勝利を取り戻し、タイトル獲得の望みをつなげようとしているフォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングのA.J.オールメンディンガー(#7インデック・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)。彼は序盤でトップに立つと、グランプリ・オブ・デンバー・スポンサード・バイ・ブリヂストンの第1ラウンドのチャンプ・カー予選をリードして彼のポジションを確定させた。
オールメンディンガーは1.657マイルのストリート・コースで、序盤に最速ラップをたたき出してトップとなる。彼はレッド‐ウォール・オルタネート・ブリヂストン・ポテンザに履き替えるとさらにスピードを上げ、ブリヂストン・プレゼンツ・ザ・チャンプ・カー・ワールド・シリーズ・パワード・バイ・フォード、第10戦の金曜日予選のポール・ポジションを獲得するにいたった。
タイトなストリート・コースでトラフィックを避けると同時に、デンバーのコースに今にも雨を降らせそうな雨雲の中をうまく走りきることを考えなくてはならず、ドライバーはセッションのグリーン・フラッグが振られるとすぐにコース・イン。いつもはベテランが最初のラップを走る若手ドライバーを待っているが、今回は違った。
しかし、雨やトラフィックよりももっと重大なことは、セッション序盤のレッド・フラッグによって走行できなくなったことだった。オールメンディンガーは早い段階でトップ躍り出て、チームメートのポール・トレイシー(#3インデック・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)が、最初のレッド・フラッグを出す直前のラップで60秒725を記録する。昨年のデンバーのポールシッターであるトレイシーは、コーナーでスライドしてターン5のフェンスに突っ込み、リア・ウイングにダメージを受けてたった4周でセッションを終えることになった。
セッション再開から3分後、ヤン・ヘイレン(#11ミューマンズ・グループ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)が、ランオフ・エリアでエンジン・ストールし、助けを必要としたためにレッド・フラッグとなる。この日最後となる中断は素早い作業で再開され、トライバーは第1ラウンドのポール獲得に向けて再びコース・インした。
ジャスティン・ウイルソン(#9CDWフォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、グリーン・フラッグが振られるとすぐにコース・インし、3周連続で4番手から3番手、3番手から2番手へと順位を上げていった。2年連続でデンバーを制しているセバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、この日の自己ベスト・タイムを記録した時点で走行をやめ、6周目にマークした60秒763のタイムで2位をもぎ取った。
オールメンディンガーはブルデイのチャレンジを、60秒714の最速ラップで退ける。ブルデイも走るたびにその速さをまして行ったが、オールメンディンガーが記録した最速ラップタイムの上位2つには届かなかった。ブルデイはこのアメリカ人スターを倒すためにもう3周走ったが、セッションが残り3分となったところで走行をやめてしまった。
この日最後のバトルとなったのは、予選トップ3の最後のポジションをかけた争いで、ウイルソンはチーム・オーストラリアのアレックス・タグリアーニ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)に、セッションが残り2分となったところで3番手のポジションを奪われてしまった。タグリアーニが60秒988のタイムを記録してウイルソンを4番手へ後退させると、ウィルソンはもう一度アタックにでる。チャンピオンシップ・ランキング2位のこのイギリス人は、この日ベストの走りで3番手を狙うが、0.003秒届かず、4位でこの日を終えた。
過去に2度デンバーで勝利しているブルーノ・ジュンケイラ(#2ホール・イン・ザ・ウォール・キャンプス・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、トップ5に滑り込み、今朝のプラクティスでのターボチャージャーのトラブルを解決し、61秒141のタイムを記録した。ウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は8位に入り、ルーキー中トップ。彼は上限周回数を超えたことでペナルティーを受けたが、61秒626が記録された。
日曜日のチャンプ・カー・ワールド・シリーズの最終グリッドは、明日のアメリカ山地時間午後2時から始まる最終予選で決定する。レース・ファンは明日の夜、アメリカ東部時間午後9からスピード・チャンネルで放送される30分番組で、ブリヂストン・ポール・ポジションの第1、第2予選ハイライトを見ることができる。