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●チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第9戦デンバー【初日】フォト&レポート

【US-RACING】

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「良い走りができた。今シーズン最初のワン・ツーで、チームのことを思うともとても嬉しいよ。予選で使用した最初のセットのタイヤがとてもよくて、タイムアタックの一周目から調子が良かったよ」と語るトレイシーは、予選でコース・レコードを記録して今年4度目のフロントロー・スタートを確定した。今週の初めにミシガンでNASCARネクステル・カップ・カーのテストを行い、なかなかの手応えをつかんだトレイシーだったが、チームの準備が万全とはいえない状況から、今回レースへのエントリーは見合わせることとなった。今年の12月で37歳の誕生日を迎える彼が、NASCARという新しい分野へチャレンジすることは興味深いところだ。しかし1991年にチャンプカーにデビュー以来、今年で15シーズン目となりまさにこのシリーズの顔ともいえる彼には、是非ともチャンプカーに残って今後もこのシリーズを盛り上げていってほしい。

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初日の予選とはいえ、2番手のタイムで今シーズンベストの結果となったドミンゲス。「チームの初日予選ワン・ツーを達成できて嬉しい。予選は周りが思うほど簡単ではなかった。いくつかのコーナーではちょっと苦労したかな。後半はトラフィックにも悩まされた。だがそれもここのような短くて狭いコースでは仕方がないことだ。ベストラップは最初のセットのタイヤで記録したよ。いずれしても2番手のタイムは嬉しいね」とようやく自分のスピードを取り戻しつつある様子だった。これまでのデンバーでの成績は、予選が2002年の9位と決勝では2003年の7位が最高位。しかし今回は上位スタートが望めそうな雰囲気だ。チャンピオン・チームのフォーサイス・レーシングに移籍し、トップ5には4回入っているものの、今季の表彰台へはまだとどかず。明日は予選上位を目指し、決勝では今シーズン初の表彰台に上がることができるか。

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このデンバーでは今年のインディ500でニューマン/ハース・レーシングのスポンサーとなったCentrixが、イベントのタイトル・スポンサーとともにボウデイのマシンを再びスポンサーしている。朝のプラクティスではトップ・タイムを記録したものの、予選ではフォーサイスの2台に次ぐ3番手となったボウデイ。「昨年の決勝レースの結果と同様、プラクティスまでは良い結果だったが、予選ではそうはいかなかった。最初のセットに比べて、2セット目と3セット目のタイヤでは思うようなタイムが出せなかったんだ。トラフィックのせいでもあるが、グリップが低下したようで、ダンパーが壊れたかもしれない。原因を調べて明日にかけるが、それも天候がよければ、の話だ」と予選の結果に納得がいかない様子のボウデイだった。

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朝のプラクティスでは16番手と低迷しながらも、第一予選では7番手とまずまずの結果となったヴィルトハイム。「午前中はセッティングにミスがあり、マシンの挙動がおかしくなってしまったが、予選までに解決することができた。タイヤを代えた後半2度目タイム・アタックでは、終盤の赤旗中断でベストラップを更新できなかったのが残念だった。でもマシンの状態には満足だね。今夜多少のセッティング変更をしてから明日の予選に挑むよ」と楽観的に予選初日を終えた。チームメイトのラヴィンも8番手とHVMレーシング全体の雰囲気も良い。生まれ故郷のスウェーデンでは、ヴィルトハイムの参戦でチャンプカーのTV視聴率が鰻上りとか。ぜひこの調子で明日も頑張ってほしい。