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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第7戦トロント[決勝日]フォト&レポート

<US-RACING>

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オールメンディンガーが、ポートランドの初優勝からこのトロントで3連勝を飾った。予選2位からスタートし、スタートでは無難にセカンドポジションをキープしたオールメンディンガーはウイルソンを追うことになったが、1回目のピットストップでウイルソンの前に出ると、その後、確実に前を走行するドライバーを抜き、トップに躍り出た。他のマシンとは明らかにその速さは違った。追いつくことができたのはチームメイトのトレイシーくらいで、ウイルソン、ブルデイ以降に関しては追いつくこともできなかった。チャンプ・カーでは唯一のアメリカ人ドライバーとして期待を背負っているが、この3戦でその期待に見事に応えている。チームを移籍してからまさに破竹の勢いといった感じのオールメンディンガーが、昨年初優勝のチャンスを逃したエドモントンでも優勝することができるか?

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完走率が悪かったトレイシーだが、地元となるレースでは安定した走りを見せ2位でフィニッシュした。4位からスタートしたトレイシーの転機となったのは、40周目でのブルデイをパスしたときからだった。その勢いで43周目にはウイルソンも抜くと、それからはチームメイトのオールメンディンガーとワンツー体制を築き、レースをリードしていった。今日のレースではフォーサイスの2台が唯一パッシングできる速さを持っていたような気がする。フォーサイスが2003年のミド‐オハイオ以来となるワンツー・フィニッシュを飾った。その当時、チームメイトだったパトリック・カーパンティエとワンツーフィニッシュしたら2人とも裸でコースを走ると予選後の記者会見で約束し、本当にワンツーフィニッシュを飾ると、チームクルーも引き連れて、約束どおり走り回ったことを思い出した。今回はさすがにそのようなことはなかったが、それくらいのパフォーマンスを見せるまでの余裕は、チームメイトの連勝で今のトレイシーにはないのだろう。

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予選3位からスタートしたブルデイはスタートのターン1で2位にポジションアップした。しかし、オールメンディンガーにレース序盤に抜かれると、40周目にはトレイシーとタグリアーニに一気に抜かれてしまう。その数周後にタグリアーニとウイルソンをパスしたのはさすがといった感じだったが、前を走行するトレイシーを抜き去るまでのパフォーマンスを見ることはできなかった。何とか3位でフィニッシュしたのはさすがディフェンディング・チャンピオンといったところだったが。ランキング・ポイントでトップのブルデイは、オールメンディンガーとの差が23ポイントまで縮まってしまった。シーズンも折り返しとなり、まだまだどうなるか分らない状況が続くランキング争いだが、次戦のエドモントンでブルデイの復活が期待できるだろうか?

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ポール・ポジションからスタートしたウイルソンは、スタートから最初のピットストップまでトップをキープするもピット作業でタイムロスし、5位まで後退してしまった。その後の走を観ていたが、ウイルソンのマシンはトップ3に届くパフォーマンスではなかった。昨年は初優勝を飾ったトロントだったが、今日のレースは4位でフィニッシュするのが精一杯といった感じだった。5位となったチームメイトのダ・マッタにもレース終盤に抜かれそうになっていたことも印象深かった。せめてブルデイの前でフィニッシュし、ランキング争いで近づきたかったところだったが、オールメンディンガーが優勝したことでランキング3位に後退。ブルデイとは26ポイント、オールメンディンガーとは3ポイントの差となった。今後、まだまだチャンピオン争いに絡むことができる範囲ではあるだけにエドモントの活躍に期待したいところだ。

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今日のレースではもうひとりの主役がいた。最初のイエローコーションでピットに入らずトップとなったフィリップだ。その後、レースを34周リードし、オールメンディンガー率いるトップグループのピットストップのタイミング次第では優勝の可能性があった。しかし、レースも残り9周となった77周目にミスを犯してしまう。前を走行していたセルビアをターン3の手前となるストレートエンドで抜かそうとした瞬間、右にハンドルを切るのが遅れたフィリップのマシンはセルビアのマシンに追突。2人のマシンはターン3を曲がることなくそのまま真っ直ぐタイヤバリアに接触してしまった。セルビアにも優勝のチャンスはあっただけに、フィリップのパッシングは納得できないものだっただろう。フォーサイスの2台に近い速さを持っていただけに、実に残念な結果となった。