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●チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第6戦トロント【2日目】ボウデイが2年連続でポール・ポジションを獲得

<US-RACING>
30度を超えた蒸し暑い予選セッションで、ニューマン/ハース・レーシングのボウデイが今シーズン2度目、トロントでは2年連続となるポール・ポジションを獲得した。予選前のオープン・プラクティスでサスペンションを傷めてしまったボウデイは、わずか10分のインターバルでマシンを修復したチーム・クルーの期待に見事応え、58.552秒のタイムでゼッケン1番のマシンをポール・ポジションへと導いた。このセッションではウイルソンがボウデイのタイムに0.002秒の僅差で2位、初日トップのトレイシーに次いで3番グリッドを確保した。
●プラクティス3:金曜日の朝と同様、ボウデイがトップ・タイム
まだ気温も湿度もさほど高くなく、比較的しのぎやすいコンディションのなかで、第3プラクティスは午前10時30分からスタートした。1時間のセッションで、約4分の1を消化したあたりからニューマン/ハースのボウデイとセルヴィアがチームメイト同士で互いにトップ・タイムの更新を繰り返す。残り時間12分のところでセルヴィアが最初に59秒台へ。そのあとも続けてタイムを更新していくセルヴィアに対し、残り時間3分を切ってボウデイが59.309秒のタイムをマークし、いっきにトップへと返り咲く。最終的な順位はトップがボウデイで、2位にウイルソンが上がり、セルヴィアは3位でセッションを終えた。
●プラクティス4:予選前最後のプラクティスではトレイシーがトップ
朝のうち雲が多かった空も昼過ぎには快晴となり、気温は30度を超えた。最終予選を前に15分間のオープン・プラクティスが1時45分からスタート。ここでトップ・タイムを記録したのは初日予選トップのトレイシー(59.597秒)で、チームメイトのドミンゲスが2番手のタイム、59.686秒を記録する。続く3位に入ったウイルソン(59.713秒)までの3名が60秒を切るタイムを記録。セッション終了6分前にボウデイが左リア・ホイールをターン8のウォールに引っ掛けてしまい、タイヤがパンクしてサスペンションにも若干のダメージを負った。
●予選:昨年のポール・ウイナー、ボウデイがわずか0.002秒差でポール・ポジション
時間とともに上昇し続ける気温は33度まで上がり、路面温度も46度まで上昇。10分間のインターバルを経て、午後2時10分に最終予選のグリーン・フラッグが振られた。ボウデイのマシンはオープン・プラクティスで破損したサスペンションを修復するため、いったんパドックへ。なんとか予選開始時間までに元の状態へ戻したニューマン/ハースのメカニック達は、ゼッケン1のマシンをピットレーンへ並べてスタンバイすることができた。開始から1分後、最初にグロックがコースインし、そのすぐあとにアレックス、リカルドと二人のスペラフィコが相次いでコースインしていく。この3台は最初の7分間で、それぞれこの週末の自己最速ラップ・タイムを更新する。
セッション開始から11分が経過したところで、ウイルソンが最初に58秒台をマーク。しかしその6分後にトレイシーがこれを凌ぐ58.757秒を6ラップ目に記録して、暫定トップに立つ。さらに58.594秒へとタイムを更新するトレイシーに対し、マシンを修復してタイム・アタックに挑んだボウデイが、4ラップ目のアタックで58.552秒のベスト・タイムを記録。いっきにトップへと躍進した。残り時間が8分となったところで、ウイルソンがボウデイのタイムにわずか0.002秒と迫るタイムを叩き出す。これを見たニューマン/ハースのチームは、ピットで待機していたボウデイのマシンを始動させ、ボウデイは再びコースインした。
全18台中、ダ・マッタを除く17台までが初日の自己ベスト・タイムを更新。ボウデイ、ウイルソンともに最後のアタックを行なう。ところが残り時間が3分のところでA.スペラフィコがターン7でタイヤ・ウォールに衝突して停止。そのためチャンプ・カー・オフィシャルは赤旗を提示し、マシンを撤去するのに3分以上かかると見られたため、ボウデイがトップのまま予選は終了した。見事ボウデイが2年連続でトロントの予選を制し、ポイント差でもトレイシーに対し再び1点差へと迫る。トロントで2年連続ポール・ポジションを獲得したドライバーは、ダリオ・フランキッティ(97・98年)に次いでボウデイが2人目。しかしトロントでポール・トゥ・ウインを2回以上挙げたドライバーはまだ存在しない。果たしてボウデイはその記録を手にするか。