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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第2戦 モンテレイ【初日】レポート

<US-RACING>
■ボウデイが初日暫定ポール

チャンプ・カー・ワールドシリーズ第2戦の予選初日は、今回初めて導入された予選ルールで行われ、昨年のポール・シッター、ボウデイが予選トップを獲得した。予選セッションはまず二つのグループに分けられ、それぞれのグループで勝ち抜いたトップ5のドライバー合計10台が最終予選タックへ。そこでボウデイは一人76秒を切る75.978秒をマークして暫定ポールを獲得。以下2番手はチームメイトのジュンケイラで、3番手にはウイルソンが入った。

■プラクティス:開幕戦を制したトレイシーが朝のプラクティスでトップタイム

午前10時、まず90分間のプラクティスがスタート。最初の15分間が経過したところでボウデイが84.103秒でトップ。以下ゴンザレス、ジョルダインの地元メキシコ勢が続く。開始から33分が過ぎたところでハバーフェルドが80.144秒を記録してトップタイムを更新。トレイシーも80.851秒で2番手に上がってくる。

そのトレイシーはスタートから37分のところで、80秒を切る79.457秒へとタイムを縮めてトップに立つ。その後10時41分にジョルダインがターン2でスピンしたために出された赤旗中断を挟み、ヴァッサー、ボウデイらがトップを入れ替える。トレイシーがこれに応えてトップ・タイムを更新すると、今度は10時54分にウイルソンが79.176秒を記録してトップとなった。

2分後にトレイシーは78.291秒をマークしてトップに再浮上するが、11時4分過ぎにボウデイがこれを凌ぐ78.244秒でトップに立つ。この時点でのトップ3はボウデイ、トレイシー、ヴァッサー。残り時間が20分を切ると、ボウデイのチームメイトのジュンケイラが77.744秒へとタイムを更新してトップに上がるが、ボウデイはその3分後に77.539秒でトップに再浮上。めまぐるしく順位が変わっていく。

チェッカーまで10分となったところで、またしてもジョルダインがターン2で単独スピンを喫してストール。レッドフラッグとなる。3分後にグリーンフラッグでプラクティスが再開。残り時間3分を切ったところでトレイシーが77.443秒でトップに躍進した。

残り1分、ラビンがターン1でスピンしたため、コースは3度目のレッド・フラッグとなり、プラクティス・セッションは終了。結局、トレイシーが77.443秒でトップを維持した。2番手はボウデイ、3番手ウイルソンという結果となった。

■予選:新しく導入された新予選ルール下、ボウデイが暫定ポール・ポジションを獲得

今回の予選では初の試みとして、新たなるルールを適用することとなった。エントリーしたマシンはくじ引きで二つのグループに分けられて、まず金曜日の午後のセッションで各15分ずつのタイムアタックを行う。周回数の制限は無く、10分間のグリーン・フラッグがギャランティーされる。

二つのグループでそれぞれトップ5のタイムを記録したドライバー達、計10台のマシンで15分間の予選を開始。このアタックでトップ・タイムを獲得したドライバーは、土曜日の最終予選タイムアタックを行う上位10台に選出されることが確定される上、チャンピオンシップ・ポイント1点を獲得できる。(フロントローのギャランティーではない)

続く、土曜日の予選では、まずエントリーした18台すべてのマシンが30分間のタイムアタックを行う(内20分間の走行がギャランティーされ、周回数の上限は無し)。このセッションでの上位9台と金曜日予選トップのドライバーが、続く7分間の予選タイムアタックに挑み、最終的にポール・ポジションが決定となる。なお、金曜日に予選トップを獲得したドライバーがこの30分間の予備アタックでトップ10に入った場合は、上位10台のマシンが最終予選へと進む。

この予選アタックで11位以下だったマシンは、この土曜日の最初の30分間のタイム・アタックで記録したタイムをもとに、決勝グリッドが決められる。また、予選中に赤旗中断の原因を作ったドライバーは、最速タイムを剥奪されるものの、時間的なペナルティ(8分間のアタック停止)が加算されることはなくなった。

今日、グループ1に出走するドライバーは、ゴンザレス、ハンター-レイ、ボウデイ、ラビン、スペラフィコ、ジョルダイン、カーパンティエ、セルビア、タグリアーニの9名。午後2時、最初のタイムアタック開始のグリーン・フラッグが振られると、まずハンター-レイとゴンザレスがコースイン。すぐにジョルダインもピットを後にする。

2時7分、ラビンの単独スピンで赤旗中断。3分後にグリーン・フラッグで予選再開となる。2時15分、予定通りチェッカード・フラッグが振られトップ5はボウデイ、カーパンティエ、タグリアーニ、ハンター-レイ、ジョルダインのオーダー。この5人が予選タイムアタックに進む権利を得る。

グループ2の最初の予選セッションは、2時22分にグリーン・フラッグ。出走するドライバーは、フィリッペ、ヴァッサー、オールメンディンガー、ドミンゲス、マルケス、ジュンケイラ、ハバーフェルド、トレイシー、それにウイルソンの9名。オールメンディンガー、ドミンゲス、マルケス、ウイルソンの4名が先陣を切ってコースインする。

午前中のプラクティスでトップだったトレイシーは、7分後にようやくコース・イン。3分後には2番手のタイムを記録する。開始から13分が経過したところでハバーフェルドがターン4でスピン、コースはレッド・フラッグとなり、すでに10分が経過しているとのことで、このセッションはこれで終了。トップ5はジュンケイラ、ウイルソン、トレイシー、ドミンゲス、ハバーフェルドの順。

双方のグループでのトップ5が決まったところで、午後2時45分、いよいよ暫定ポール・ポジションを決定する15分間のタイム・アタックが開始された。10分が経過した時点でトレイシーがターン9でスピンを喫してしまい、レッドフラッグ。その間ボウデイが76.635秒の暫定トップタイムを記録。以下ウイルソン、タグリアーニ、ドミンゲス、ジュンケイラと続く。

午後3時ジャスト、チッカード・フラッグが振られ予選が終了。最後のアタック・ラップでボウデイがタイムを更新し、このセッションでただ一人76秒を切る75.978秒を叩き出す。さらにチームメイトのジュンケイラも76.881秒を記録して2番手に躍進。3番手はF-1から来たルーキーのウイルソンが入った。

ボウデイは昨年自らが予選で樹立したコースレコードには及ばなかったものの、初日の予選で暫定ポール・ポジションを獲得。土曜日の最終予選の上位10台に進む権利を得たボウデイには、チャンピオンシップ・ボーナス・ポイント1点が加算された。予選で2番手以下だったドライバーは、土曜日に行われる最終予選に出走するために、予選前の30分間の予備予選に出走する必要がある。

翌日の5月22日(土)は午前10時から1時間15分のプラクティスが行われ、午後1時45分から最終予選がスタートする。