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●チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第3戦ミルウォーキー【決勝】トレイシーがうれしい今季初優勝

<US-RACING>
伝統のミルウォーキーで迎えた今季初のオーバル戦、レースは午後12時過ぎにスタートし、昨年の覇者であるハンター‐レイが序盤にクラッシュを喫してしまう。連続200戦目のヴァッサーはポール・ポジションから好スタートを切ったものの、トレイシーとサイドバイサイドのバトルの末、2位に後退。予選5番手からスタートしてトップに立ったトレイシーは絶好調で、そのままトップを守りきってミルウォーキー4勝目を遂げる。2位には自己ベストを更新したオールメンディンガーがつけ、3位は急遽名門チーム入りしたセルビアが入った。
●ラップ・バイ・ラップ レポート
ヴァッサーは200戦連続出走の新記録を達成し、ポール・ポジションからスタートする。2番手はオールメンディンガーで、アメリカン人二人によるフロントロー・スタートは1998年のフォンタナ以来。レースは17台のマシンにより、225周で競われる。天候は晴れで気温は25度
Lap 1:グリーン・フラッグ。ヴァッサーがオープニング・ラップをリードしてレースがスタート。トレイシーが5番手からいっきに2番手にジャンプアップする。スタートでトップの2台がプッシュ・トゥ・パスを使用。
Lap 5:フルコース・コーション。ハンター-レイがターン2でスピンを喫してウォールに激突、そのままバックストレート上にマシンが停止する。ハンター-レイはセイフティ・チームによりマシンから降ろされ、メディカルセンターへと運ばれる。
Lap 15:ピットレーンがオープンとなる。マーシャルとブレマーが最初のピットインを行う。
Lap 18:グリーン・フラッグ。再スタートでトレイシーがターン1のアウトからヴァッサーに仕掛け、バックストレートからターン3にかけてサイド・バイ・サイドで並んでターン4でパス。ここでトレイシーは、プッシュ・トゥ・パスを残り19秒のところまで使用する。
Lap 25:トレイシーが0.888秒差でヴァッサーをリード。トップ5の順位は、トレイシー、ヴァッサー、オールメンディンガー、ウィルソン、ドミンゲスのオーダー。ドミンゲスは序盤で10番手スタートから5番手までポジション・アップしている。
Lap 45:オールメンディンガーが2番手のヴァッサーの背後に迫る。
Lap 49:オールメンディンガーがターン2でヴァッサーをパスして2番手に上がる。
Lap 52:ウィルソンがヴァッサーをパスして3番手に上がる。
Lap 55:トレイシーが6.376秒差でオールメンディンガーをリード。以下ウィルソン、ヴァッサー、ボウデイと続く。
Lap 68:マーシャルとスペラフィコ以外のドライバーは、ここまでの時点でプッシュ・トゥ・パスを使用する。
Lap 71:ポール・ポジションからスタートしたヴァッサーは、この時点で7番手まで後退。
Lap 72:各チームの最初のピットストップが、グリーン・フラッグ下で始まる。ボウデイが最初にピットイン。
Lap 75:序盤のフルコース・コーション中にピットインを済ませていたブレマーが、いったんトップに立った。2番手はトレイシー、以下オールメンディンガー、ウィルソン、ボウデイと続く。
Lap 84:ブレマーがピットインを行い、トレイシーがトップに返り咲く。
Lap 100:トレイシーが4.672秒差でオールメンディンガーをリードしてトップをキープ。 以下ウィルソン、ボウデイ、セルヴィアと続く。
Lap 103:ほとんどのドライバーが19秒以上のプッシュ・トゥ・パスを残しているのに対し、オールメンディンガーは残りが4秒のみとなる。
Lap 125:トップ5の順位は、トレイシー、オールメンディンガー、ウィルソン、ボウデイ、セルヴィア。
Lap 126:フルコース・コーション。ターン4でオーバーランしたドミンゲスを避けようとしたレンジャーが、ウォールにクラッシュしてコーナーの出口付近で停止。レンジャーは8番手を走行中だった。
Lap 130:ピットレーンはオープンで、全車がこのタイミングで2度目のピット・ストップを行う。
Lap 138:グリーン・フラッグ。 
Lap 139:セルヴィアがチームメイトのボウデイをパスして4番手に上がる。セルヴィアはプッシュ・トゥ・パスを41秒残している。
Lap 140:オールメンディンガーがプッシュ・トゥ・パスを使い切る。
Lap 144:ウィルソンが22.953秒のタイムでファステスト・ラップを更新する。
Lap 150:トレイシーが他を制圧するパフォーマンスで、引き続きレースをリード。2番手オールメンディンガーとの差は2.341秒。以下ウィルソン、セルヴィア、ボウデイと続く。
Lap 158:2番手のオールメンディンガーがトップのトレイシーに迫り、その差を1.542秒へと縮める。
Lap 172:セルヴィアがウィルソンをパスして3番手に上がる。
Lap 175:トップ5の順位は、トレイシー、オールメンディンガー、セルヴィア、ウィルソン、ボウデイ。
Lap 185:オールメンディンガーがトレイシーとの差を0.215秒まで詰める。
Lap 191:この時点でタイム・レースとなることがアナウンスされる。残り時間は15分で予定の225周まではあと33周。
Lap 200:200マイル終了時点での順位は、トレイシー、オールメンディンガー、セルヴィア、ウィルソン、ボウデイ。
Lap 201:グリーン・フラッグ下で最後のピットインが始まる。
Lap 202:ボウデイがピットレーンスピード違反を指摘され、ストップ・アンド・ゴー・ペナルティを科せられる。
Lap 205:グリーン・フラッグ下でのピットストップが終了後も、トレイシーがトップの座をキープ。以下オールメンディンガー、セルヴィア、ウィルソン、ヴァッサーのオーダー。
Lap 210:フルコース・コーション。セイフティ・チームがコース上のデブリ(パーツの破片らしきもの)を取り除く。
Lap 215:グリーン・フラッグが振られ、制限時間の1時間45分まで残り3分となる。トレイシーが再スタートでプッシュ・トゥ・パスの残り10秒分を使用。2番手のオールメンディンガーは、この時点ですでにプッシュ・トゥ・パスを使い切っていた。3番手につけるセルヴィアは、あと30秒分残っている。
Lap 220:ホワイト・フラッグ。 
Lap 221:チェッカード・フラッグが振られ、4周早くレースが終了。トレイシーがトップでコントロールラインを超えて勝利を手にする。以下オールメンディンガー、セルヴィア、ウィルソン、ヴァッサーのオーダーでチェッカー。トレイシーはファイナル・ラップで22.208秒のレース中最速ラップを記録した。
優勝したトレイシーは、これでミルウォーキーマイル4勝目。シリーズ通算29勝目となり、歴代優勝回数のランキングでリック・メアーズと並ぶ7位タイとなった。トレイシーは今回最多リードラップの192周をリードしたことで、このコースにおけるこれまでの通算リードラップ記録を531へと伸ばした。また、合計10シーズンで優勝を飾った5人目のドライバーに輝く。
2位に入賞したオールメンディンガーは、昨年のバンクーバーの3位以来となる表彰台に上がり、自己ベスト・フィニッシュを更新。インディ500で負傷したジュンケイラの代役として、ニューマン/ハース・レーシングからエントリーして3位に入ったセルヴィアは、昨年のラグナ・セカ以来となるキャリア6度目の表彰台を獲得した。
この第3戦終了時点でポイントランキングトップは、今回6位に入賞したボウデイで、4位入賞のウィルソンがランキング2位に浮上。優勝したトレイシーもこれで3位に上がった。
スタートから5周目でクラッシュしてメディカルセンターへと搬送されたハンター-レイは、レントゲンやCTスキャン検査の結果、特に異常なしとの診断を受けて土曜日の夜には退院となった。
優勝したトレイシーのコメント:
「マシンは二日間を通してとても調子が良かった。朝のウォームアップ走行のあと、レースでも優勝のチャンスはあるという手応えを掴んだよ。スタートも上手くいって、A.J.(オールメンディンガー)の横に並ぶことが出来た。次にジミー(ヴァッサー)にも照準を合わせてパスしようと試みたが、彼がイン側をふさいだので再スタートまでじっくり待つことにしたんだ。思惑どおり再スタートでは彼の横に並べたので、ターン4でパスすることが出来た。その後周回遅れが出てきてからもマシンのバランスは最高で、最後まで無理なく走りきることが可能だったね」
2位表彰台のオールメンディンガーのコメント:
「素晴しいレースだった。ルースポーツのマシンは終始安定していたよ。再スタートでのポール(トレイシー)には歯が立たないのが分かっていたから、彼に先行を許しても特に心配はしていなかった。少しタイヤが磨耗するまで待ってから仕掛けるつもりだったんだ。彼のマシンは新品タイヤを装着している時が、とても速かった。だから今回の2位という結果にも満足さ」
3位入賞のセルヴィアのコメント:
「パシフィケアのマシンに乗るチャンスを与えてもらえて、とても感謝している。素晴しいマシンを提供してくれたチームに対して、僕も結果を残すことが出来てとても良かったと思う。チームもとてもハッピーだったし、自分としてもぜひ次回以降もこのマシンに乗りたいと願っている。とても巣晴らしマシンだった」