークし、逆転のポール・ポジションは彼の射程圏内にあることは明らかだった。予選直前に降った雨が彼の計画を台無しにし、さぞかしブルデイをがっかりさせたかに見えたが、セッション中、なんとブルデイのマシンにギアボックス・トラブルが発生。ドライのまま予選が進行すれば、ポジションを失う可能性すらあった。結局この雨がゴメンディだけでなく、ブルデイをも救う結果となる。フロント・ローはパワーに奪われるものの、昨日マークしたブルデイのタイムを上回るものが現れず、ブルデイは3番手スタートのポジションを確保した。「ギアボックスの問題がある状態では、この雨が良いことになったのは確かだと思うよ。雨が降らなければ、このセッションは昨日よりタイムが速くなるはずだから、僕たちは多くのポジションを失って、たぶん最後尾に近いところからスタートしていただろうね。不幸中の幸いだよ」とほっとした様子のブルデイ。3番手から逆転優勝の秘策はあるのだろうか。

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今日も接戦となった予選。トップのウィル・パワーと2位のジャスティン・ウイルソンの差は0.038秒しかなく、1秒以内に9台のマシンがひしめき合うことになった。雨のセッションでも今日のセッションでトップになれば、フロント・ローのスタート・ポジションとボーナス・ポイントの1点が得られるため、ほぼ全員のドライバーがコース上に出て熱いタイム・アタック・バトルを繰り広げ、セッションの最後の90秒間に6人ものドライバーがトップ・ポジションを入れ替えた。昨日の予選タイムを更新できる可能性が極めて少ないため、コンマ1秒もない差でウィル・パワーはフロント・ローを手に入れる一方、ウイルソンは昨日のタイムで4番手のスタートなってしまうのが、雨の中のチャンプ・カーの予選。惜しくもフロント・ローを逃したウイルソンだが、速さは十分にアピールできた。初日、二日目の結果から見ても、明日の決勝は接戦必至といえ、目が離せないレースとなりそうだ。

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3年連続チャンピオンで、現在ポイント・リーダーのセバスチャン・ブルデイ。今シーズンのオフからF1のトロ・ロッソ・チームでのテストを繰り返し、この7月にもスパ・フランコルシャンで同チームのテストに参加することが明らかになっており、2008年のF1移籍が確実視されている。そんななかブルデイはモントランブランでもF1のステアリングを握る機会を得ることになった。今回はチャンプ・カーの新しいアトラクションとなったF1の2シーターだが、このマシンは移籍先として噂されているトロ・ロッソの前身にあたるミナルディのオーナー、ポール・ストッダートが所有しているため、何かの因縁を感じてしまう。後ろに同乗したのは奥さんのクレアさん。優勝したヒューストンには娘のエマちゃんを連れてきていたが、今度はモン‐トランブランのマウンテン・コースで、夫婦水入らずのハイスピード・ドライブを楽しんだようだ。ちなみにこの2シーターの同乗体験は、誰でも挑戦できるのだが、たった3周でなんと1万ドル(1ドル120円で120万円)もかかってしまう。